相変わらず考えの読めない小佐内さん。いや、その想いはただ一つ。如何にスイーツを美味しく頂くか。そのためなら行動あるのみ。…それって小市民なのかな。とにかく。やっぱり謎めいていて、ちょっぴり恐ろしい小佐内さんでした。「伯林あげぱんの謎」の彼女は可愛らしかったけどね。

匂いが見えるって、共感覚かな。『石の中の蜘蛛』もそんな感じだったか。人間が外部から得る情報のうちほとんどは視覚で、嗅覚が占める割合は４％程度らしい。だからどうしても嗅覚情報も視覚的に描写しなければ、読者にも伝わりにくいんだろうなあ。そんなことを思いながら読むも、やっぱり超感覚を駆使して謎の女性を追う展開は『石の中の蜘蛛』に似ている。仕事が終わったらあの店であれを、あそこに行ったらあれを食べるぜ、といろんな店のメニューを羅列するも結局食べられない刑事が哀れ（笑）。

中編３編。続けて読むと翡翠のキャラにちょっと食傷ぎみ。ただ、時折真ちゃんに見せる顔が本当の彼女なんだろうか？その辺りの「城塚翡翠」の人物像については続編以降で追々、ということかな。しかし倒叙ミステリって小説では初めて読んだのだけど、やっぱり犯人に肩入れしてしまうなあ。殺人者なのに。

相変わらず考えの読めない小佐内さん。いや、その想いはただ一つ。如何にスイーツを美味しく頂くか。そのためなら行動あるのみ。…それって小市民なのかな。とにかく。やっぱり謎めいていて、ちょっぴり恐ろしい小佐内さんでした。「伯林あげぱんの謎」の彼女は可愛らしかったけどね。