良いなあ、読んでて異彩天才と思われる遠田薫さんの過酷な過去も含めて、今のそのままの遠田さんに惹かれる。なんて、魅力的な人なんだろう。義理人情に厚く、掛けられた恩を危険を冒しても返そうとする。そりゃあ、続さんも離れられないわ。三浦さん、面白いけど深いわ。

惣ぼんの江戸出奔時代の謎が解けたわ。次は智ぼんの物書き時代も知りたいわ。とうとう、賢輔どん、佐助どん、大七どんと商家の身分や奉公の鉄則を超えた大きな幸せを手にすることが出来た。幸や竹の考えに共に涙する私です。後、一冊下巻で読了かと思うと寂しいわ。

新人賞佳作になった本との後書きに驚く。柔らかくて暖かい奈都さんがすでにここに有った。「神様の遊ぶ庭」から自然体な生き方に惹かれた。「こよみさん」の強さと孤独、そして、新しい記憶が残らない当惑。静かな雨のように泣かずとも腸と行助のサポートで自信を持って生きていって欲しいなあ。

やっぱり暖かくて元気の出る話です。幸福を運ぶスーツケースの購入者が分かり、その最初の持ち主が分かった時点で、その、願いがこもったスーツケースなんだろうなあと思った。一人旅に出てみたいなあ。

良いなあ、読んでて異彩天才と思われる遠田薫さんの過酷な過去も含めて、今のそのままの遠田さんに惹かれる。なんて、魅力的な人なんだろう。義理人情に厚く、掛けられた恩を危険を冒しても返そうとする。そりゃあ、続さんも離れられないわ。三浦さん、面白いけど深いわ。

不思議揃いの変わり百物語だけど、うりんぼ様の話が一番不思議だった。おちかが無事女児を出産できて本当に良かった。むごすぎる話は怖いが、針雨の里が人の願いを受け入れてくれてるようで良かった。

最後の後書きまで読んで更に感動が深まりました。色々な劣悪な環境下でも、よくぞ、ここまでの研究成果が出せた。重い社会背景を抱えて自暴自棄になっていたが、藤竹先生との出会いで夢を持ち、仲間を持ち、自分を肯定できた。伊予原氏の本は科学的な知識で人の未来を明るく照らす気がするな。