ネタバレマスカレード何とか・・という本は何冊か読んでいたと思うが、これはまだのようだった。大晦日のホテル仮装パーティでの事件予告に基づき従業員に扮する警察とホテルの数日間。訪れる多様な客が、裏では複雑に関係を絡めあい行動していく。美女、と呼ばれていたのが男性だった、という設定はかなりムリがあるように感じるが、思えば警察が目星をつけた人間のほぼ全員が何等か事件に関与している、という相関関係の構築は見事ではある。コンシェルジュって、そんなに客の横暴を聞かなければならないのか、テストも含まれるとはいえほぼカスハラの域。

ネタバレはじめは恐怖におおのき続ける多恵子と悦子がビビりすぎなんじゃないかと感じていたがスラッシャー映画のごとく直接、あからさまに手を出してくるわけではないだけに本当に心霊現象を目の当りにしたら、むしろ現実的なのだろう。淡々と語られながら昭和40年代という時代、大泉の邸宅と多恵子のバーも終始陰鬱な空気を醸す。最後まで不明な千佳代意思の行先は結局悦子へのもの、と考えるとこれまで恐らく人に恵まれなかった千佳代の孤独さが浮き彫りになると共に、悦子を守ろうとしたとも自分と同じ孤独の境遇に陥れたとも取れるのがまさに怨念。

ネタバレマスカレード何とか・・という本は何冊か読んでいたと思うが、これはまだのようだった。大晦日のホテル仮装パーティでの事件予告に基づき従業員に扮する警察とホテルの数日間。訪れる多様な客が、裏では複雑に関係を絡めあい行動していく。美女、と呼ばれていたのが男性だった、という設定はかなりムリがあるように感じるが、思えば警察が目星をつけた人間のほぼ全員が何等か事件に関与している、という相関関係の構築は見事ではある。コンシェルジュって、そんなに客の横暴を聞かなければならないのか、テストも含まれるとはいえほぼカスハラの域。