読書メーター KADOKAWA Group

2024年8月の読書メーターまとめ

FUKUSUKE
読んだ本
15
読んだページ
4969ページ
感想・レビュー
14
ナイス
1563ナイス

2024年8月に読んだ本
15

2024年8月のお気に入られ登録
8

  • coffee
  • Rico.genge
  • ぱんだこ
  • 道楽モン
  • あおい
  • 轟直人
  • ミュポトワ@猫mode
  • だんご

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

FUKUSUKE
登山道として整備された道を歩くのではなく、独自のルートを求めて崖を登り、沢を渡り、藪漕ぎをしながら径をつくり進んで行く。バリエーション山行とは、上手く名前をつけたものだ。田舎の山で似たようなことをしたことがあるが、怖くて長時間進むのは無理だった。熊が出るし、水辺にマムシの巣穴が無数にあったからだ。でも、藪漕ぎをして黙々と進んでいると、正に切り拓いていく感覚があった。生と死の間に身を投じて様々な困難と向き合って前に進み、誰かが作った道では知り得ない領域に辿りつく。誰にも真似できない人生はバリ山行に似ている。
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

FUKUSUKE

何故か流浪の月(凪良ゆう)とシーソーモンスター(伊坂幸太郎)が2冊ずつある。どちらもサイン本なんだけど、古書市とかで見つけるとハッとなって買ってしまう悪い癖のせいですね。あ、すみれ荘ファミリア(凪良ゆう)も二冊あるわ💧整理しなきゃ😅

が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
14

FUKUSUKE
ネタバレ読み終えて最初に出た言葉は「んなあ~」だった。いや、マジで他に出てこない。キャラクターは相変わらず可愛らしく、ファプタなんてぬいぐるみのようになっているんだけど、ストーリーは難しい。メイドインアビスの世界における魂とは何か、少しずつ明らかになっていく奈落の正体、散らばっていたいくつものピースが少しずつ組み合わさっていく感覚。「誕生日に死ぬ病」は何なのか、星の羅針盤はどういうものなのか……また最初から読み直して理解を深めたい。最後も、「んなあ~」しか言葉がでてこない。あ、ナナチが表紙なのはそういうことか。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ嘘も方便という言葉がでてくるが、その嘘は結果的に誰もが幸せになるものであることが前提だ。しかし、真実がついた嘘は自分のためのものだ。ボクは似たような嘘を吐かれた経験があるので、とても腹が立った。そのせいで、架視点で書かれた第一部を読んだあとは、しばらく先を読む気が失せてしまった。また、三枝子と梓が真実に対してとった行動も大人ならあり得ないことで、また腹が立った。シンデレラは虐げられた立場から逆転して幸福を掴むのだが、この作品は読者を怒らせてくる。鈍感な架と、親任せで生きてきた真実の成長が救いになっている。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレピアノコンクールを舞台に、三人の天才ピアニストと、一人の努力の人を描いたお話。丁寧に、緻密に書かれた文章が、作者の描く音の世界を読者の脳裏に鮮明に映し出す。作者に力量があるからこそくどくならず、読者はただ物語の中に引き込まれてしまうのだ。三人の天才ピアニストがコンテストを席巻する姿は痛快だ。しかし、コツコツと積み重ねた日々の努力が実を結ぶところもグッとくる。天才少女が、他の天才から影響を受けて成長する姿に胸が高鳴り、心が揺さぶられる。ストーリーは少しラノベチックだが、ラノベでは味わえない世界がここにある。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ【サイン本】天才的なバレエダンサーであり、振付家である萬春の人生を描いた作品。本人の視点では天才の思考や感情を書いても読者には伝わらない。だから、三章までは春に影響を与えた人々の視点で描かれている。第四章が本人視点で書かれていているのだが、本人でしかわかりえない孤独と、それをダンスにしていく過程が語られている。全体に音楽や原作となる物語の内容、ダンスを圧倒的な文章力で表現していて、気がつくと涙が出ていたりする。七瀬やフランツのような天才が他にもでてくるので、主人公の春から読者の焦点が外れてしまうのが残念。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレああ、そういうことか……と、タイトルと表紙の意味を中盤くらいで理解できてしまった。だが、それは大筋の話であり、個々のエピソードには想いがこもった珠玉ともいえる言葉が散りばめられていて飽きることがない。その一つひとつの文を拾い上げながら、我々読者は主人公である優子が成長していく姿を見守り、最後に新郎である早瀬にバトンが渡されることで巣立つのを祝う。ただ、水戸と結婚して養育費を貰い、次はお金持ちの泉ヶ腹と籍を入れ、堅実で安定した森宮と結婚。病気になると泉ヶ原とよりを戻す。梨花ほど恐ろしい女はいない。女は怖い。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ読み終えてまず放心した。内容が深く、難解だからだ。これまでにも生と死を描いた作品を世に出した作者だが、本作では一つの体を共有する結合双生児を主人公にすることで、生と死、意識とは何かを綴った物語に仕上げている。頭が別々に存在する結合双生児では体や意識が共有されないが、一つの体を共有する主人公姉妹の場合、意識や思考などは共有されるのか。意識が共有されるのなら、一方が死を迎えたときに意識はどうなるのか。そもそも、人は誰もが誰かと意識を共有して社会を作っているのではないか。ならば意識とは何なのかを考えさせられる。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ【サイン本】私の盲端、塩の道の二編からなる一冊。私の盲端はまず最初の三行に驚かされる。単純に「なんだこれは」と戸惑いながら読み進めると、若くして大腸にできた腫瘍のせいでストーマ造設術を受けた女性の話であることを知る。バイト先の料理、パウチに排泄される大便、オストメイトとの性交などを通して「生」を濃密に描いている。塩の道では、「お看取り病院」で多数の死を見つめてきた医師が青森の診療所で働き、吹雪の中で車に閉じこめられたり、患者に襲われそうになったり、「生と死」を描いている。本業が医師ならではの視点だと思う。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ「会えないこともない」というオオカミ面の少女の言葉に、設定の中心が時間軸と気づいた。その前提で喜多嶋先生が共通して登場することを知ると、今度は「この中の誰かが喜多嶋になるんだろうな」ということも読めてしまった。全体として読みやすい文章で、スラスラと読めるのだが、カラクリを少しずつ読み取っていくのが楽しい。難点は、幼い頃から(貧乏だったので)童話というものに接してこなかったせいで、狼と七匹の仔山羊について一切の知識がなかったことだ。なので勉強しようと思う。あと、こころとリオンさあ、「もう付き合っちゃえよ!」
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
登山道として整備された道を歩くのではなく、独自のルートを求めて崖を登り、沢を渡り、藪漕ぎをしながら径をつくり進んで行く。バリエーション山行とは、上手く名前をつけたものだ。田舎の山で似たようなことをしたことがあるが、怖くて長時間進むのは無理だった。熊が出るし、水辺にマムシの巣穴が無数にあったからだ。でも、藪漕ぎをして黙々と進んでいると、正に切り拓いていく感覚があった。生と死の間に身を投じて様々な困難と向き合って前に進み、誰かが作った道では知り得ない領域に辿りつく。誰にも真似できない人生はバリ山行に似ている。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
【サイン本】アマゾネス、その言葉がふと脳裏に浮かぶ。女だけで集団をつくり、定期的に町におりてきて男と交わると村に帰って子を産み、皆で子どもを育てる人たちのことだ。原始時代まで遡ると、女性は集団で暮らす習性があったと言われているので、花乃子、澪、亜希、百合子の四人組が選んだ生き方というのは間違いではないのかも知れない。さて、全体では六話構成になっていて、最後の「女と女と女と女」だけが四人の娘である恵麻の視点で書かれた物語になっている。四人の生き方が現実的かと問われると、制度や社会が未だ追い付かない気がした。
FUKUSUKE
2024/08/08 11:43

花乃子、澪、亜希、百合子の四人がいつまでも高校生のときのような感覚、ノリで生きているのを羨ましいとも思うが、子どもだなあと思う自分もいる。実際に誰かと暮らすとなると、それまで見えていなかった様々なことが見えてくるようになり、それが不満として溜っていつかは爆発する。でも、ワンルーム暮らしが増えると、リビングやダイニングキッチンはあくまでも共用部扱いで、個々の寝室ではプライバシーが維持されるから無理ではないのだろうか。1LDK未満の部屋に住んだことがないので理解に苦しむが、精神的に大人な面も書いて欲しかった。

が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
【第13回本屋大賞】調律師になるため山村から出てきた外村が、同じ職場の個性的な人々に技術や考え方を学びながら成長する物語。調律のための特別な才能があるわけでもない外村だが、ピアノ好きな双子の女子高生に出会い、姉である和音の奏でる音に魅せられ、殻を破って成長していく。普通なら技術的な専門用語を使いたくなるところが、それを説明的にならないよう上手く会話のなかに取り込んでいる。音を表現する言葉選び、成長するために掛けられる周囲からの言葉も素晴らしい。外村本人の外見描写はないが、読んでいて想像できてしまうのが凄い
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
実は、間違って三作目から読み始めている。これは二作目なので、祥子と角谷との関係なども知った状態で読んだ。まあ、自業自得なのでしようがない。さて、本書を思いっきり簡単に言ってしまうと、見守り屋という変わった職業に就いた祥子が、仕事終わりに飯を食って酒を飲む話だ。だが、見守り屋の客との間で起こったことが各話に描かれていて、祥子が人と関わることで力強く生きていることを感じられる。離婚をし、娘は夫が引き取ってしまい寂しいが、仕事を終えたら美味い料理を食って、美味い酒を飲む。些細な幸せを噛みしめて生きる女性の話だ。
が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
唖然とした。どうやら阿選も唖然としたらしい。冗談はさておき、戴国の内乱、内戦はあくまでも大国内部の話。最終的に雁の支援を受けたといっても、それは驍宗が雁から軍を借り受けたという形になっている。現在、この世界のある場所で繰り広げられている戦争では同じように人死にが発生していることを考えると、小説だけの世界だと割り切るのが辛くなってくる。だから冗談のひとつでも記さないと気が滅入りそうになる。ただ、理解できないのは琅燦が許されることだ。郷に入っては郷に従えという言葉があるんだし、朱旌だからと許したらあかんやろ。
FUKUSUKE
2024/08/04 20:06

戦争を知らない身だから思うのかわからないが、阿選の麾下だから、という理由で盲目的に支持に従うという生き方は果たして正しいのだろうか。会社という組織のなかで働いていても思うことだが、自分が売ろうとしている商品が本当にお客さんの役に立つのだろうか、この取引は本当にWin-Winの関係にあるのだろうか、と考えてしまうボクには本当に馴染みにくい世界だ。90年近く前の日本や、現時点で戦争をしている国の兵士たちを思うと、なんとも理解しがたい。それが戦争という狂気なんだろうとは思うけれど……ボクには納得できそうにない。

が「ナイス!」と言っています。
FUKUSUKE
ネタバレ仏教の祖であるブッダも人と比べることをしないように説いているが、自分と誰かを比べたとき、自分が優っていれば優越感に浸り、劣っていれば劣等感に苛まれる。中には、人と比べることでしか自分の存在価値を見出せない人もいるのだが、阿選も似たようなところがあり、そこを琅燦に付け入られてしまったのだろう。下りの坂道を転がり始めた以上、もう止まれない。一方、李斎の驍宗捜索は続く。信頼できる仲間が増え、さあこれから函養山を本格的に捜索できるというときに阿選が動く。都合が良すぎる気もするが、終盤に向けてワクワクが止まらない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/05/27(98日経過)
記録初日
2019/01/30(2042日経過)
読んだ本
159冊(1日平均0.08冊)
読んだページ
41121ページ(1日平均20ページ)
感想・レビュー
68件(投稿率42.8%)
本棚
57棚
外部サイト
URL/ブログ
https://kakuyomu.jp/users/Kazuna_Novelist
自己紹介

おじいちゃんです

ラノベと漫画はKindle
それ以外の小説は単行本や文庫本

感想では「おもしろい」という言葉は使わず、「どこで、何を、どのように感じたのか」を大切にしたいと思っています。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう