読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

marty@もぶおん学
読んだ本
6
読んだページ
2000ページ
感想・レビュー
6
ナイス
64ナイス

2024年10月に読んだ本
6

2024年10月のお気に入り登録
1

  • パトラッシュ

2024年10月のお気に入られ登録
1

  • パトラッシュ

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

marty@もぶおん学
『八つ墓村』と『犬神家の一族』の間に挟まれ、横溝正史自身の自己評価も低かったため単行本化も遅れ、日の目を見ることのなかった作品だが、冒頭こそ陰惨な描写で始まるものの、それさえも後のトリックの伏線となっており無意味な猟奇趣味ではないし、事件解明時の読後感も悪くないので、同時期に発表された有名作品と比べても、決して水準の低いミステリではない。角川文庫版で読んだのはさほど昔のことではないが、春陽文庫版で再読して改めてこのように感じた。オリジナル原稿に差し替えられた箇所を、春陽版と角川版で丹念に読み比べたい。
marty@もぶおん学
2024/10/13 11:14

所収作「黄金の花びら」ジュブナイルものだが、金田一耕助シリーズで角川文庫に唯一収録されていないという、ある意味レアな作品。とある博士の館に深夜に侵入した怪盗を射殺した嫌疑をかけられてしまった博士の甥の少年。たまたま博士邸に泊まっていた古川という名の「小がらで、貧相な人物で、もじゃもじゃ頭をしている」「よれよれの着物に、よれよれのはかまをはいている」小説家が事件の解明に乗り出す。変装ではなく変名パターン。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
6

marty@もぶおん学
魔女と見なした女性たちを山から突き落として亡き者にした伝説の残るモンモール村。寂れ果てたこの村を復興した億万長者の実業家は、不審な死を遂げた彼の娘の謎についての捜査を、警察署長として赴任してきた一人の男に依頼する。一見平穏過ぎるほどに平穏な村だが、幻聴に襲われたり人知れぬ悩みを密かに抱える住民たちもいて、破局が忍び寄る。前作『魔王の島』と同様、フランスのワケありな片田舎に住まうワケありな人々という思わせぶりな雰囲気が何とも良い。そしてどんでん返しの結末は、やはり前作と同じく賛否両論ありそうだが。
が「ナイス!」と言っています。
marty@もぶおん学
『八つ墓村』と『犬神家の一族』の間に挟まれ、横溝正史自身の自己評価も低かったため単行本化も遅れ、日の目を見ることのなかった作品だが、冒頭こそ陰惨な描写で始まるものの、それさえも後のトリックの伏線となっており無意味な猟奇趣味ではないし、事件解明時の読後感も悪くないので、同時期に発表された有名作品と比べても、決して水準の低いミステリではない。角川文庫版で読んだのはさほど昔のことではないが、春陽文庫版で再読して改めてこのように感じた。オリジナル原稿に差し替えられた箇所を、春陽版と角川版で丹念に読み比べたい。
marty@もぶおん学
2024/10/13 11:14

所収作「黄金の花びら」ジュブナイルものだが、金田一耕助シリーズで角川文庫に唯一収録されていないという、ある意味レアな作品。とある博士の館に深夜に侵入した怪盗を射殺した嫌疑をかけられてしまった博士の甥の少年。たまたま博士邸に泊まっていた古川という名の「小がらで、貧相な人物で、もじゃもじゃ頭をしている」「よれよれの着物に、よれよれのはかまをはいている」小説家が事件の解明に乗り出す。変装ではなく変名パターン。

が「ナイス!」と言っています。
marty@もぶおん学
所収作「蜘蛛と百合」を読む。三津木俊助の友人である絶世の美青年・瓜生朝二(Lady's man=ジゴロ?)が何者かに殺害される。行きずりの犯行と思われるも、瓜生の恋人であった伊馬とり子(まさかのボクっ娘!)に敵を討ってほしいと頼まれた俊助は、ひとりの妖女に絡め取られてしまい……という展開。その最後は江戸川乱歩の作品も彷彿とさせるような、なかなかに壮絶な結末である。昭和11年に発表された作品であるが、この時代にもけっこうフリーダムな発想を開陳することができたことに気づかされる。
が「ナイス!」と言っています。
marty@もぶおん学
由利先生の初長編と言われる所収作「白蝋変化」を読む。日本橋の老舗の若き当主・諸井慎介が妻殺しの咎で死刑判決を受け、彼に思いを寄せていた女性・六条月代が脱獄させようとするも、人違いで希代の女たらし白蝋三郎を脱獄させてしまう。月代に横恋慕する鴨打博士、脱獄した白蝋三郎、さらに怪人物も登場し、それぞれの思惑が交錯する中、殺人事件まで発生し、由利先生と彼の助手的存在である新聞記者の三津木俊助がその謎を追っていくという展開。ミステリらしいトリックあり、結末に至るまでに二転三転ありで、隠れた佳作かもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
marty@もぶおん学
所収の「獣人」を由利先生のデビュー作だそうなので読む。戦前に発表された戦前のお話なので「東京市」であり、今なら出版コードに引っかかりそうな用語も。相次いで発見された若い女性のバラバラ死体の裏に隠された謎を由利麟太郎が追う。ミステリのネタ元は、明らかにシャーロック・ホームズシリーズの某作品であろう。
marty@もぶおん学
2024/10/06 14:41

所収作「石膏美人」を読む。新聞記者の青年・三津木俊助が乗る車にトラックがぶつかり、中から彼の恋人そっくりな石膏像が! 横溝御大が大好きな石膏像ネタから始まる。せむし(今では禁止用語)の怪人の追跡劇は江戸川乱歩チックである。金田一耕助シリーズの方と同一人物かどうかは不明だが、等々力警部も登場する。由利先生の登場は中盤以降になってから。結末に至るまでの人情劇的などんでん返しの展開は、同時期に発表された「白蝋変化」と近いものがある。

が「ナイス!」と言っています。
marty@もぶおん学
アメリカ合衆国憲法の制定を始まり(革命)と捉え、独立の前史から、憲法が制定され、その理念が実際の政治運用の軌道に乗り定着するまでの流れが解説される。初期アメリカの政治史を学べる手頃な1冊。憲法制定に大きな役割を果たしたイメージのあるハミルトンだが、制定会議では議論を引っかき回して途中退場しただけというのが意外だった。各邦の妥協の産物で出来上がった憲法への評価はハミルトンも含め極めて低かったにもかかわらず、各邦批准の段になると『フェデラリスト』で熱烈な擁護論をぶち上げて憲法発効に一役買うあたりも面白い。
marty@もぶおん学
2024/10/05 14:29

最近のアメリカ史家の潮流として「イギリスの白人を中心に描かない」と評し、実際本書でも女性や黒人奴隷、そして先住民の置かれた状況等にも紙幅を割いているのだが(多分そうしないと日米とも学会で爪弾きなのだろう)、連邦憲法の制定をメインテーマに据えればやはり英国由来の白人男性が中心にならざるを得ないという印象である。もちろん、オーソドックスな政治史としては、むしろその方が評価できるのであるが。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/06/15(3820日経過)
記録初日
2014/07/27(3778日経過)
読んだ本
332冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
122918ページ(1日平均32ページ)
感想・レビュー
332件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
外部サイト
自己紹介

ミステリや歴史関係を好んで読みます。

参加コミュニティ1

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう