何年ぶりかで再読したけれども、やはり面白い。この時期の司馬遼太郎は文章のリズムがとても良くて、いくらでもつるつる読めてしまう。この文章の律動や人物描写の風合いって、獏さんに大きな影響を与えているようにも思うんですが、どうでしょう。後年の歴史小説と違って伝奇性が豊かで、娯楽に徹した忍者小説というところもばつぐんによい。

たしかにいかにも『ギャルトン事件』や『ウィチャリー家の女』『さむけ』あたりのロスマクを髣髴させる作品だけれども、女性探偵で1930年代の中国が舞台という、いかにも陸秋槎ならではの物語に仕上がっていて、とても面白く読めた。

何年ぶりかで再読したけれども、やはり面白い。この時期の司馬遼太郎は文章のリズムがとても良くて、いくらでもつるつる読めてしまう。この文章の律動や人物描写の風合いって、獏さんに大きな影響を与えているようにも思うんですが、どうでしょう。後年の歴史小説と違って伝奇性が豊かで、娯楽に徹した忍者小説というところもばつぐんによい。