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2025年11月の読書メーターまとめ

小倉あずき
読んだ本
10
読んだページ
2859ページ
感想・レビュー
9
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2025年11月に読んだ本
10

2025年11月のお気に入られ登録
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

小倉あずき
ババヤガとはスラブ系の昔話に出てくる鬼婆、バーバ・ヤーガのこと。この鬼婆は人喰い鬼であると同時に恵みをもたらす魔女でもあるという。暴力に魅入られた女、新道と彼女がボディーガードすることになったヤクザの娘、尚子の奇妙な連帯。愛情や友情とは違う、この関係性に何かの言葉を当てはめるのは難しいが、いちばん近いのは「怒り」だろうか。自分の存在を、現在の立場に固定しようとする他者や社会に対する怒り。 ラストはボロボロだけど清々しい、映画のワンシーンのようだった。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
9

小倉あずき
ババヤガとはスラブ系の昔話に出てくる鬼婆、バーバ・ヤーガのこと。この鬼婆は人喰い鬼であると同時に恵みをもたらす魔女でもあるという。暴力に魅入られた女、新道と彼女がボディーガードすることになったヤクザの娘、尚子の奇妙な連帯。愛情や友情とは違う、この関係性に何かの言葉を当てはめるのは難しいが、いちばん近いのは「怒り」だろうか。自分の存在を、現在の立場に固定しようとする他者や社会に対する怒り。 ラストはボロボロだけど清々しい、映画のワンシーンのようだった。
が「ナイス!」と言っています。
小倉あずき
富次郎にしても勘一さんにしても優しすぎるよ…だからこそ選ばれちゃうんだろうなぁ…
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小倉あずき
著者の保育士時代の師匠が「女性の自信を育てるのに最も必要なものは、コミュニティです」と語っていたそうだが、家族や職場以外のサードスペースコミュニティがあることは、とても大切なことのだろう。 英国でも日本同様に既存の書店が次々と閉店してゆく一方で、独立系書店を立ち上げる女性たちが出てきたという紹介があった。地域に根ざした現代版コルシア書店だ、とひとり興奮した。書店を軸とするコミュニティ、憧れるなぁ。
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小倉あずき
犬好きには堪らない一冊だろう。躾の行き届いた番犬を、面倒なケア(病院通いや散歩)はスタッフが受け持った上でレンタルしてくれるのだから。こんなサービスあったら是非お願いしたい!と思う高齢者は多いと思う(ただし、戸建てじゃないと難しい)。 印象的だったのはあまりイヌが得意ではないシングルマザーが必要に迫られてシェアハウスで共同オーナーとなる話。シスターフッドの変奏版のようであり、人ではケアできない心の空白を動物が埋めてくれるアニマルセラピーの本領を見た気がする。
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小倉あずき
表題作は明智小五郎の初登場作品『D坂の殺人事件』。これは…ミステリ?? 比較的若い頃の作品が多く、『虫』の進化版が『人でなしの恋』に進化したのかな?と思ったり、それぞれの作品の変奏が想像されて興味深い。一番記憶に残ったのは巻末の、空襲の日の出会いを描いた作品。空襲を美しいと感じてしまう美的感覚や、一市民の偽らざる気持ちーー戦中の日常をこのように描いた作品はついぞ読んだことがなかった。戦争体験者ならではの作品なのかもしれない。
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小倉あずき
須賀敦子は定期的に読みたくなる作家のひとりです。本書はいろんな本からの選り抜きアンソロジーで、未読だったのは全集に収録されている日記くらい。誰かに読まれることを想定されて書かれていない日記を読むのは正直抵抗がある…なまな思考を辿るという点では研究者には欠かせないピースなのだろうけれど。
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小倉あずき
沙名子、結婚する。タスクを管理し身の回りのことを効率化しないと不安な主人公にとって、ハプニングとイレギュラーが連続であろう結婚生活は不安でしかない。だが婚約者と結婚したいーー何故?という逡巡が上手に書かれている。言語化できていないけど、その辺の不安定さを感じ取って包み込もうとする太陽氏はいい奴だと思う。これぐらいの不安要素を抱えて業務をこなす、ステージアップの機会だと割り切って行けるといいね、沙名子さん。
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小倉あずき
須賀敦子の、少し遅めに訪れた青春の日々は霧に包まれてずっとここに保存されている。 当時、もしかしたら彼女の中にあったかもしれないザラザラした感情は霧の粒子に磨かれ、角が取れて今や優しく読者に寄り添う。こういう風に自分の来し方を肯定できたらいいな、なんて思うお年頃になってきた。
が「ナイス!」と言っています。
小倉あずき
須賀敦子が、文筆家として我々の前に現れるために彼らとの出会いと別れはどうしても必要だったのだろう。「人間だれもが、究極において生きなければならない孤独と隣りあわせで、人それぞれ自分自身の孤独を確立しないかぎり、人生は始まらないということを、すくなくとも私は、ながいこと理解できないでいた」彼女が孤独を受け入れて歩み出してくれたおかげで我々はこの豊穣な世界を堪能することができている。本屋もまた有機物なんだな。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/07(4507日経過)
記録初日
2013/08/06(4508日経過)
読んだ本
1324冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
377792ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
1067件(投稿率80.6%)
本棚
9棚
性別
自己紹介

頭が疲れるとみうらじゅん・いとうせいこうの『見仏記』などを読んで気分転換しています。

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