ネタバレ無料公開期間中に読了。命との、世界との、日々との向き合い方をシビアな描き方で突きつけてくる。行動には必ずその責任が伴うということ。そして、それは幼い子供であっても変わらない。自分自身で決断して、大切なものを守るために散っていったこの子供たちに倣って、一生懸命生きてゆきたい。

ネタバレ筒井作品初読者にお薦めとのことで読んだ。どれもめちゃくちゃ面白かった。「乗越駅の刑罰」は、解説にて大槻ケンヂ氏が仰っているように「アリ地獄的」な恐ろしさだ。一方的に、至極勝手な論理を振り翳され懲罰され続ける、その絶望感といったらない。「熊の子本線」「蟹甲癬」「かくれんぼをした夜」が特にお気に入り。ただ、題にもなっている「懲戒の部屋」だけは、著者のミソジニーが透けて見えしんどかった。これといってオチに新鮮味はないものの、書かれた時代を鑑みると、それらを初めて展開したのが筒井氏なのだろうか。