ネタバレ珍しく最新エンタメミステリ読了。途中、江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』と併読してしまったので、死んだおばあちゃんと孫世代の時代が行き来するものが被って混乱(自業自得)。ふた昔前の田舎のティーンエイジャーの惚れた腫れた、密度が濃いわね。どこまでいっても「いや、誰かエミリーをしばき倒せよ」としか思えないのだけど、あの性根を打ち消せる美貌なんてある？　ローズもフランシスも優しくて、そしてエミリー同様壊れていたなあ…。面白かった。

ネタバレさくっと。寄生虫の回が特に興味深かった。私たちは遺伝子という存在を受け継がせるためにある種寄生されている。青年期までは栄養価の少ない環境でも優位な特性だったはずの高い鉄分吸収能力が、中高年になると病気のもとになる…。進化って不思議。ところで先生、小説読まないのですか。(文学部より)

ネタバレ珍しく最新エンタメミステリ読了。途中、江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』と併読してしまったので、死んだおばあちゃんと孫世代の時代が行き来するものが被って混乱(自業自得)。ふた昔前の田舎のティーンエイジャーの惚れた腫れた、密度が濃いわね。どこまでいっても「いや、誰かエミリーをしばき倒せよ」としか思えないのだけど、あの性根を打ち消せる美貌なんてある？　ローズもフランシスも優しくて、そしてエミリー同様壊れていたなあ…。面白かった。

ネタバレ短い中に、エンジェル・コウちゃん・お茶の木・モーター音…などなど、過去と現代で重なり合う文章が心地よかった。

ネタバレ口訳通り越して関西弁訳。古事記はいろいろ現代語訳や要約を試してほぼ挫折していましたが、ようやく流れるように読めました。八岐大蛇の話を理解できて巳年に相応しい読書始めに。それにしても聖書と同じくらい、最初はぽこぽこ生まれて増えるよね〜。

ネタバレ第一部、なぜか池田夏樹『花を運ぶ妹』を思い出していた。二人称ではないけれど、“彼”を必要に細かくねっとりと観察して描くような文章。実際には観察ではなく“彼”自身が語った自分自身なのであろう、その視点のいびつさ。何十年も後に、女性は“少女”の心を追えるのか。きっとフィクション小説を描くように想いを馳せることは可能だったであろう。しかし“完全な真実”を追うには、あまりにも隔りが多い。あとがきによると作者自身が作品と政治を切り離してほしかったようなので、そのジレンマを擬似体験するようにも感じる。