読書メーター KADOKAWA Group

2024年3月の読書メーターまとめ

tenorsox
読んだ本
7
読んだページ
2687ページ
感想・レビュー
7
ナイス
58ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

tenorsox
前半は、何となく雰囲気の似た女性を各々の主人公(ホームセンターでアルバイトする女子大生、ゲームセンター正社員として働く新人女性作家)にした2つの物語が並行する。中盤で2つの関係が明らかになり、後者を中心にしつつ両者が交錯し始めるが…作家であることによって(或いは作家でなくとも?)ぶつけられる面倒くさい質問やお願いに「相手の喜びそうな嘘をつく」「断りたいのに愛想笑いしながら受けてしまう」を繰り返しモヤモヤする様をいやらしく描いていて◎。表題は大江健三郎へのオマージュか&「幸田さん」は気にせず読み進むべし。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

tenorsox
空襲で家も家族も失い、上野の地下街を根城に暗躍する少年窃盗グループ。そこで助けた美人母子や意気投合した元特攻隊員を仲間に加え、大人の力も借りながら&大人たちも彼らに勇気をもらいながら、少しずつ皆で前を向いて生き始める。戦後の混乱を経て何とか高度成長の波に乗り、皆で力を合わせて様々な事業を展開していくがそこにはまた別の大人達の黒い思惑が渦巻いており…敗戦の悲惨さと復興のダイナミズムとそれらが炙り出す人間の様々な側面を目一杯詰め込んだ大作全3巻に大満足。追伸:最終巻半ばで唐突に始まる長尺の濡れ場がエロ哀しい。
が「ナイス!」と言っています。
tenorsox
自ら死を選ぶことが制度化された21世紀後半の日本。それを望む母に反対しているうちにその母は不慮の事故で命を落としてしまい、失意の息子は僅かな貯金からAIを搭載した母のVF(バーチャルフィギュア)を購入、その「本心」に迫ろうとするが…(未来の)日常に入り込んでいるAIやVRやメタバースをモチーフに、小説の楽しさを損なわない範囲で現代社会の課題(格差、障碍者、外国人差別、カスハラ等)に巧みに切り込んでいる。典型的な「批判ありきリベラル」と認識していた作家なので構えて読み始めたのだが、本作では真っ当に感じた。
が「ナイス!」と言っています。
tenorsox
古代ローマ人の食生活について、古い文献をつぶさに調べてまとめ上げたもの。一日何回何時頃何を食べるといった基本的な食習慣は勿論のこと、調理方法、階層別、食以外の日常(大浴場、衣服、居住空間、身分制度、街の様子等々)、少し先輩のギリシャの食文化にまで言及していて(とっちらかっていて正直読みにくいが)まあ楽しい。何より食材が調味料・香辛料も含めて豊富で、特に王や貴族の宴で供される料理は時代劇等で目にする昔の日本(といっても古代ローマより遥かに現代に近い)とは比べ物にならず、現代人の自分が見ても食欲をそそられる。
が「ナイス!」と言っています。
tenorsox
前半は、何となく雰囲気の似た女性を各々の主人公(ホームセンターでアルバイトする女子大生、ゲームセンター正社員として働く新人女性作家)にした2つの物語が並行する。中盤で2つの関係が明らかになり、後者を中心にしつつ両者が交錯し始めるが…作家であることによって(或いは作家でなくとも?)ぶつけられる面倒くさい質問やお願いに「相手の喜びそうな嘘をつく」「断りたいのに愛想笑いしながら受けてしまう」を繰り返しモヤモヤする様をいやらしく描いていて◎。表題は大江健三郎へのオマージュか&「幸田さん」は気にせず読み進むべし。
が「ナイス!」と言っています。
tenorsox
下巻に続く(感想は下巻で)
tenorsox
中巻に続く(感想は下巻)
tenorsox
前回の東京五輪に係る汚職事件を取り上げたものだが、事件そのものよりも「それをスクープした自分達」のヒーロー物語になってしまっている。そもそも検察が動いているのを記者クラブで察知して取材を開始したものだし(彼らが独自で追っていたネタではない)、その後も検察の動きを追ったり裁判を傍聴したりといったことが中心で関係者から直接聞きだした情報は少ないし、表題や装丁の硬派なイメージから想像するような所謂「調査報道」とも程遠く、「ヒーロー」になり切れず残念な印象。事件の表層的なところだけをさらっと振り返るには有用かも。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/02/11(5192日経過)
記録初日
2010/01/26(5208日経過)
読んだ本
1225冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
397190ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
954件(投稿率77.9%)
本棚
1棚
性別
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう