やっぱり何度読んでも理解できない。 ただ、かつて読んだ時とは違う感想を抱いた。 おそらくかつての私は精神的に健康だったからこの作品を理解できなかったのだろう。

村上らしくない作品。2010年代から彼の作品は、主人公が自分自身のことを内省的に描写するというよりは、外交的な主人公が増えたような気がする。しかしそのほうが、村上をあまり読んだことのない人は読みやすいのではないかと思った。

14歳の時に初読した本書。 当時は一切理解できなかったが、6年経った今も同じだった。 多分まだ何も失っていないからだと思う。 あるいはまだ若すぎるのか。 とにかく、この本を読まなければ村上春樹に傾倒しなかったと思う。 思い出の一冊とも言える。

三宅香帆×小川哲！ 神回だったありがとう。