この作品は間違いなく傑作だと思います。そのくらい圧倒されました。伏線の張り方、心情の描き方がとても緻密でした。各々が才能を持って音楽のために生きる中、国内の情勢の不安定さや不穏な空気に巻き込まれていく。それでも彼らは音楽を辞めない。生きることと同義だからです。 最終的に音楽の世界残ったのはたった三人です。その内一人は奏者としてではなく、指揮者として自身の本分を貫こうとします。ラストに、彼が主人公に贈った楽譜に書いた「戦友たちへ」という一文に、彼の強さと優しさを感じました。 いい作品に出会えるのは幸せです。

この作品は間違いなく傑作だと思います。そのくらい圧倒されました。伏線の張り方、心情の描き方がとても緻密でした。各々が才能を持って音楽のために生きる中、国内の情勢の不安定さや不穏な空気に巻き込まれていく。それでも彼らは音楽を辞めない。生きることと同義だからです。 最終的に音楽の世界残ったのはたった三人です。その内一人は奏者としてではなく、指揮者として自身の本分を貫こうとします。ラストに、彼が主人公に贈った楽譜に書いた「戦友たちへ」という一文に、彼の強さと優しさを感じました。 いい作品に出会えるのは幸せです。

短編集です。本多孝好さんの作品を網羅しているわけではないですが、最後の「シェード」のお話が一番好きです。