シュンペーターを中心に、ウィーン大学に学んだ3人の経済学者を並べて論ずる。思想的に似たところもあるが、それぞれ微妙ながら本質的な違いがあって比べてみると面白い。ミーゼスは消費者の力に注目し、資本主義に対して極めて楽観的だったが、シュンペーターは企業家に注目し、また（その好みとは裏腹に）資本主義の衰退を予想していた。ハイエクが「社会的正義」に恣意的権力の匂いを嗅ぎ取って強く批判していた点についても理解が進んだ。3人ともアクが強くて極端な理解をされがちのようなので、安易に解釈せずもう少し深く理解したい。

タイトル通りざっくりではあるが、ファイナンスの要点がよくまとまっていると思う。入口としてさくっと読むのには向いているが、物足りない部分も多いので、個人的には同著者の『道具としてのファイナンス』のほうが好き。気になる点として、第6章に「自己資本の調達コスト（株主資本コスト）は、ふつう負債コストよりも高いため、結果的にＷＡＣＣが高くなります。」との記述があったが、これは『道具としてのファイナンス』第4章でMM第2命題を使って説明していた「WACCに関するよくある間違い」に該当するのでは？よく分からない。

プロジェクトマネジメントを、会社や業界によらず使える一般的なスキルと捉える。実体験から得られたノウハウの宝庫。自律的なチームを構築するうえで、メンバーの士気向上やフィードバックにおいて常に目的と意義を共有することを強調していたのが印象に残った。この点をサン=テグジュペリの引用でサポートしているのが好き。なお序盤の「論理設計」に関する記述は「一読してわかるように…」となっていたが何度読んでもピンと来ず、自身の論理的思考力が疑わしくなった。

シュンペーターを中心に、ウィーン大学に学んだ3人の経済学者を並べて論ずる。思想的に似たところもあるが、それぞれ微妙ながら本質的な違いがあって比べてみると面白い。ミーゼスは消費者の力に注目し、資本主義に対して極めて楽観的だったが、シュンペーターは企業家に注目し、また（その好みとは裏腹に）資本主義の衰退を予想していた。ハイエクが「社会的正義」に恣意的権力の匂いを嗅ぎ取って強く批判していた点についても理解が進んだ。3人ともアクが強くて極端な理解をされがちのようなので、安易に解釈せずもう少し深く理解したい。

ビジネスの場における分析や提案をロジカルかつスピード感をもって組み立てる方法論といった感じか。厳密な意味で論理的でないような例も見受けられたが、そもそも実務では十分な情報が得られないor不確定な未来に対する推断を含むケースが多いため、だいたい押さえていればOKなようだ。自分ではそれなりに論理的思考ができているつもりだったが、演習問題をやってみると不十分な深掘りで終わってしまうことが多かったので反省。

デザインの基本を豊富な事例でわかりやすく。「近接」、「反復」、「整列」、「コントラスト」の4原則。デザイナーでなくともデザイン要素のある作業をする場面は無数にあるため、このようなちょっとした原則と事例のイメージが頭にあるだけで大分違うように思う。色やフォントの選択に関する記述も参考になった。