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タイトルになっている砂漠には四季がないだろうはずなのに、この小説は春夏秋冬の4つの章で成り立っている。なぜなら、砂漠に四季をもたらすぐらいのことを青春は成し遂げるから。地方の大学で一人暮らしをしていた頃がフラッシュバック。あの何でもない毎日がどんなに貴重だったかは終わってみないと分からないものだ。でも、今、言いたい。社会は砂漠かもしれないけど、意外と雪を降らすことはできるよ。そして、雪を降らした時の快感は青春を超える。なんてことは、やっぱり、ないか（笑）青春は最強だ。

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完全にコロナを題材に書かれた小説だと思っていいたら、その10年も前に書かれていたなんて。いい意味でも、悪い意味でも、人を動かすのは、理屈や論理よりも感情だ。それが普遍であることを思いしらされた。

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自分が勝てない何かに出会うことは、きっと誰にでもある。そして、その経験は、多分、誰にとっても人生初の挫折なんじゃないだろうか。その時に何を思うか、どうしようとするか、それがその後の人生を大きく分ける。その時に、他人に依存する選択をした燐火と自分の弱さから逃げなかった鷹央。逃げなかった鷹央に小鳥と舞がいるということが答えな気がする。

猛毒のプリズン　天久鷹央の事件カルテ (実業之日本社文庫)知念実希人

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あらすじ・内容

ナイス ★7

コメント(0)2025/03/07

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社会であれ、学校であれ、どこにでも、多かれ少なかれ、保身に懸命な人はいる。それに誰でも自分は大切だ。でも、自分だけを守った先にそんな自分を好きになれる自分はいるんだろうか。自分と自分の大切な人を守るためには戦わなきゃいけない。強くありたい！

首都決壊内閣府災害担当・文月祐美(祥伝社文庫あ41-1)安生正

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あらすじ・内容

ナイス

コメント(0)2024/12/25

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言葉は発するまでは、自分のものだけど、発した後は、受取る人のものだと思ってる。だから、私は言葉の力を信じるし、大切にしたいと思っている。この小説の中で起きた戦争は、そんな言葉の力を忘れた人の何気ない一言が起こした。日常のいざこざだって、きっと、きっかけはそんな誰かにとっては些細な、でも、誰かにとっては命がけな一言だ。自分の言葉には責任を持とうって再確認させられた。P.S.解説が秀逸すぎてビックリした。

サイレント・トーキョー: And so this is Xmas (河出文庫)秦建日子

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あらすじ・内容

ナイス ★3

コメント(0)2024/10/04

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ネタバレ自分が次の世代につなぐなんてこと考える日がくるなんて微塵も想像していなかった。でも、さすがに20年近く大人をやっていると、働く意味が、そして、生きている意味が、自分のためだけではないかもって感じる瞬間がチラホラ。若かりし頃の自分なら、こんな自分を老いだって、笑ってたかもしれないけど、今、そんな自分が好きだったりする。そんな今、この小説はすごく共感できた。

水を打つ(下) (実業之日本社文庫)堂場瞬一

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あらすじ・内容

ナイス ★1

コメント(0)2024/09/19

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オリンピックに挑むほどの人でなくても、生きていると、自分の限界に直面する時は必ずある。それを認めるのはやっぱり難しくて痛い。それを認める自分を、許していいのか分からなくて助けて欲しくなる。でも決めるのは自分しかいない。人生で初めて、人は孤独だって実感したのは、思春期に、自分に限界が、あるって知った時だったかもなぁなんてことを思い出した。

水を打つ(上) (実業之日本社文庫)堂場瞬一

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あらすじ・内容

ナイス ★1

コメント(0)2024/09/05

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この本に出てくる誰もが闘う人だ。トランスジェンダーな私も、高収入男を捕まえるためにローストビーフ作っちゃう彼女も、何でも他人のせいにしちゃう彼も。その方向性は、間違ってない？ってこともあるけど、皆、一生懸命に闘ってる。なんのため？きっと、それは、自分が幸せになりたいから。幸せになりたいという想いがだだ漏れなお話が愛おしい。