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2024年10月の読書メーターまとめ

ケイティ
読んだ本
6
読んだページ
1637ページ
感想・レビュー
6
ナイス
336ナイス

2024年10月に読んだ本
6

2024年10月のお気に入り登録
1

  • nekomurice

2024年10月のお気に入られ登録
3

  • nekomurice
  • Kazuki
  • 二人娘の父

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ケイティ
1967年から2022年まで、ある男女2人の定点観察のような、それぞれの人生録。私より10年ほど上世代だが、この時代を生き直しているような体感だった。2人の人生に大きな出来事も岐路あり、都度自分で考え決断して進めている。が、大抵のことはじわじわと侵食されるように、点が線になって気づいたらそこにいた…の積み重ねでもある。「信じることの意味を問いかける」と謳われているメッセージが浮き上がらないほど、混沌とした人間らしさが徹底的に描かれている。終始モヤモヤじとっとした生々しさで、久々に角田さんワールドを堪能。
ミカママ
2024/10/05 12:05

はじめまして。また代表作が増えた、と思いました。

ケイティ
2024/10/05 12:26

そうですね。描かれていない含みを感じる、角田さんだからこそ読ませる一冊になったと思います。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
6

ケイティ
初の円地文子作品。冒頭から漂う妖艶さに魅了されて、するすると引き込まれる。親を亡くし、インテリな伯父に引き取られ裕福な生活を送る滋子だが、常にここではないどこかへ、というこもった熱を持て余す。左翼活動の戯曲を書いたり、妻子持ちの男性と投げやりに関係を持ったりするが、気高い自意識とそれを俯瞰している冷めた目線。滋子から漏れ出る生々しさ、心の機微の描写が素晴らしくて、この文章の波に身を任せたくなる。切なくもしたたかに、女性として内面的に自立していこうとする滋子が愛おしく感じた。続きも気になる。
が「ナイス!」と言っています。
ケイティ
中をさっと見た時は、オール対談形式で固有名詞が多く圧倒されたけど、とても濃密ですごい読み応え。あまりにも内容が多岐にわたり、書かれて(話されて)いるすべてが大切なことしかない。在日コリアン翻訳者の地道な活動と熱意が、朝鮮文学を今日まで押し上げてきたこともよく分かった。日本にも尽力した版元や編集者も存在していたことも大きい。そして、対談だからこそ、引き出せたであろう齋藤さんご自身の話や見解もとても興味深かった。
が「ナイス!」と言っています。
ケイティ
書き出しから心つかまれて、この不思議な世界に引き込まれてしまった。設定は複雑だが、そこにとらわれない程の素晴らしい文章。書かれている言葉たちからこぼれ落ちる情緒が伝わってくる。まるっとこのまま受け入れて、この物語の中にずっと入り込んでいたかった。さまざまなテーマや意味合いは含まれてはいるが、まだ分解するのがもったいなくなる世界観。胸がきゅっとする一文にたくさん出合えた。初めての多和田さん作品、もっと早く会いたかったけど、今だから出会えたような気がする。今からでも少しずつ知っていきたい。
が「ナイス!」と言っています。
ケイティ
島田さんの本や音楽への思い、ご家族のこと、何より人柄が伝わる素晴らしい一冊。誠実で素直な文章と、何かに夢中になったときの表現がしみじみ良い。好きなこと、というか「好きでいたい」ことを続けるには、気持ちだけでなく、少しの義務感と努力、何より意志が必要。気持ちは同じ温度や濃度でずっと続くことはないけど、確かに心奪われ夢中になったひと時がある。その強烈な体験の記憶は色褪せず、私にとって自分の核になっているのが本なんだと再認識。そしてやはり古典をもっと読みたくなった。
が「ナイス!」と言っています。
ケイティ
ままならなさを生きるもどかしさ。ちょっとしたズレを深く深く推敲して、何らかの必然性を見つける。が、それも階段の踊り場程度の着地点。永井さんの手にかかると何もかも進行中で、考え続けることを手放さない。前作『水中の〜』は、言葉も思考も溢れ出るような、荒削りな良さがあったけど、少し落ち着き整っている印象の今作。それでも、ずっと抱えているもどかしさを言語化しきらない誠実さ、言葉を紡ぐ難しさを大切に扱いたいと深く思わせてくれた。最後の辺りが特に良かった。
が「ナイス!」と言っています。
ケイティ
1967年から2022年まで、ある男女2人の定点観察のような、それぞれの人生録。私より10年ほど上世代だが、この時代を生き直しているような体感だった。2人の人生に大きな出来事も岐路あり、都度自分で考え決断して進めている。が、大抵のことはじわじわと侵食されるように、点が線になって気づいたらそこにいた…の積み重ねでもある。「信じることの意味を問いかける」と謳われているメッセージが浮き上がらないほど、混沌とした人間らしさが徹底的に描かれている。終始モヤモヤじとっとした生々しさで、久々に角田さんワールドを堪能。
ミカママ
2024/10/05 12:05

はじめまして。また代表作が増えた、と思いました。

ケイティ
2024/10/05 12:26

そうですね。描かれていない含みを感じる、角田さんだからこそ読ませる一冊になったと思います。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/08/14(5582日経過)
記録初日
2009/01/03(5805日経過)
読んだ本
1080冊(1日平均0.19冊)
読んだページ
275744ページ(1日平均47ページ)
感想・レビュー
911件(投稿率84.4%)
本棚
12棚
性別
年齢
48歳
血液型
AB型
現住所
東京都
自己紹介

主に小説がメインですが、ノンフィクションや人文学、社会学などその時興味があるものを手に取る雑食です。

韓国文学、カルチャー、エンタメに興味を持ち(そのままBTSのARMYにもなりました‥)、今後は台湾などアジア文学ももっと開拓していきたいです。

よろしくおねがいします。

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