失望と諦めが、愛情を根こそぎ消し去ってくれたなら、いっそどんなに楽なのか。けれど、愛しさはしぶとい雑草のように胸に根付いて、毟られても、毟られても、ほんのわずかな雨さえ降れば、こうして息を吹き返す。（本文より）

奇妙なものを初めて目にしたときの困惑や不安は、生じてしまうときは生じうるというたぐいのものであって、それ自体が悪いというわけではおそらくない。ただ、その混乱の経験にひとりで向き合うことに耐えられず、それらしい正当な理由づけをして納得しようとするのは、たぶん傲慢とか不遜とか呼んでもいいことのような気がした。（本文より）

「そういう、一瞬で消えるのに幸せだけ残していく存在に、わたしはロマンを感じるわけ」（本文より）

やるべきことは可能な限りやらなければ。徹底的に。そう、徹底的にだ。 何故なら、それもまた、一つの愛の形であるからだ。（本文より）

「今の世の中、そういう人間が無意識にいろんなことをめちゃくちゃにする。考えの足りない善人が自覚なく不穏の種を蒔き続けて、そのうちそこには本物の悪意が芽吹く。当人は何も気づかないまま、ある日突然破滅する」（本文より）

失望と諦めが、愛情を根こそぎ消し去ってくれたなら、いっそどんなに楽なのか。けれど、愛しさはしぶとい雑草のように胸に根付いて、毟られても、毟られても、ほんのわずかな雨さえ降れば、こうして息を吹き返す。（本文より）

みんな同じ思いだったと思います。理屈をこねたり、観念的なことはいくらでも言える。問題は行動なのだ、と塙さんは教えてくれたように思います。だけど、その行動が突飛だったから、どんどん突飛にしないと世間は驚いてくれない、とそんな風になったのかなと。（本文より）

「誰かが信じ、努め、貫いたことは、必ずどこかに残り続けると私は信じておりまする」（本文より）