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2024年10月の読書メーターまとめ

FUKUSUKE
読んだ本
8
読んだページ
1506ページ
感想・レビュー
8
ナイス
981ナイス

2024年10月に読んだ本
8

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • YUKI
  • たの

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

FUKUSUKE
幼い頃に「変わってるね」と言われたボクからみても、主人公の恵子は変だ。非常に合理的、論理的に思考する姿は女性らしくない。そして、マニュアルが整備されたコンビニで機械のように働いている。だが、彼女は純潔で、勤勉、忍耐強く、コンビニで働くために節制し、他人にわざと同調するものの寛容だ。つまり、恵子は七つの美徳を併せ持つ非常に稀有な存在、天使のようだ。だが、傲慢で強欲、嫉妬深くて怠惰。七つの大罪をすべて体現するクズ人間である白羽のせいでコンビニを辞めて堕天してしまう。最後、恵子が自分らしさを取り戻せて良かった。
FUKUSUKE
2024/10/02 01:27

普通である、ということについて考えさせられる小説であることは確かだけれど、普通になるために好きでもない人と平均的な年齢までに童貞や処女を卒業し、何になりたいかも決まらないまま就職して、添い遂げられる相手かどうかも考えずに結婚する……それが本当に「普通」なのかと感じてしまう。結局、価値観の違いのせいで、普通ってことも人それぞれ違うので、考えたところで結果的に「普通ってなんやねん」って話になる。個人的に「普通」という言葉は、各駅停車の列車を指すとき以外は使わないようにしているんだけど、やはり怖い言葉だと思う。

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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

FUKUSUKE

9月に読んだ本 青空文庫など、9月はKindleが多かったので少なめ なお、単行本は全部サイン本

9月に読んだ本
青空文庫など、9月はKindleが多かったので少なめ
なお、単行本は全部サイン本
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
8

FUKUSUKE
ネタバレ第一巻からの流れで、運動神経抜群だけど頭がちょっとアレな雷架から写真のモデルになるように頼まれ、雫は実際にモデルとして撮影することに。撮影の条件に「顔はあんまり写さないようしてほしいけど……」、と言われていたのに、応募写真は思いっきり顔が映っている。雷架の頭がアレな感じに設定されているのは、このためのフリだったんだろうね。そしてこれは今後の展開のためのフラグなんだろう。ラノベからのコミカライズ作品。ストーリーは原作に忠実に、でもヒロインである雨宮雫がとても可愛く、丁寧に描かれているところがとても好きです。
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FUKUSUKE
ネタバレ全体にニーナのテンションで盛り上げてるところは変わらないが、予想どおりこいちゃんが絡んできて、今後はストーリーとして盛り上がっていきそうだ。相変わらずニーナの表情が上手く描かれていてすごく可愛い。でも、恋ちゃんがショッピングセンターでニーナに偶然会って、思いっきり着せ替え人形にされてるところが最高に可愛いな。よくまあ、このキャラデザにしたなあと思うほどなんでも似合う。夢先生がさりげなく混ざっているけど、今後はニーナと恋ちゃん、上原の三角関係で楽しましてくれそう。今日は続巻発売当日だけど、もう次が読みたい。
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FUKUSUKE
【初読】仕事関係の本以外は40年近く読んでいなかったので知人にオススメを紹介してもらった。近未来の地球にあるNo.6という城塞都市を中心としたファンタジー小説。台風の夜に窓を開けて叫んでいた紫苑の部屋に、自らをネズミと名のる少年が入ってくる。怪我をし、弱っていたネズミを犯罪者と知りながら介抱した紫苑だが、これを機に紫苑の運命が動き出す。寄生バチのこと、脳内で生産されるホルモンのことなど学術的なことも書かれていて、児童書扱いされているが大人もちゃんと楽しめる。紫苑に想いを寄せる沙布との将来がとても気になる。
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FUKUSUKE
ネタバレ登場人物の全員がイニシャルにNを持つ人たち。最終的に亡くなったのは野口夫妻。ストーリーとしてはミステリーなのだが、この小説は「愛とは何か」ということも読者に問いかけている。「愛」という目に見えないことを受け入れようとするばかりに、暴力を愛と読み違える奈央子。母の暴力を受け入れきれなかった貴弘は、奈央子への愛を貫くために罪を被る。細かなところで「認識のすれ違い」が散りばめられていて、「結局どうなん?」って思いながら読み進めた。希美が成瀬のことを終始勘違いしているところが、滑稽であり、因果応報とはいえ虚しい。
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FUKUSUKE
第138回芥川賞受賞作。芥川賞というのは純文学作品を対象にしている。純文学とは大衆文学とは対極に位置するものだ。共感されにくい主人公が描かれていることで、自分にはない新たな感情や知見などを得ることができるのが魅力だと思っている。乳と卵の登場人物は語り部の夏子と姉の巻子、その娘の緑子の三人。全体に句点が少なく、改行もほとんどない。また、台詞を途中でぶった切っるような文も多くて読み辛い。だが、思春期を迎えて大人になることを拒む緑子と、老いを受け入れる夏子、抗う巻子。三者三様の視点で読んで楽しめる小説だと思う。
FUKUSUKE
2024/10/08 20:45

気がついたことがひとつ。緑子の手記(日記?)には、家に生理用品がないと書かれていた。年齢こそ明らかになっていないが、巻子は閉経しているんだということが暗示されているんだ。最後に、賞味期限切れかけの生卵を頭で割って母娘喧嘩が始まり、そこでようやく緑子が言葉を発する。市販されている鶏卵は基本的に無精卵だ。緑子にとって、無精卵である鶏卵を割る行為に何かの意図があるのかも知れない。ただ、鶏卵好きな人間としてはどうしても言っておきたい――卵の賞味期限はあくまでも生食の期限だから、茹で卵や卵焼きにして食べて欲しいな。

FUKUSUKE
2024/10/08 23:57

「あなたたちの恋愛は瀕死」は三人称視点で書かれていて、個人を表現するために一人称視点で書かれることが多い純文学とは異なる気がする。また、タイトルにある「あななたち」は誰が誰に向かって言っているのかわからない。登場人物は全員、名前がない。女は完璧な外見、見た目を繕った女性が、ティッシュを配っているバイトの男性に声を掛けるのだが、男性は驚いて女性を殴ってしまう。鞄の中身が散らばり、化粧した顔を擦りむいてしまうだけ。見た目を飾っただけの人は終ってるって言いたかったのかな。外見じゃなくて内面磨きが大切って話かな。

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FUKUSUKE
【サイン本】2024年本屋大賞6位。あの「告白」を書いたイヤミスの女王、湊かなえの作品。前半は説明的すぎて非常に読みにくいので何度か休みながら読むことになってしまい、あちこちに散りばめられた矛盾や伏線に気がつかなくなってしまったのが残念。でも、中盤から視点が変わることで、一気読みすることができた。「ええっ!」と声を上げそうになるほど驚く展開は流石はイヤミスの女王だと感心させられる。表紙も小説の内容を象徴する蝶(モルフォ)と人間を想起させる絵に絵になっている。口絵も作中の人間標本を再現していて理解しやすい。
FUKUSUKE
2024/10/07 13:57

【ネタバレ】全体の柱になっているのは、榊家における「人間標本を作りたい」と考えてしまう呪いだ。この呪いのせいで、榊史朗が書いた「人間標本」と、榊至が書いた「人間標本」に読者は真実味を感じてしまう。だが、最後には一之瀬留美が考え、一之瀬杏奈が実行し、それを榊至が手助けしていたことがわかる。結果的に榊至は共犯(死体損壊)であったわけだが、そのことを知ったのは史朗が至を人間標本にしたあと、裁判も終わったあとである。解体された家から出た絵の解析結果から至の真意がわかるせいで、更に悲しく、やるせない気分させられる。

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FUKUSUKE
ネタバレこれ中学のときに読書感想文を書いたお話。四十余年ほど昔のことだが、弱肉強食という言葉が思い浮かぶ内容だったと書いたように思う。半世紀近く過ぎても弱肉強食という言葉は湧いてくるが、それ以外の視点も生まれてくる。明日から食うに食えない状況にある下人は、盗人になる勇気がなかった。ところが、楼上には死体から髪を抜いて荒らす老女を見て怒りを覚えながらも、その理由を聞く。悪人にもそれなりの理由と理屈があり、その理屈なら自分も赦されると知ると、簡単に下人は追剥をする。善悪を分ける一線も価値観の違いでしかないと再認した。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
幼い頃に「変わってるね」と言われたボクからみても、主人公の恵子は変だ。非常に合理的、論理的に思考する姿は女性らしくない。そして、マニュアルが整備されたコンビニで機械のように働いている。だが、彼女は純潔で、勤勉、忍耐強く、コンビニで働くために節制し、他人にわざと同調するものの寛容だ。つまり、恵子は七つの美徳を併せ持つ非常に稀有な存在、天使のようだ。だが、傲慢で強欲、嫉妬深くて怠惰。七つの大罪をすべて体現するクズ人間である白羽のせいでコンビニを辞めて堕天してしまう。最後、恵子が自分らしさを取り戻せて良かった。
FUKUSUKE
2024/10/02 01:27

普通である、ということについて考えさせられる小説であることは確かだけれど、普通になるために好きでもない人と平均的な年齢までに童貞や処女を卒業し、何になりたいかも決まらないまま就職して、添い遂げられる相手かどうかも考えずに結婚する……それが本当に「普通」なのかと感じてしまう。結局、価値観の違いのせいで、普通ってことも人それぞれ違うので、考えたところで結果的に「普通ってなんやねん」って話になる。個人的に「普通」という言葉は、各駅停車の列車を指すとき以外は使わないようにしているんだけど、やはり怖い言葉だと思う。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/05/27(185日経過)
記録初日
2019/01/30(2129日経過)
読んだ本
191冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
47490ページ(1日平均22ページ)
感想・レビュー
100件(投稿率52.4%)
本棚
69棚
外部サイト
URL/ブログ
https://kakuyomu.jp/users/Kazuna_Novelist
自己紹介

おじいちゃんです

ラノベと漫画はKindle
それ以外の小説は単行本や文庫本

感想では「おもしろい」という言葉は使わず、「どこで、何を、どのように感じたのか」を大切にしたいと思っています。

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