図書館本。町田さんの小説は、とにかく切ない。子供への虐待や育児放棄、DVのシーンを読むと不条理で怒りさえ覚えてしまうのに・・・アンさんの母への遺書に涙が溢れてしまった。 生まれ育った環境が劣悪であってもけっしてそれを繰り返してはならない。それを断ち切る勇気と強さが必要だし、それを手助けしてくれる人が大切だと。貴瑚と愛がこれから前を向いて歩いていく姿を52ヘルツのクジラが見守ってくれるでしょう。

[図書館本] 初読み作家さん。派遣切りに遭い、しかも同棲相手から三行半を突きつけられるというどん底状況の久美子。 身寄りのない30歳過ぎの女性にとって就職することも住む場所を契約するのも難しい。そこで農業をやる決心をして行動するパワーは、素晴らしい。女性は、結婚だけではない自立した生き方もあることを考えさせられた。

父親が脳梗塞で入院したため、嫌々ながら継いだ農業。苺栽培のノウハウを勉強していくうちにどんどんハマっていく様子が面白かった。農業従事者は、高齢化して後継者不足で農地を手放す人も多い。重労働の割にそれに見合う利益も得られない。新規で就農するには、ハードルが高い。肥料や資材、光熱費の高騰など問題が満載だが、農業に希望が持てるストロベリーストーリーだった。

ルーズベルト・ゲームとは、野球好きなルーズベルト大統領に因んで投打が伯仲して接戦になり、8対7で決着する試合が1番面白いという事。まさに野球の対戦もそうだが、青島製作所の経営危機から脱出する場面にハラハラドキドキした。勧善懲悪の結末は、痛快でスッキリする。

図書館本。百周年を迎えた小学館の学年誌の社史であり、激動の戦中戦後〜昭和・平成・令和の歴史書です。 　小学○年生という月間誌は、親に買ってもらったし、親になって子供と付録の工作を一緒に作った思い出があります。 題名の"百年の子"「子供が一人前の人間として認められるようになったのは、まだ百年に満たない」し、国連で子どもの権利宣言が採択されたのは、最近のことです。 戦争で真っ先に犠牲になるのは、子どもだという事を心に刻みました。

図書館本。図書館に纏わるファンタジー小説。1作目も思ったが、作者の本への愛を感じる。今回は、喘息持ちの少女が大変な冒険を通して心身共に強くなっていく物語だが、灰色の紳士が本を敵視する目的は不可解だった。

図書館本。町田さんの小説は、とにかく切ない。子供への虐待や育児放棄、DVのシーンを読むと不条理で怒りさえ覚えてしまうのに・・・アンさんの母への遺書に涙が溢れてしまった。 生まれ育った環境が劣悪であってもけっしてそれを繰り返してはならない。それを断ち切る勇気と強さが必要だし、それを手助けしてくれる人が大切だと。貴瑚と愛がこれから前を向いて歩いていく姿を52ヘルツのクジラが見守ってくれるでしょう。

図書館本。一方的に離婚届を渡された沙也加さんが、定食屋「雑」で働く事に。店主のみさえさんと出会い、豪快でサバサバした性格と料理に救われて逞しく生きていく。女性は、いざとなると強くなれるのだ。「雑」の料理の味付けは、どうかなと思ったが、唐揚げやトンカツの揚げ方は真似したい。

図書館本。初読みの作家さんです。戦時中の箱根駅伝の歴史を知る事ができました。作家の額賀さんは、平成生まれでありながら戦争で箱根駅伝の中止を余儀なくされた状況をまるで見てきたかのように描いています。昭和18年の大会開催後、終戦の混乱で開催されたのが4年後です。平和だからこそ駅伝競走ができるという事を忘れてはならないと思いました。来年の101回大会もさらに楽しみです。