４年を超える第一次世界大戦は終了したが日本はシベリア出兵という厄介な世界紛争に巻き込まれてゆく、巻き込まれるというより日本の自爆行為と言えるのではないだろうか。駐日米国大使が看破したように日本の外交は外務省と参謀本部の二頭が指導し、後者の日本第一主義の下による誤った方針が日本の外交を支配した。シベリア出兵という誤った外交方針がやがて２０年後、太平洋戦争へと日本を導くことになってしまったように思えるのだ。

４年を超える第一次世界大戦は終了したが日本はシベリア出兵という厄介な世界紛争に巻き込まれてゆく、巻き込まれるというより日本の自爆行為と言えるのではないだろうか。駐日米国大使が看破したように日本の外交は外務省と参謀本部の二頭が指導し、後者の日本第一主義の下による誤った方針が日本の外交を支配した。シベリア出兵という誤った外交方針がやがて２０年後、太平洋戦争へと日本を導くことになってしまったように思えるのだ。

著者がアフガンやシェラレオネ、東ティモールなどで経験した戦中・戦後を福島高校の生徒18人に講義した記録。否応も無い現実が理想論をぶち壊す世界で他人を生かすことを考えることは重度の精神的苦痛を伴ったものと思いますが、相手が高校生だからか、そこは余り触れられていない。「子供というのは大人のセンチメンタリズムを粉々にしてしまうほど強く、怖いと思った」という著者の経験は凄まじいものだったのだろう。

ヴィーナスと言えば「ヴィーナス誕生」と「プリマベーラ」かな。ヴィーナスの絵に人々が惹かれる理由は鹿島茂氏の解説が面白い。アントロポモルフィズム、「神と人間は同じ形をしている」という発明、と「神々は裸だ」という発明に感謝しかない。日本人の描く「神」と「裸」はどう描いてもヴィーナスを感じることは出来ないですね、偏見でしょうか。

通勤本(15分間程)、集中力を欠く読書でしたが、万葉集の面白さを知ることが出来ました。数音で詠人の微妙な人情を表現する万葉言葉に驚かされました。又詠人と読む人の間にその意味が通じ合っていたということは和歌(当時も和歌と言っていたのだろうか)というものが美の表現として共有されていたということなのでしょうね。今度はちゃんと机に向かって読む事にしよう。