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オキシトシンの負の側面や、褒めて育てる教育の問題点、悲観的性格と長寿の関係など、面白い論点が多かった。あと文章がスッキリしていて読みやすい。また時間があるときに読み返したい。
第四章の「愛すること・死ぬこと」。殺人の部分は私は今ひとつピンと来なかったが、谷崎や三島を扱った恋愛の部分は割と興味深く読んだ。人は分人の集合体であるから、複数の人に愛だの恋だのを抱いた状態の「個人」は当然存在する。「ひとりの人間の全体同士で愛し合う」事の不可能性が、浮気だの不倫だのと延々と書き継がれてきた、という語りが作家らしい。友情分人はいくつ持ってもいいが、恋愛分人はどうか?難しいところだな。友情でさえシットすることもあり得るもんな。
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