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2025年1月の読書メーターまとめ

ゐぁくゎ
読んだ本
12
読んだページ
3701ページ
感想・レビュー
12
ナイス
266ナイス

2025年1月に読んだ本
12

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • どいてほしいにゃ

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ゐぁくゎ
岩石学者と萩焼の伝統的な窯の跡を探す青年。狼を目撃したとする少年と狼探しする人付き合いの苦手なWebデザイナー。廃屋の取り扱いに絡めて長崎原爆の被害を記録した岩石の残置物から過去を探る役場の青年。落下した隕石にちなんで地元で生きる父を勇気づけたい娘。30年後に産卵のため生まれた浜に帰って来るアカウミガメを通した孤独感の癒し方。地学、生物学、物理学、天文学といった科学を題材にしていながら、ストーリーに人の真摯な生き様を据える伊与原新さんらしい短編集。どれも良かった中で、特に2編目が個人的には好み。
ゐぁくゎ
2025/01/16 23:09

Viva 直木賞受賞!

が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
12

ゐぁくゎ
裁判の判決理由が各章のタイトルに順に書かれる凝った趣向。それらの判決理由が実態と真逆に捉えられたものであることが浮かび上がってくるストーリー展開の妙。第一部のエピソードの多くは周囲の人物たちの後の行動原理を説明する伏線にもなっている。「薄幸なヒロインを孤独と死への渇望から周囲が何とか救おうとした群像劇ミステリー」として、一気に読み上げてしまった。緻密に構成された良作。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
生殖器の一人称語りは斬新でユーモアがあり、生殖器の宿主である同性愛男性個体に起こる生理現象の解説や思考の背景、心理的作用の洞察など、言葉の表現が面白い。ただ、この宿主自身は主人公にするにはあまりに面白味のない奴で、なぜそう考えるかの解説は興味深いものの、行動的な事件や物語としての展開はほぼ皆無。いささか詰まらない本を読まされた感は拭えない。「正欲」が素晴らしかっただけに、落差は大きい。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
些細なことで人生は変わるという事例。バタフライ効果でもあるし、ドミノ倒しのような連鎖反応でもある。そんな5編の短編集。十分現実的にあり得ると思うし、5編目のストレス・リレーの何人かの走者は自分や自分の周囲にいる彼や彼女のことだと思い当たりそう。2編目と3編目は、もしもあの時ああだったらと考える思いが伝播して他人に投影されるというSFだが、さすがは平野啓一郎さん、文学的。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
大家族の嫁である母を見る息子視点。亡くなった母を大事に思う娘の視点。娘と孫と同居する母の視点。母を生来嫌う娘の視点。開放された母の立場の女性を客観視できる管理人の男性視点。母という立場に巣食うドス黒い本音の情念。母に対して思っていた像が崩れたり、裏の顔が思い通りに暴かれたりする瞬間の多様に複雑な思い。人には明かせない想念を鋭く描く短編5編。視点人物の年齢や境遇が自分に近い5編目が最も身につまされたが、最も面白かったのは1編目で、エンディングのインパクトは流石と言えるもの。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
空を飛べる集団が、お互いの居場所を探り、関係者を増やし、集結して松雪先生に会いに行く。関係者の人的な繋がりは奇想天外なもので、何と作中に「考えられない偶然」と述べられているが、白石一文さん、あんたが考えたんでしょ、と突っ込みたくなる。ハンガリーのドラキュラ伝説から発想を飛ばしに飛ばしたようなファンタジーな展開で、人物相関は超が付くほどに都合よく繋がっていて、それこそがメインのファンタジー物語だと捉えれば、非常に楽しく読める。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
不思議な力を授けられた若い塾生たちが大人になって、彼らやその周辺の人たちが出くわす日常の困難事に不思議な力で関わる。登場人物が各話でちょっとずつリンクして全体像が徐々に浮き彫りになって来る構成。上巻の段階ではこの先の展開が全く読めないが、各話が非常に面白くて、どのように収束して行くのか期待。下巻へと急ぐ。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
岩石学者と萩焼の伝統的な窯の跡を探す青年。狼を目撃したとする少年と狼探しする人付き合いの苦手なWebデザイナー。廃屋の取り扱いに絡めて長崎原爆の被害を記録した岩石の残置物から過去を探る役場の青年。落下した隕石にちなんで地元で生きる父を勇気づけたい娘。30年後に産卵のため生まれた浜に帰って来るアカウミガメを通した孤独感の癒し方。地学、生物学、物理学、天文学といった科学を題材にしていながら、ストーリーに人の真摯な生き様を据える伊与原新さんらしい短編集。どれも良かった中で、特に2編目が個人的には好み。
ゐぁくゎ
2025/01/16 23:09

Viva 直木賞受賞!

が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
8月と10月の第4回と第5回の「創設検討会」の論争の模様と、間の期間の準備工作活動が下巻のほぼ全容を占める内容。これを面白いと捉えるか退屈だと捉えるかは、その人の読書における関心がどこにあるかに依存するだろう。個人的には非常に面白い論争だった。刊行されてから15年以上になるが、医療行政は細かな改善はあるものの本質的にはあまり変わっていない気がする。この物語のあとの桜宮や極北などのサーガとしての展開について、今までわかっていなかった部分も何となくわかった気がしたが、続編群を読み返す気にはならないなあ。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
ほぼ10年ぶりに読む海堂尊さんの初期作品。バチスタ・シリーズでこれだけが積読本になっていた。官僚同士と医療界の思惑が交錯して面白いが、上巻ではまだ何も大した事件は起こっていない感じ。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
これもBSテレ東の鈴木保奈美の読書エンタメ番組を見て手に取る。まず、自分の周囲にキューバに行ったことのある人がいないので紀行文として面白い。行こうとしたきっかけが終盤に明かされて、少しだけ感動する。インドア派だと自称しているのに、この5日間は猛烈に活動的でチャレンジング。せっかくの一人旅はやはりこうでなくっちゃと思わせる。ある物を見て思考を飛ばすこと、それを冷静に整理して書けるということ、社会の陰に潜む真理に思いを寄せられるということ。この芸人はただ者ではないと感じた。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
「線は、僕を描く」の続編で、前作から2年くらい経った頃か。揮毫会での失敗の後、先輩絵師湖峰の体調不良で駆り出された小学校での図工授業をきっかけとして小学生に水墨画を教えたことで回り出す運命。水墨画制作の世界観が幾分難解で観念的な文章で描かれるが、クライマックスの揮毫会の描写は描かれていく画が徐々に脳内で仕立て上げられていくように浮かび上がってくる、迫真もの。絵師たちの志と師匠との絆に感動する佳作。
が「ナイス!」と言っています。
ゐぁくゎ
裏の勢力と結びついた仏教界の闇。既得権益を守りつつ権力とカネを得る動き。そのためには反対勢力を追い落とし排除する。すべては御仏の教えのために、という欺瞞。昭和60年頃からバブル期を経て平成中期までの京都を舞台に繰り広げられる権謀術数の数々。早い段階で悪に染まる主人公の僧侶。次々と訪れる窮地からの脱出と反撃の物語はサスペンス感満載。モデルがいるのかと思えるリアリティ感もあって弩級の社会派エンタメ小説ながら、彼を素直に応援していいのかどうかという葛藤を読者に抱かせもする。超面白いのだがエンディングだけは不満。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/11/12(4846日経過)
記録初日
2006/01/31(6957日経過)
読んだ本
1892冊(1日平均0.27冊)
読んだページ
659379ページ(1日平均94ページ)
感想・レビュー
1819件(投稿率96.1%)
本棚
6棚
性別
血液型
B型
職業
営業・企画系
自己紹介

ゐぁくゎです。
速読できません。
集中力の持続も短いです。
ミステリー、サスペンス、警察もの、グロ系、ハードボイルド、恋愛もの、人情物など、好みは雑多、いいものには何でも手を出したい気持ちがあります。

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