再読 単純で無鉄砲な坊ちゃんが四国の中学校に赴任した時の物語。とにかく文章のリズムが良く、読みやすくて、面白い。天麩羅、団子、泳ぐべからずの流れは読んでいて笑った。

女子「マネージャー」のみなみが野球部という「組織」をマネジメントして甲子園へ導く話。特に惹かれた項目は、地味ながらマネジメントの根幹をなす「企業の目的の定義付け」、各人に強い動機付けをもたらす「自己目標管理」、既存の戦略等を陳腐化したものと考えて捨て去る「イノベーション」、自分の組織の強みを活かした「社会貢献」です。また、みなみが正義のする提案を原則意義を唱えず、実行の協力をしたところも印象的でした。組織にいる場合、時には隣の人に任せて首をつっこみ過ぎないことも大事ですよね。

人間であるとは、おおむねハイデッガーのいう退屈の第二形式を生きること。今目の前にあるものをただ消費するのではなく、その物自体を楽しみ、何かにとりさらわれ、没頭できる(動物になれるような)ものを探そうというのがひとまずの結論。多くの先人の考えを説明に出しており、ガルブレイスの生産者が消費者の欲望を作り出すという意見は納得させられたし、ユクスキュルのいう環世界(あらゆる生物はそれぞれ自分の世界で生きている)という考えは新鮮だった。作者の、人間は、環世界を相当な自由度を持って移動できるという意見も興味深かった。

譲治が自分好みの女性にするために育てていたナオミに逆に支配されていく様が描かれている。 むしろこれが譲治が望んだ女性像なのか、まあ、いろいろな趣味がありますよね。

再読 単純で無鉄砲な坊ちゃんが四国の中学校に赴任した時の物語。とにかく文章のリズムが良く、読みやすくて、面白い。天麩羅、団子、泳ぐべからずの流れは読んでいて笑った。