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2025年1月の読書メーターまとめ

ピッピ
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感想・レビュー
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ナイス
1ナイス

2025年1月に読んだ本
10

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ピッピ
常々感じるのは、このような植民地史と本国史とを比べてみると、2つの潮流の間でその論調に大きな隔たりがあることだ。これだから、たとえ政治的な含意が同じだとしても、ブルジョワ的近代への評価は全く異なったものになるし、資本主義の成立過程について原理的な論争が生じるのである。本書では革命時代の全部を含むイギリスが全面的な収奪者・寄生者の集団として登場するが、このような外部の世界の出来事は、国民経済の純粋領域で自律的に結実したらしいブルジョワ的諸関係とか、清教徒革命・名誉革命の大進歩と違ってどれだけ厄介なことか!
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
2

ピッピ
改めて見ると、共和国が成立して平等派と決裂するまでの独立派は立派なブルジョワ革命家と認められるべきではある。そこでクロムウェルも歴史上必要なことを英雄的に成し遂げたが、しかし、「要するに、本国では自由の戦士であったクロムウェルも、外に向かっては自由について驚くほど無理解であり、不寛容であった。そして『聖者の軍隊』もたんなる植民地侵略軍に変貌してしまい、原住民の大量虐殺もいとわなかったのである。アイルランドを植民地として本国にしばりつけておくことに、クロムウェルはいささかの疑いも持たなかった」(159p)
ピッピ
2025/01/29 17:13

アイルランド,西インドの収奪や、護国卿政権の内政に関しては、それはもう身の毛もよだつような狂信という他ない。このような帝国主義的カルトは後のアメリカニズムやシオニズムに重なる。もちろん、客観的には護国卿政権も商人資本の蓄積という歴史的使命を果たし、産業革命を用意したと言っても過言ではない。これは反逆者として墓を暴かれようともかき消すことのできないクロムウェルの足跡だが、もはや時代はそのような歴史全体を負い目として乗り越えようとしているのだから、それもむしろ呪いのようなものだ。

ピッピ
常々感じるのは、このような植民地史と本国史とを比べてみると、2つの潮流の間でその論調に大きな隔たりがあることだ。これだから、たとえ政治的な含意が同じだとしても、ブルジョワ的近代への評価は全く異なったものになるし、資本主義の成立過程について原理的な論争が生じるのである。本書では革命時代の全部を含むイギリスが全面的な収奪者・寄生者の集団として登場するが、このような外部の世界の出来事は、国民経済の純粋領域で自律的に結実したらしいブルジョワ的諸関係とか、清教徒革命・名誉革命の大進歩と違ってどれだけ厄介なことか!
が「ナイス!」と言っています。

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読書データ

プロフィール

登録日
2024/08/28(175日経過)
記録初日
2024/08/31(172日経過)
読んだ本
68冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
16993ページ(1日平均98ページ)
感想・レビュー
19件(投稿率27.9%)
本棚
0棚
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