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2024年10月の読書メーターまとめ

マサ
読んだ本
18
読んだページ
5336ページ
感想・レビュー
18
ナイス
216ナイス

2024年10月に読んだ本
18

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

マサ
哲学的?な「なぜ…」に対する解答を現実に即して展開していく流れになっているので何となく雰囲気が説話的になりそうなのだが、現実は複雑な要素が絡んで一筋縄ではいかないところが面白い。物語の根底にあるのは、他とどう関わるかということで、関わり合いの因果応報が時にはアクロバティックな展開を見せる。やはり物語の力は大きいと感じた。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
18

マサ
戦後、駅前旅館の番頭が語る。番頭としての日々の仕事に客や同業者、近所の飲み屋の女将などなどが絡んで何ともおおらかな下町の雰囲気だ。当時の「遊び」の様子も出てきて今となってはこれも大変興味深い。本人も面白いキャラクターだが、最も濃いのは同業の水無瀬ホテルの番頭で彼のちょっとした芝居が可笑しい。解説によると森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺で映画になったらしい。絶妙の配役ではないか。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
「回送電車」の3冊目。静かで落ち着いた雰囲気の中にほのかなユーモアが感じられる文章、その安定感にほっとする。批評は自分には難解なものもあったが、今回は紀行文のようなエッセイのような短編小説のようなものが面白かった。「スポーツマンの猫」や「ファラオの呪いが町田まで。」は特に。翻訳について書かれた文章も目からうろこで刺激的だった。
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マサ
ローマ帝国衰退期から十字軍まで。ヨーロッパ史の主要なトピックスが分かりやすく語られているが、最大の疑問はキリスト教のヨーロッパの政治・経済・文化への影響の大きさだ。特に十字軍をはじめとする戦いにおいてその名目となっていることは宗教が政治権力と結びつくことの危険を思い出させて恐い。都市、農村での人々の暮らしが具体的にイメージできるとよいのだが…。
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マサ
どこの街にもいるような普通の人々が、物語の中心に立った途端に深い内面の省察を語る特別な一人になる。誰もかれもが理屈では割り切れないものを抱えているのは本当のところなのだろう。でも、それを掘り起こしてしまうことの怖さも何となく分かるから自分は日々をやり過ごす。最近、止むにやまれぬ気持ちになることがなくなってきたなぁ。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
80年代に書かれたショートショートの作品集。最近でもこういうスタイルのものは結構あるのだろうか。で、ここには著者独特のナンセンスぶっとび小咄が集められていて一話ごとにいろんな笑いが楽しめる。何と言っても、世界を一瞬でひっくり返すようなオチが素晴らしい。「一夜だけ」「はるかなる旅路」は読後しばし呆然と。
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マサ
彼らが登場する話は古今東西いろいろあるが、その人気はキャラクターの抱える弱味が悲哀を感じさせるところにあるのだろう。万城目バージョンはその悲哀が一層胸に迫って切なくて、可笑しい。弓子の恋はどうなのだ?佐久はどうなるのだ?何だか終わった気がしない終わり方だが…。面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
話があちこちへと拡散して全貌がなかなか見えてこないのだが、これだけの大家族だからいろいろな問題が同時並行で起きているのはリアルで、毎度の朝食の会話に特徴的なこの雰囲気で自分も堀田家の一員のような気持になる。1冊ごとに1年がめぐる仕組みも家族や関係者の変化を一緒に辿っている気持ちになる。特に今回は我南人に感情移入。
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マサ
大事件は起こらないが、登場人物それぞれにとってはそれなりに大変な日常の小事件がユーモラスに軽いタッチで描かれている。もちろんその小事件には過去から積み重なった悲喜こもごもの思いが関係していて彼らの心情は十分理解できる。でも、やっぱり笑ってしまう。そしてまた、脇役でも「あの作品に出ていたあの人」っていう場合があるから油断はできない。9編の中では「どきどき団」がmy best。同世代だけに。
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マサ
散文集その2。批評はその対象についてある程度知っていないと興味がわかないと思っていたが…。ここで語られる作家やアーティストは初めて知る人も多かったが、いくつかのエピソードから作品の背景や作者の人となりが浮かび上がってくるようだった。特にロベール・クートラスについての「無神論者の聖人」は読後すぐに作品集「僕の夜」を手に取りその不思議な魅力に触れることができた。こういう広がりがうれしい。
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マサ
猫が何か特別なことをするわけではない。人間が勝手にあれこれ考えたり何かを思い出したりするだけなのだが、そのあたりが猫らしいふるまいで、我が道をゆく彼らの描写がリアルだ。それぞれの話は「思い悩む〇〇が猫と暮らすことで…」という予測可能な展開だが、医者と看護師のキャラクターに引っ張られて読み進むことになった。またたび茶には笑った。
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マサ
ある青磁の壺に関りをもった人々の人生の一コマが連鎖していく。それぞれが壺と関わるのは人生の一時なのだが、そこには彼らの過去と現在の生き方や人間関係が凝縮されていて読みごたえがある。特に高齢者が中心となっているものに心動かされるものが多かった。第二話の寅三や第九話の弓香と旧友たちの行動は可笑しくて切ない。
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マサ
タイトルに「女帝の…」とあるが、女帝に限らず古代王権がどのように継承されてきたかが語られている。系図をにらみながら何とか論を追おうとしたが、専門的な部分は理解したとは言い難い。豪族・群臣の合議・共立、妻問婚による母子の結びつき、近親婚など、驚きと目からうろこで古代の日本は興味深い。システム確立以前の実力本位の様相もすごいな。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
哲学的?な「なぜ…」に対する解答を現実に即して展開していく流れになっているので何となく雰囲気が説話的になりそうなのだが、現実は複雑な要素が絡んで一筋縄ではいかないところが面白い。物語の根底にあるのは、他とどう関わるかということで、関わり合いの因果応報が時にはアクロバティックな展開を見せる。やはり物語の力は大きいと感じた。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
アラ?あれは凹組の皆さんではありませんか。相変わらずの凸凹モードがうれしい。本筋は結婚式場の若手社員奮闘記で、結婚式ってそこに至るまでがあれこれ大変で、当日もハプニングがあったりして話題満載。話の中心は靖子を含む亀組の皆さんの絡みで、彼らのキャラ立ちがいい。タンパンマンが出てくるたびに笑ってしまった。ホタルイカで枡酒をキューっとやりたい。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
ちょっと切ない普通の恋愛小説だが。恋愛には様々な感情が渦巻くもので、しかも長年の経過があるのならそこにはまた複雑な思いもあるのだろう。その感情の起伏や思い入れが「私」が翻訳しているロマンス小説に反映して暴走していくところが可笑しい。むしろ原本とはかけ離れた展開の驚愕激情アダルトロマンス小説(あかり版)の方が売れるのではないか。ファンタジーの一歩手前というのがいい。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
何かを終えるというのは満足や安心を伴った充実した気分だと思っていたのだが、「僕」が感じているのは寂しさや何となく空虚な気分だ。そんな生活の中で語られるパン屋の店主とのエピソードは印象的で、お互いのズボンの裾の汚れから店主の人生がイメージされ共感が生まれるところは感動的だった。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
始めのうちは2つの世界の関係がよく分からなかったが、読み進むにつれてその面白さが分かってきた。始めからヒントは散りばめられていたのね。読み終わってみれば著者らしいファンタジーで、語り手の視点が替わることで状況が違って見えるところとか、3つそろえるところとかは可笑しくてニヤニヤ。
が「ナイス!」と言っています。
マサ
終戦直後の混乱が続く中、当時の世相や「東京バンドワゴン」誕生についても語られて興味深い。大がかりなスパイ活劇のような展開は気になるが、そんな謎めいたアンダーグラウンドの世界を想像するのは面白い。怪しげな、そして魅力的な人々が集まって何かを始めようとする雰囲気がよかった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/08/10(4492日経過)
記録初日
2012/08/09(4493日経過)
読んだ本
1822冊(1日平均0.41冊)
読んだページ
590184ページ(1日平均131ページ)
感想・レビュー
1822件(投稿率100.0%)
本棚
22棚
性別
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