命懸けの賞金ゲームは続き次々と難敵が湧いてくる。登場キャラの人格、戦術は個性的で芸が細かい。武器、衣装、通信は明治過渡期を反映してリアル感に溢れ、奥義を駆使した戦闘は迫力満点で息つく暇もない。で、物語はいよいよ国家的な規模にまで。この先どうなんの。

生死をかけたゲームも後半戦、参加者もかなり減って猛者だらけ。帯の通り皆ほんと化物よ。生立ちや参加の動機、奥義の謎が絡み合い、関門を突破する戦術や激しい格闘シーンに心底のめり込んでしまった。最後まで共に駆け抜けたいしもう次巻が待ち遠しくて仕方ない。

命懸けの賞金ゲームは続き次々と難敵が湧いてくる。登場キャラの人格、戦術は個性的で芸が細かい。武器、衣装、通信は明治過渡期を反映してリアル感に溢れ、奥義を駆使した戦闘は迫力満点で息つく暇もない。で、物語はいよいよ国家的な規模にまで。この先どうなんの。

戊辰戦争の後、御一新で侍の存在感が薄らいでゆく中、東海道を辿る命がけの賞金ゲームが始まった。参加したが最後、命尽きるまで抜けられない。秘伝の後継争い、主家の再興、幕府軍の残党など様々な事情を抱える剣の腕自慢が集い、血で血を洗いながら江戸をめざす。

蜘蛛にまつわる事件の回顧録。激しい夕立が過ぎ去ったあと大銀杏の袂で雷に撃たれた女が横たわる。そこから年頃の姉妹が次々と失踪するという展開。男女のもつれが絡むミステリかとも思えたが全然違った。少年のころ、蜘蛛で遊んだことを思い出す。。古い作品だがとても読みやすい。

顔が半分醜いは承知の上、恥と思わぬ。岩の凛とした気高さに圧された。愛憎交錯する伊右衛門との別離、周囲の醜悪な策謀の数々を知った岩の狂気が凄まじい。のちの陰惨な展開は理性を失い獣欲に塗れる人の如しだった。伊右衛門は終始、泰然として孤独、なだけに最後は切ない。

出会いと別れ、繁栄と没落の人生が淡々と描かれる。ほんとの恋も悲しみも喜びも知らず、生きるも死ぬも同じ事だと盲信する様がむしろ痛々しい。今際の際の仏師の説諭が虚しく聞こえてくる。暗い中、冷たい風にさらされながらの最期の声がいつまでも耳に残る。