中身がなく、身近な他人をトレースする事で周りに合わせていく空子を奇妙に書き綴っているが、（プリンセスちゃん辺りが秀逸）、誰だって周りから影響を受けて似てくるし、こう対応するのが1番自分にとって有益（無害）である言動を取る。周りも不思議とそれに呼応していく。奇妙な世界観だからこそ現実と変わらない人間の言動が強調されていて面白い。思春期辺りから性一辺倒になる所もなんというか…わかる。表現がグロいところもあるが村田ワールドが全開で下巻もあるなんて感激である。

ありそうで無さそうな簡単なお仕事の中に楽しさと苦しさとが共存しており自分にできることは一生懸命やることと祈ることしかない、やってみて合わなければやめても良いし戻っても良いって感じの本 全体的にゆるい話の展開で強いメッセージ性がありそうなタイトルだが、なんというか、そこまででもないし、ふんわりしている。 主人公はちょっとしたことでメンタル揺さぶられており、淡々としている仕事の日々でも徐々に何かが変わって、あー合ってんな〜とかあー辞めよっかな〜って思う感じは『わかる』

起承転結スッキリ完結でなく、あの頃の気持ちを思い起こさせる事が狙いのような展開。ので、最後これで終わり⁉︎と思わずアプリを立ち上げ直した笑 著者がバレー部なので序盤バレー描写がやたら詳しく、未経験の私には退屈だったが、その後の心理描写には引き込まれた。気が合いそう！だけでは仲良くなれない、周りの目や打算が入る中2以降。カースト下位の話しかけられずネタにされ、渦中でも声をかけてもらえないあの空気、聞こえ無いふりで心の平穏を保つ描写は…どう見ても陽キャな著者が自分は陰キャだと主張する陰キャの片鱗を見た気がする

性対象、家事、育児を行なってくれるようになったピョコルンが定着して、性差、性愛が無くなる。怒りを始めとする感情も廃れ平等で感情の波風が立たない理想の世界となったはずなのに幸せそうな人がいない。また新たな苦しみや差別が生まれて、かつての人間が手放したかったものを喜んで請け負うピョコルンになる事で苦しみや息詰まりから逃れようとする皮肉。さてどうしたものか（笑） 個人的に大好きなエクスタシー五十川でお馴染みの短編『変容』の世界観と共通項が多く（怒りはダサい性愛は古い、魂のステージを上げる等…）その点も楽しめた。

見た目が突出して美しく、内面を見てもらえずコンテンツ化される主人公をクラスメイト目線で物語が進む。学校特有の人間関係、空気感が懐かしくもあり怖くもあり。真っ直ぐで平等な主人公は当時自分がやりたくてもできなかった言動をやってくれてスカッとする。 しかし、どの時代にも人を下に見て自分を優位な立場に置こうとする人がいるよなあ。人間関係を面倒くさくさせる元凶なので本当に絶滅して欲しいなあ笑 憧れが羨みになり恨みに変わる描写が印象的。 ルッキズムがテーマだが、全体の爽やかで瑞々しい描写が勝り気持ちの良い読了感。

児童向け（だよね？）の本、 内にこもりすぎず、飾らずに場数を踏んでいこう！失敗しても気にしない！という感じで大人からすると目新しい技術はなかったが、（頑張って話しかけても続かなかったり結局うまくいかない事は多くそこまでして友達欲しかったっけ？という負のループに至る私もまだ場数不足なのかな〜）読みやすい文章なので思春期に人間関係に悩む少女少年には良いかも。

中身がなく、身近な他人をトレースする事で周りに合わせていく空子を奇妙に書き綴っているが、（プリンセスちゃん辺りが秀逸）、誰だって周りから影響を受けて似てくるし、こう対応するのが1番自分にとって有益（無害）である言動を取る。周りも不思議とそれに呼応していく。奇妙な世界観だからこそ現実と変わらない人間の言動が強調されていて面白い。思春期辺りから性一辺倒になる所もなんというか…わかる。表現がグロいところもあるが村田ワールドが全開で下巻もあるなんて感激である。

著者のエッセイ、一冊目は数ヶ月前に読んだ。詳細を書き記しておらず忘れたが、割と共感しながら読んだ。今冊。あまり共感がなく、そこまで言う？そんな区別しなくても…と思う事が目立つ。怒りと後悔から語気が強め。都会と田舎、男と女、老いと若き、消費と循環。社会問題提起は区別（差別）、対比、があってこそなのか。区別するならば、私は田舎の女で若く循環に魅力を感じている。都市に住んで老いを感じて便利なものに囲まれてみれば見方は変わるのかもしれない。そういう考え方もあるよねと思う一方語気が強い分否定されたようなモヤモヤも。