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2025年2月の読書メーターまとめ

Porco
読んだ本
7
読んだページ
2583ページ
感想・レビュー
7
ナイス
203ナイス

2025年2月に読んだ本
7

2025年2月のお気に入り登録
2

  • 聖龍
  • 兎束

2025年2月のお気に入られ登録
1

  • 聖龍

2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Porco
再読。解説でも言及された、パプリカが「Q.セクシーなの?キュートなの? どっちが 好きなの?」「A.両方」という男の欲望を具象化してる疑惑、実際そうだとは思う。度々本作でも示唆される夢という無意識な領域と現実が入り混じることで出現した、どこまでいっても都合の良い理想的な夢の女として意図して動かしていたのは、能勢がラストにパプリカをアイドルと評したことから見て間違い無いだろう。 (1/2)
Porco
2025/02/03 04:47

現実で猛威を振るった70’s 80’s年代のアイドルブーム後の91年に本作が書かれたことも考えると、パプリカを女主人公ではなくアイドル的な意味でヒロインとして書いたのだろうなと考えさせられる。小難しい学術宗教SFが入り混じったテキストや悪夢のような展開で(特に終盤は)頭がおかしくなりそうな話ではあるが、タイトル通りこの話はどこまでいっても、完璧で究極なおじさんたちのスーパーアイドル「パプリカ」のお話なんだと考えると、意外と気楽に読めなくもない。 (2/2)

が「ナイス!」と言っています。

2025年2月の感想・レビュー一覧
7

Porco
視覚の次は聴覚。聴覚という感覚をテーマにしていることもあり、本作の大部分を占める語られる怪談内の人物によって語られる怪談のそのまた登場人物に…という入れ子構造のような「話を聴く」行為をトリガーで動く怪異を文章で表現したものだ!と思ってたが、三津田信三は一読者が先読みできるほどそんな甘くはなかった。最終的に作者のメタフィクション要素が強く出ている『幽霊屋敷シリーズ』,『作家三部作』をふまえた現状の集大成みたいな作品であると思うほど楽しめた。次は『ざわはだ』楽しみにしています。 (1/2)
Porco
2025/02/24 15:16

他に書かれている、作家の「僕」が主役を勤めているシリーズと比べても他出版社に跨って刊行されている本やその登場人物に言及したり、推理の糸口として使われているので三津田信三ファン以外はこれをどう読んだかは割と気になるところ。 (2/2)

が「ナイス!」と言っています。
Porco
わかりやすいシンプルな人怖系サイコホラーかと思いきや登場人物全員狂ってる作品。デヴィッド・リンチ作品みたいな静かな狂気と不快感がある。違和感のある表現が少しずつ挟まれていって、子供視点で叔母家族の猟奇的な謎を追う話と思ったのは最序盤だけで、段々と全員が発言も行動も何もかも歪んでいく。正直なところ読後は置いてけぼり。 (1/2)
Porco
2025/02/23 18:19

キャッチフレーズが一つだけ入った真っ黒な帯を巻かれた状態で買ったのだが、角川ホラーの闇鍋という企画らしい。本書のキャッチフレーズが「こんな小説を書く作者が怖い」意識的に作者が込めていなければ、作者の精神性やバックボーンを作品を通して読むのはあまりしたくないが、たしかにこれを書ける矢部嵩さんは少々怖い。 (2/2)

が「ナイス!」と言っています。
Porco
いわゆる胸糞悪いや怪談らしい鬱鬱とした恐ろしいものではなく、異世界を覗き見してしまった,たまたまそういうものに行き合ってしまった話が多い。それらを話し手から語られる段で「あれはなんだったんだろう」という余韻を追体験させることを意識しているように思える。イラストも語られる話と合わせて見ると妙な味が出てくる。不思議な民話,都市伝説みたいな話が好きな人はカッチリとハマるくらいには中々の本。
が「ナイス!」と言っています。
Porco
本作は1959年に起きた一家惨殺事件を元にしたノンフィクションだが、取材している筈のカポーティの姿が全く感じられないことに読んでいて驚かされる。インタビュアーの作者本人は物語の中に一切登場させないよう書いた本というのだからそうなのだが、地の文にすら影も形も全く感じない。客観性を廃してることで後半まではある意味無味乾燥にも思えるほど淡々としていて読むのが辛くなるのだが、加害者から語られる惨劇の描写と犯罪者の特異な心理が解説されるシーンは下手なホラーよりも、底冷えしてしまうほどにゾクっとさせられる。
が「ナイス!」と言っています。
Porco
一つの町とそれの鏡合わせのようなへんな町。国内の作家だと安部公房のようなシュルレアリスムさ溢れた奇妙なもう一つのプラハの町での旅が描かれている。しかし、哲学的モチーフや要素は出してはいるもののそれに対してガッツリと読者に思考を巡らさせようとは思えず、筒井康隆のように常人には理解困難なくらい高い技術による言葉遊びをただ作者が楽しみきった結果作られた本を読んだように感じた。
が「ナイス!」と言っています。
Porco
再読。解説でも言及された、パプリカが「Q.セクシーなの?キュートなの? どっちが 好きなの?」「A.両方」という男の欲望を具象化してる疑惑、実際そうだとは思う。度々本作でも示唆される夢という無意識な領域と現実が入り混じることで出現した、どこまでいっても都合の良い理想的な夢の女として意図して動かしていたのは、能勢がラストにパプリカをアイドルと評したことから見て間違い無いだろう。 (1/2)
Porco
2025/02/03 04:47

現実で猛威を振るった70’s 80’s年代のアイドルブーム後の91年に本作が書かれたことも考えると、パプリカを女主人公ではなくアイドル的な意味でヒロインとして書いたのだろうなと考えさせられる。小難しい学術宗教SFが入り混じったテキストや悪夢のような展開で(特に終盤は)頭がおかしくなりそうな話ではあるが、タイトル通りこの話はどこまでいっても、完璧で究極なおじさんたちのスーパーアイドル「パプリカ」のお話なんだと考えると、意外と気楽に読めなくもない。 (2/2)

が「ナイス!」と言っています。
Porco
政治批判やブラックな話題も出しつつ、話はちゃんと面白いのが筒井康隆の良さだ。【ヒノマル酒場】,【廃塾令】この二つがやはり読みやすく読んでいて楽しくなる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/07/24(3876日経過)
記録初日
2014/07/24(3876日経過)
読んだ本
693冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
234249ページ(1日平均60ページ)
感想・レビュー
654件(投稿率94.4%)
本棚
3棚
性別
血液型
O型
職業
技術系
自己紹介

好きなジャンルはサスペンスとホラーとSF。
しかし最近は、興味があればそれ以外のジャンルも手を出すので雑食気味。

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