ネタバレ少年との会話場面は特にテンポが良く、人の温かみも感じる。それと対照的に、船の上のシーンは孤独で厳しい世界で、老人の言葉も独り言でしかないが、虚しさよりは、たぶんこういう状況ならこうなるんだろうな、というリアリティがある。解説では「叙事詩」という表現があったが、なんとなくそれがしっくりくる。サンチャゴが何かの修行者か聖人のように感じられるような。ようやく釣り上げた魚が鮫に喰われてなくなることや、それでもなお彼の功績が消えてなくなるものではないことを含めて、そう感じる。カジキと老人が重ね合わされる。

ネタバレ少年との会話場面は特にテンポが良く、人の温かみも感じる。それと対照的に、船の上のシーンは孤独で厳しい世界で、老人の言葉も独り言でしかないが、虚しさよりは、たぶんこういう状況ならこうなるんだろうな、というリアリティがある。解説では「叙事詩」という表現があったが、なんとなくそれがしっくりくる。サンチャゴが何かの修行者か聖人のように感じられるような。ようやく釣り上げた魚が鮫に喰われてなくなることや、それでもなお彼の功績が消えてなくなるものではないことを含めて、そう感じる。カジキと老人が重ね合わされる。