ネタバレ新入社員井口くんとストーカー元カノの話かと思いきや、さえない事務員水無月さんの壮絶な恋愛遍歴だった。井口君のことが気になりつつ、途中からはそっちはどうでもよくなり話の行き先にのめり込んでいった。怖いよ水無月さん。それなりに人には好かれるし頭もよいし着飾ればそこそこ美人みたいだしうまくやれば楽しい人生だったろうに。。この小説を知ったのは西加奈子さんの「くもをさがす」に出てきたから。山本文緒さん若くして亡くなられたんですね。

ネタバレあまり横道にそれず、事実をとんとんと語ってくれるから読みやすかった。全ては理子のもくろみどおりなのだが、やるなら完全犯罪目指してほしかった。遺体が発見されないようにして、ガソリンスタンドの青年を買収したりボールペンの小細工しなければいけたんちゃうかな。結局、神野智明はそこまで悪いやつでもなかったし。親への当て付けで地味な嫁選ぶとか独身と嘘をついて不倫とかそら悪いけども。極悪なやつに復讐！ほどではなかったからちょっと気の毒。