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2024年11月の読書メーターまとめ

大泉宗一郎
読んだ本
2
読んだページ
824ページ
感想・レビュー
2
ナイス
29ナイス

2024年11月に読んだ本
2

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

大泉宗一郎
文豪・井伏鱒二が複数の原爆手記を基にした原爆文学の最高峰。閃光と爆風、夏の空に生えるきのこ雲、人間の焼ける臭い、大粒の黒い雫、麻痺した神経にぼんやりと去来する焦燥、諦念、そして無。言語を絶する光景が、丁寧に、峻烈なまでに丹念に描かれる。あまりにリアルで、ページをめくるうち登場人物と一体となり、彼らの感じる感触、臭い、感情が自分の中を駆け抜け、心情を抑えた淡々とした独白にやがて己の感情が宿る。生き延びたあとにも迎える無理解と差別の雨をも作者は容赦なく描く。あの8月6日から、黒い雨は未だ止むことなく降り続く。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
2

大泉宗一郎
戦争映画を撮り続けた映画監督・岡本喜八生誕100周年に刊行されたドキュメント。これまで喜八映画の書籍は数あれど、その生い立ち・人物像に迫ることで作品群の背景を明らかにする手法は本書の特色といえる。監督になるまでの経緯や、作品の核となった強烈な戦争体験などを、取材過程で新たに発見された日記や、膨大な資料と証言から検証する手法は、やはり記者ならではの筆致であり、年齢的に偶然生き残った「戦中派」という意識が喜八に与えた影響などの考察は面白い。関連性の低い事柄に筆が走るきらいはあるが、喜八ファンなら読むべき一冊。
が「ナイス!」と言っています。
大泉宗一郎
文豪・井伏鱒二が複数の原爆手記を基にした原爆文学の最高峰。閃光と爆風、夏の空に生えるきのこ雲、人間の焼ける臭い、大粒の黒い雫、麻痺した神経にぼんやりと去来する焦燥、諦念、そして無。言語を絶する光景が、丁寧に、峻烈なまでに丹念に描かれる。あまりにリアルで、ページをめくるうち登場人物と一体となり、彼らの感じる感触、臭い、感情が自分の中を駆け抜け、心情を抑えた淡々とした独白にやがて己の感情が宿る。生き延びたあとにも迎える無理解と差別の雨をも作者は容赦なく描く。あの8月6日から、黒い雨は未だ止むことなく降り続く。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/10(4667日経過)
記録初日
2010/04/16(5361日経過)
読んだ本
926冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
254448ページ(1日平均47ページ)
感想・レビュー
841件(投稿率90.8%)
本棚
73棚
性別
自己紹介

社会人4年目

好きな作家

横溝正史
島田荘司
伊坂幸太郎
灰谷健次郎
本多孝好
夏目漱石
山本周五郎
森達也
半藤一利
スティーヴン・キング
レイモンド・チャンドラー
ローレンス・ブロック
トーベ・ヤンソン

基本的に小説を読みますが、
取材のため政治系(保革問わず)の本を読むこともあります。
ミステリやハードボイルドを読む傍ら、
心温まる話や、ほんわかした話も好きです。
よろしくお願いします。

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