結果的には病院のお世話になる2月。 2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:3589ページ ナイス数:85ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/183599/summary/monthly/2024/2
「体系的知識は必ずしも真ならず、又真にして体系を具へざるものもあり得る。体系的なるものは通常観念の形で顕されるが、然し概念なるものは人々が任意に便宜上作出したものであるから、決して事実の真相を写して居るとは言へない。概念を重んずるのは哲学者の弊であるが、概念は抽象し概括したもので毫も実際の血肉を具へない骨格に過ぎない。」
「農民はマルクス主義者の公式によればプロレタリアートに属していなかったが、その農民をいかに扱うかという点も、共産党の構想のなかでは、つねに曖昧なままに残されていたし、共産党が政権をとって以来十年間も論争と動揺の対象となっていた。革命直後の環境はーそのころのロシアでは…当時の共産党がロシア国民のなかできわめて小さな少数派の支持しか受けていなかったという明白な事実とともにー独裁政権の樹立を必要とした。「戦時共産主義」の経験と私有制の生産と取引を排除しようという性急な企ては、経済的に不幸な結果をもたらした」
「だが、そこに宗教的自由が充分にあったと考えてはならない。カルヴァン主義牧師の政府に対する影響は強烈で有害であった。異端者や自由思想は偵察され密告された。スピノザは…自分自身の思想を思考しそれを公表すれば、受難には充分であった。彼の最も重要な宗教書は匿名で出版され…ある神学者は「これは地獄で背教者のユダヤ人と悪魔によってねつ造されたものだ」と言った。そこで偏狭な信念を例証するが如く、その書は取り締まられた。」
「有罪判決を受けたコンベルソは、サンベニート(黒ないし黄色地の外衣で、前後に赤い十字が描かれた恥辱服)を着せられ、主要都市のプラサ・マヨール(大広場)で挙行されるアウト・デ・フェ(異端判決宣告式)に参加しなければならなかった。微罪とされた者はそこで異端誓絶を誓い、教会と「和解」したうえで、保釈金を支払って釈放されたが、確信犯や累積犯といった重責事犯は世俗権力に引き渡され、都市郊外の火刑場で判決を執行された。」
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