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2024年5月の読書メーターまとめ

やまだてつひと
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2024年5月に読んだ本
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2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

やまだてつひと
ネタバレコロナ禍における移動の自由という論点から元にして「目的」と「手段」について「問い」を作り出し、著者の「暇と退屈の論理学」について論点していた内容を考えている本。  タイトルにある「目的」についての記述より、心が動いた内容は「意見」について「問い」を作り出そうという話しだった。「意見」に賛成/反対の2つ軸ではなく「問い」を作ろうとする姿勢。賛成/反対も考えていない訳では無いと思うが、考えを更に発展される為の「問い」それがあったからこそ、移動の自由という問題から「目的」と「手段」という話に接続されたのだと思う
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
37

やまだてつひと
蒙古襲来によってその時の幕府や朝廷等どのような影響を与えたかについて書かれている本。モンゴル帝国のイメージというのは、明治維新の際の列国諸国と対比される形で、教科書で教えられるような形が定着したとのこと。個人的に印象に残ったのは、南北朝の政権等が、対外的な影響を受けると一致団結して、それに対抗するという事はなく、内紛が勃発するというのは何か悲しくなった。 創作物等では、敵対していた勢力も対外的な共通の敵が出来ると協力するというのはよくある話だが、現実はそうではなかったという事を改めて実感した
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やまだてつひと
タイトル通りミミズについて書かれている本。だけどミミズとヒトは間接的には関係してはいるが、直接的にはあまり関係していないようだ。ミミズの生態は詳しく説明しているが、冒頭部分にもあったように天地創造等に見られるヨーロッパの絵画や芸術にあまりミミズは登場しないので、ミミズというのはあまり意識されていないようだった。
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やまだてつひと
「宗教の経済的社会化」の序列は 教義ー信仰ー倫理ーエートスー社会・経済活動というのが印象的だった。浄土真宗の教えと人口推移について文章は、自分の中で今まで全く関係している話ではなかったので興味深かった。間引きなど今ではないような慣習もまた、浄土真宗をよく信仰している地域とそうではない地域で違いが出るというのも面白かった。 教義が人のエートスに影響を与えるというのは当たり前だが、統計的な数値としてでると説得力が違うなと改めて実感した
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やまだてつひと
時頼が水戸黄門のように各国を回ったのかという話と日蓮宗をなぜ弾圧したのかという話を中心に展開されている。浄土真宗という単語はほぼ出てこなかったが、親鸞という単語が出たり、少し身近な単語は出てきた印象。時頼の行動の影響は母親からが大きかったというのも印象に残った。時頼のことを「中世の水戸黄門」と呼んでいるが時系列的に考えると水戸黄門を「江戸時代の北条時頼」と呼ぶべきというのは野暮だとは思うが少しそう思ってしまった。
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やまだてつひと
今までの歴史文化ライブラリーであった遺跡や寺院についての本の内容とは一線を画している。専門家が記述している分、聞き慣れない言葉が多かったが、今回は専門家ではない吉野ケ里遺跡の担当者という事で、専門書というよりビジネス書に近い内容だった。吉野ケ里遺跡の事を詳しく知りたい人に取っては拍子抜けするかもしれないが、大変読みやすい文章ではあった。軽く読む分には丁度いい本である
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やまだてつひと
タイトル通りインドの大まかな歴史について書かれている本。バラモン教からカースト制度 イスラム教やインドにある人種差別のこと。古代インド文化の成立から第二次世界大戦までの独立の歴史など守備範囲は広いと思う。インド史に興味がある人にはオススメなのかな? 冒頭にも書いてあったように、高校範囲の世界史のインドについて少し深堀りしたような内容なので、世界史の授業でこんな事を習ったなぁと振り返る事も出来た
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やまだてつひと
番と衆など他の物を使いながら、東西の比較をしている本。建築物から有名な出汁の薄い濃いの違いの比較例などが挙げられてた。「その社会の仕組みが解体してくると、その個人の条件のみが強調されることになる。他人よりも先にでなければならないという気持ちのみが強められる。(p193)」という締めの言葉は、ソ連崩壊後の社会と同じように感じた。今現在でも、東西の比較はされているが昔はもっと違いがあったのだと改めて感じた。
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やまだてつひと
本文に何度も記述されていた。「貯蔵(米)があることで貧富の差が生まれ戦争になる」という話が印象に残った。古代文明が崩壊する時は民族同士の争いで滅ぶという事がよく言われてるらしいが、「何故戦う事になったのか」という問いには世界史は答えられないという言葉も印象に残った。自然環境の変化により、争いが起こるようになるという話は何も昔の話ではなく、今現在にも通ずるものがあるように感じる
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やまだてつひと
後半部分の都市の人による山に住む人達の感想文が特に印象に残った。山に住む人達を軽蔑することや同情するよくな哀れみを持った視線ではなく、共感出来る部分は共感するというスタイルだった。だが、その感想文を読んでた人が山に実際に住むかというと別問題であり、僕もまた都市の住む人と同じような視線で物事を見ていた。共感する姿勢は持つが、その暮らしぶりを見て血肉にする訳でもなく、「満足したなぁ」だけで終わる。何処かで都市の人とは違う感性を持っていたと自認していたが、それは結局ただの幻想だったと気付かされた。
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やまだてつひと
江戸時代の風刺画 特に水野忠邦等が妖怪として描かれており、それを判別するために家紋を入れたりするなどして、分かる人には分かる書き方をしていたようだ。それはお上が出版物を検閲をしていた為であり、直接的な表現を避けていたのだと思う。風刺画ではないが、ロシアのアネクドート等は、口頭で伝聞するため、「妖怪」のような空想上のキャラクターはあまり登場しないので、その差はかなり面白かった。特に受け手側が独自の解釈をしていくというスタイルは、アメリカンジョークやアネクドートといった海外の風刺とはかなり違う点は留意したい
やまだてつひと
2024/05/21 19:51

『受け手の文脈に依存する笑い』だからこそ、インターネットにおける文字のコミュニケーション(twitter)での対立が多く現れるようになったのではないか?Twitterでの口論でよく見かける文言として「書いていない事を読み取る」や「読解力がない」という批判をよく目にする。この本の冒頭部分には「作者に仮に風刺の精神がなかったとしても、読者がその作品なり挿絵に風刺性を感じだったからこそ評判が高まり、異様な売れ行きになったのであろう。(p10)」と述べられている

やまだてつひと
2024/05/21 19:56

ここから察するに、「作者の意図は関係なく読者が風刺を感じ取る」という読み方が江戸時代からされていたと考えるのが妥当だ。つまり、Twitterでの投稿者の「書いていない事を読むな」という批判は、心情としてはとてもよく分けるが、江戸時代の日本人の読み方として、読者自体が風刺性を感じることを重要視していた名残りがあり、その為に「書き手」と「読者」の認識の違いが起こり、俗に言う「クソリプ」というのが乱立するのではないだろうか? 「クソリプ」の系譜はもしかしたら、「江戸時代の風刺画」から始まっているのかもしれない

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やまだてつひと
日本において弓矢と刀剣がどのように使われていたのかを文献や現存する刀を通じて分析している本。  刀剣や弓矢の話しではないが、個人的には「私合戦」という合戦がスポーツマンシップに則って行われているという話が印象に残った。 もちろん私合戦以外はルールなどあってないような戦いも多かったらしいが、それでもルールに則って行う合戦というのがあるのが驚きだった。この本では刀剣や弓矢以外にも合戦で使われている防具や馬の事についても詳しく書いてあるので、入門書としてとても分かりやすい本だと思う
が「ナイス!」と言っています。
やまだてつひと
日本において弓矢と刀剣がどのように使われていたのかを文献や現存する刀を通じて分析している本。  刀剣や弓矢の話しではないが、個人的には「私合戦」という合戦がスポーツマンシップに則って行われているという話が印象に残った。 もちろん私合戦以外はルールなどあってないような戦いも多かったらしいが、それでもルールに則って行う合戦というのがあるのが驚きだった。この本では刀剣や弓矢以外にも合戦で使われている防具や馬の事についても詳しく書いてあるので、入門書としてとても分かりやすい本だと思う
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やまだてつひと
柳田國男の思想をわかりやすくまとめている。 氏神信仰というのが日本人の倫理意識の形成に影響を与えているという説は、知らなかったので勉強になった。『将来日本人の内面倫理をいかに形成していくかということが、今後のおおきな思想的課題のひとつになる。』という予想は今現在、かなり当てはまっているように思える。菊と刀で書かれている外面的な倫理を重視しているという話と、日本人の倫理意識も内面的な信仰にささえられているもの という話も面白かった
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やまだてつひと
第一次世界大戦後の元々差のあった欧米諸国との軍事力の格差は理解しつつも、ワシントン条約においての軍縮等も経験しつつ最後は軍拡をし続けていたという話は知らなかったので勉強になった。特に、陸軍において足りない所は「精神的」な物で補おうとしていた姿を、精神論と現代では批判されそうではあるが、自己啓発書のような、努力をする事で際限なく成長出来るという思考に姿を変えただけで、今もなお足りないものは「気持ち」でなんとかするというのは今でも残っていると改めて感じた
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やまだてつひと
第一次世界大戦後の元々差のあった欧米諸国との軍事力の格差は理解しつつも、ワシントン条約においての軍縮等も経験しつつ最後は軍拡をし続けていたという話は知らなかったので勉強になった。特に、陸軍において足りない所は「精神的」な物で補おうとしていた姿を、精神論と現代では批判されそうではあるが、自己啓発書のような、努力をする事で際限なく成長出来るという思考に姿を変えただけで、今もなお足りないものは「気持ち」でなんとかするというのは今でも残っていると改めて感じた
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やまだてつひと
最初は荘園内の武力衝突がどんどん広がりいく様や、行動の規範になる教えが形骸化し、経済的な価値のみを信じるようになった結果。治安が荒れていく様というのは、昔からあったのだと再認識させられた。あとがきの部分にはなるが「イデオロギー的意味を押し付けるのではなく、イデオロギー的な意味を破壊することによって、みずからを維持している」(テリー・イーグルトン 『イデオロギーとは何か』平凡社)の言葉が非常に印象に残った
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やまだてつひと
死靈のアニミズムについて書かれている本。土葬や火葬 墓場での埋められている場所などによってどのような人が権力があったのか等について説明していた。個人的に驚いたのは子どもの墓というのは、結構下の方に位置していると言うことに驚いた。現代の社会だと交通事故等で亡くなったりした場合莫大な慰謝料を請求されると思うが、この本では半端者という扱いで亡くなった子どもというのはあまり重要視されていないという視点が現代と違いすぎて驚くばかりである。
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やまだてつひと
20年程前の本なので家庭に関する記述は現在の家庭環境とは大きく変わっている部分はあるが、都市の空間を「移住地空間」「職域空間」「盛り場空間」「文化空間」「境界空間」「移動空間」と分ける所は勉強になった。それらの空間は独立してる訳ではなくなく、人によって「職域空間」にも「盛り場空間」にもなるという複雑性がある。複雑だからといって、無視するのではなく、それらについて考える事で境界線がより鮮明になるのではないかとは思う
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やまだてつひと
旅をして開放された女性の旅日記を多数集めて検証している本。関所を通ったりするのは大変だったらしいが、以外と活発に伊勢 京都 大阪を旅する女性が多かったらしい。昔の旅は気分転換という訳ではなく、その性質上今までの自分から開放される行動だったのだと改めて感じた。現代の旅と同じ言葉ではなく、転勤のような人生に大きな影響を与えるのが旅であり、その経験を日記に記すというのは、現代でも通ずるものがあるように感じた。
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やまだてつひと
日本は二度文明開化をしている。一つは皆が知っているように「明治時代」の西洋諸国に追いつき追い越せの文明開化。もう一つは「飛鳥時代」の仏教が日本に伝来してきた時との事。 仏教の教えがどう日本に浸透したかという話よりは、その時代に建立された寺院の建設技術を中心に描かれてはいるが、日本書紀や発掘された形状から百済や高句麗から寺院や仏像の作り方を習ったようだ。著者は明治の文明開化と飛鳥の文明開化がオーバーラップすると何度か書かれているが留学等の技術習得のために海を渡る人を見ると確かに通ずる部分はあるように思う
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やまだてつひと
戦争中の空白の考古学の時代にあって日本列島における「内地」の考古学と大東亜共栄圏における「外地」の考古学という観点で分けて、外地の考古学についてその地域毎の考古学がどのように行われていたのかを記述している。 戦争化において、植民地政策の一環として考古学的な研究を国が推し進めていたのが意外だ。この考古学研究の是非を「ナチスは良いこともしたのか」での内容で考えると、これは悪い事なのかもしれない。個人的印象に残ったのは、考古学によって日本人の精神の原点を見つけ精神的な柱を見つけようとする姿勢は印象に残った。
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やまだてつひと
未来の為には子どもの教育というのは必要不可欠なのだが、戦争の劣勢に伴い、教育の内容が天皇の名のもとに体当たり総突撃へと変貌していく姿が書かれている。 今では聞き慣れない皇国という言葉が、教育方針に取り入れられ、全てが戦争に帰結するようになる事はやはり恐ろしいと感じる。私の学生時代の記憶を辿ってみても、これほど教育の方向転換が著しく変わるというのは珍しいのではないだろうか?国民学校という今では使われていない言葉ではあるが、戦争に敗北した事によってこの時代の学校教育の資料が消されたという話もあり興味深い
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やまだてつひと
道が整備され、安全に旅が出来るようになると旅人が増えていく。こう書くと当たり前の事かもしれない。  私が思っているより、気軽に藩を超えて旅を出来る事には驚いた。 旅人は犯罪者も多いので忌避される存在ではあったが、算盤が出来る人は、重宝され村人達から歓迎された。現代では旅行先に行くことで「金を落とす」と言って消費する人がいるが、旅人に益があれば歓迎される不利益があれば忌避される。その不利益は村の慣習と違う物であったりするのだが、こう言う流れがあったからこそ「郷に入れば郷に従え」という諺できたのかもしれない。
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やまだてつひと
差別は良くないという風潮になった現代でもなお続く差別。天皇の権威を示す為にあえて横に賤の者を配置するというのは、ブルシット・ジョブにも少しだけ似ている部分はある。(同列に語ってはいけないが)身分での差別は良くないというのは今の社会で浸透はしてはいるが、それは別の差別を生むだけではあると思うが、それでもこの時代にあったような身分による差別の歴史を踏まえて、一歩一歩ではあるが前進してきていたのかと感じられた。
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やまだてつひと
地理的 物理的な境界線の向こう側にある他界に思いを馳せていたのが昔の人が達だったのかもしれない。 浦島太郎の話や一度地獄に堕ちた女性の話でもあったように、他界から戻って来る意味での蘇生という概念。違う世界に行ったとしても戻って来るというお話がある事に驚いた。歴史文化ライブラリーは『文化』と言う事に重点を置いていると思うが、その文化の成り立ちに重要なのが境界線であり、境界線を定めることで色々な想像力に繋がり、結果的に文化が形成されると言うことが7巻まで読んで感じた事ではある。
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やまだてつひと
「法隆寺は捨てるということを知らない寺」という言葉から分かるように、破損した物も寺訓に則って残した結果。大量の文化遺産を残している世界最古の木造建築の法隆寺。法隆寺が現代まで残るためにその時代の権力者に合わせたり、法隆寺を残す為に色々な人が尽力している姿が印象に残った。壊れた物を捨てずに残すというのは後世の人にとっては、ゴミになるのか宝になるのかそれは分からないが、少なくともそれ自体に価値があるという教えを作ればゴミが宝になるものなのだと気付かされた。
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やまだてつひと
日本の株式会社の誕生は如何にして起ったのかを書いている本。富国の為に株式会社を推奨していった政府により『鉄道』『紡績』『銀行』等様々な株式会社が誕生していった。  この時代から鉄道株によって利益を得ていた投資家がいたという話や、 紡績についても、これはこの本には書かれてはいないが、紡績会社が各地で発足した理由は、お上(京都 大阪 近江)等が独占していた絹の製作技術が江戸後期に流出し、全国各地に散らばったという話があり、そのような経緯によって紡績工場が関西圏以外でも発展したのかと感じた
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やまだてつひと
職人にとっての仲間や組合というのは、自分達の利益を守る為には必要なものであったようだ。  職人のイメージは寡黙で黙々と仕事をするというものであったが、豆腐屋の事例などを見ると、ナワバリ意識があり、中間や組合の人以外のよそ者には厳しいという一面があったのにも驚きだ。  物価の値下げを目論むお上と、それに反発する組合という形は今現在でも行われているように思えるのでそれもまた新鮮に感じた
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やまだてつひと
中世の時代(十二世紀から十六世紀の間)で、人々が吉兆な凶兆をどのように察知していたのを説明している本。星や太陽の動きから海や風の動き果ては動物の動きなど、様々な日常と違う動きを見てその動きに意味づけをしていく人達を見ていると、今を生きる私達にも通じる物を感じた。対象が中世と今では違うにしても、不安を感知しそれに意味づけをしていく行動というのは、変わらない。それについて気づかせてくれる本ではあった。どの時代も意味が分からない事は怖いというのがよく伝わってきた。
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やまだてつひと
柳田國男の『海上の道』を起点に海を通じて黒潮沿いの民俗を考察しながら、都市の民俗学にも触れている本。民俗学は境界線が重要と言う事がよく理解出来た。境界線によって意見が変わるのは歴史的な話ではなく現代でも通じる物があると思う。  印象に残った話は、マクドナルドの肉が猫肉(私の周りではミミズの肉)を使っている都市伝説というのは、『古今物語集』にも似たような話があるようで、これは都市化によって人の不安が表出しているのではないか?という話が特に面白かった
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やまだてつひと
柳田國男の『海上の道』を起点に海を通じて黒潮沿いの民俗を考察しながら、都市の民俗学にも触れている本。民俗学は境界線が重要と言う事がよく理解出来た。境界線によって意見が変わるのは歴史的な話ではなく現代でも通じる物があると思う。  印象に残った話は、マクドナルドの肉が猫肉(私の周りではミミズの肉)を使っている都市伝説というのは、『古今物語集』にも似たような話があるようで、これは都市化によって人の不安が表出しているのではないか?という話が特に面白かった
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やまだてつひと
日本人の誕生の歴史を人類学の観点で分かりやすく教えてくれる本。 人類の誕生の歴史は、「いつ」や「どこで」等は化石から推測出来るが「なぜ」という理由については、想像の範囲から予測するしかない。 だからこそ人類の起源には「イヴ説」や「ノアの箱舟説」など聖書を元にした説等が出ているというのが特に面白かった。歴史文化ライブラリーというレーベルで日本人の誕生が取り上げられているのかという話は、人類が発達した理由の一つ「文化」が大きく影響しており、そこで繋がるのかという感覚が特に面白かった。
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やまだてつひと
ベースボールが如何に日本独自の「野球」として根付いたのかについて「甲子園野球」を元に浮かび上がらせる本。 「メディアイベント」という視点や、「武士道」としての「精神修養」としての視点が特に面白く、 令和の時代「昭和」と揶揄される精神的な規範の元になったのは、昭和の野球ではなく、エリートが修養として精神修行を行った「一高精神」だったというのが特に印象に残る。
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やまだてつひと
10年代以降のはインターネット発の文学と言えば 異世界転生や悪役令嬢と言うのがポピュラーだと思うが、今では珍しい「ケータイ小説」について書かれていた。ケータイ小説について、 「誰かに読んでほしい、共感してほしいという思い入れの長大な電子メール」や「性に関する真実の言説」という言葉から分かるように、リアルの延長線上の文学?だったのがよく分かる。10年前も今も、誰かと繋がりたい欲求と言うのをインターネットにぶつけるという発想は変わらないようだ
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やまだてつひと
社会心理学の入門編として読んでも言いような内容だった。 「アイロニーの発端」「人間心理」「方法」「他社認識」「比較」「不幸」「コミュニティ」「イメージ」の各章を社会学の視点から説明する所は物凄く分かりやすかった。  特に「虚」や「実」というのは現代の感覚だと、「ビデオゲームや漫画アニメ」のようなイメージを受け取るかもしれないが、人間同士の関係性における「虚」という視点が私には抜け落ちていたので、とても勉強になった。出版されてから40年も経つ本なので、現代でもそのまま通用するかは留意して読むべきかもしれない
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やまだてつひと
「我々は豊かにならんが為に貧しくなった」と貧しくなる事が豊かになるという意味の転倒を狙った事について、ハイデガーが何を考えていたのかを考察している本。  このテクストが発表された時代背景等を知ればこの意見が、意味の「転倒」をしたくなるであろう心情を推し量る事は出来る。  ただ、豊かな生活をしている我々が、貧しさに対して意味の転倒を行っているという人を糾弾するという構図は物凄く残酷であると感じてしまう。必死に正当化を行い、「意味を見出す事すら許されない正しさ」とは何かを考えさせられた。
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やまだてつひと
ネタバレコロナ禍における移動の自由という論点から元にして「目的」と「手段」について「問い」を作り出し、著者の「暇と退屈の論理学」について論点していた内容を考えている本。  タイトルにある「目的」についての記述より、心が動いた内容は「意見」について「問い」を作り出そうという話しだった。「意見」に賛成/反対の2つ軸ではなく「問い」を作ろうとする姿勢。賛成/反対も考えていない訳では無いと思うが、考えを更に発展される為の「問い」それがあったからこそ、移動の自由という問題から「目的」と「手段」という話に接続されたのだと思う
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/04/28(37日経過)
記録初日
2024/04/28(37日経過)
読んだ本
48冊(1日平均1.30冊)
読んだページ
11416ページ(1日平均308ページ)
感想・レビュー
48件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
自己紹介

大学図書館にある吉川弘文館の『歴史文化ライブラリー』421巻と2チャンネル2008年頃から流行っていた
『10代で読むべき必読書』のコピペにある141冊を読んでいこうと思います

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