コントを見ているような軽快さ。下町の空気感。どうしようもない人の性（さが）。そして人情。この雰囲気を文章で作れるのは相当な力量。しかも、ミスリードさせつつ最後にサプライズを展開したり、それぞれの短編がちょっとずつつながってたり、楽しい仕掛けもたくさんでサービス精神旺盛。著者について日頃テレビで見る芸人の姿もすごいとは思っていたが本当にすごい人だ。後書きを自分の父親に頼むというそのセンス。ほんと好き。

カラスの研究を専門としている著者。まずとにかく鳥が好きだという気持ちが伝わってくる。それが、鳥とテクノロジーの関係という話になってくると、ミリオタである著者の顔が表出してくる。他にもアニメや漫画も嗜むようでかなり脱線が多く、純粋に鳥に関する知識を得たい人にはオススメできない本だけど、文章のテンポも良く読み物としては楽しく読める。それでいてしっかりと研究者としての客観性も担保されているので、楽しく読んで知識も得られて一石二鳥といった風情。

コントを見ているような軽快さ。下町の空気感。どうしようもない人の性（さが）。そして人情。この雰囲気を文章で作れるのは相当な力量。しかも、ミスリードさせつつ最後にサプライズを展開したり、それぞれの短編がちょっとずつつながってたり、楽しい仕掛けもたくさんでサービス精神旺盛。著者について日頃テレビで見る芸人の姿もすごいとは思っていたが本当にすごい人だ。後書きを自分の父親に頼むというそのセンス。ほんと好き。

私小説なのか随筆なのか。感情表現のようなものはほとんどなく、ただただ日頃の起こったことを淡々と書き連ねる。本当にこの人が存在するなら悲惨で可哀想だとも思うけど、身から出た錆？自業自得？とも思える。こんな人とは関わり合いたくないというのが正直な感想。生活のために必要のないことに細かなこだわりを発揮するくせに、逆に必要なことには無頓着。生きることに不器用、という身体に生まれてしまったのが彼の不幸なところと同情するも、なぜこの為体で３回も結婚できるのかが不明。この作品、不快になるけど妙に癖になるのはなぜなのか。