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2024年5月の読書メーターまとめ

nozomu
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7
ナイス
153ナイス

2024年5月に読んだ本
7

2024年5月のお気に入られ登録
1

  • 紫の木

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

nozomu
神保町で古本屋を営んでいた兄、慈郎の遺した店を、北海道から上京して継ぐことにした妹の珊瑚、毎日のように手伝いに訪れる姪の国文学科院生、美希の2人目線で描かれる6編の連作短編集。古本屋経営ノウハウはなくても周囲の住人の助けや2人の読書歴で乗り越えていく姿、各編に登場するカレー等の料理や紹介される古書のセンスに惹かれ、久々に神保町に行きたくなってしまう。『御伽草子』は是非読みたい。脇を固める建文や奏人、後藤田先生もよい味を出している。どうやら続編があるらしく、本作とは設定の変わった鷹島古書店が俄然楽しみだ。
Fe
2024/05/09 12:12

ご覧になっていなければ、どうぞ。 https://dot.asahi.com/wa/2022051900027.html AERAdot. 2022/05/21 11:00 もし神保町の古書店ビルを所有できたら 原田ひ香が描いた「夢のような話」 「神保町に飛んでいきたくなるこの小説、好評につき続編の執筆が決まったそうだ。」 『週刊朝日』2022年5月27日号  『古本食堂 新装開店』角川春樹事務所 2024年6月14日発売予定 https://www.amazon.co.jp/dp/475841467X

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2024年5月にナイスが最も多かったつぶやき

nozomu

高瀬隼子『め生える』の少数派と多数派が逆転したディストピア的な世界観がよかった。他の事例で逆転が起こった場合の社会について想像が膨らむ内容。井上荒野『錠剤F』は著者の長編よりも毒が凝縮されている風情。いつも飽きさせないのは見事。積ん読が進まず焦る連休終盤… 2024年4月の読書メーター 読んだ本の数:5冊 読んだページ数:1094ページ ナイス数:90ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/537496/summary/monthly/2024/4

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2024年5月の感想・レビュー一覧
7

nozomu
5名の作家によるお仕事小説アンソロジー。宮木あや子『校閲ガール!?』は再読だが楽しめた。新野剛志『笑って、笑って』はドラマ化されたとは知らなかった。旅行会社の空港勤務に異動になった、どこか上から目線で堅物な遠藤と陽キャ先輩の関係性の変化が楽しめた。沢村凛『部下の迷い』は強かな経営者に丸め込まれる新人労働基準監督官を見守る上司三村の洞察をもっと長編で、坂木司『グッドバイからはじめよう』のクリーニング店跡継ぎ息子、久保寺健彦『仕事の仕事』ハローワーク新人相談員はシリーズ化されたものを読んでみたくなった。
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nozomu
3編の短編集はすべて死を扱う。表題作は映画化された記憶があって手に取った。S市役所水道部勤務、水道料金滞納家庭の停水執行を行う岩切目線で描かれる。執行日、3年間滞納している小出家の子ども達に、水を貯めさせたりアイスを与えたりという関わりが結末にどう作用したのか。彼女達のやるせなさを増幅させたのか、束の間の幸せに満足したのか想いを馳せてしまう。『海辺のひかり』は若くして亡くなった母親の墓改葬の日、回顧を詳細に描く私小説的作品と読んだ。『千年の通夜』も事実が下敷きのような気がしてしまい、妙に印象に残った。
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nozomu
「純喫茶・純」と「椎木メンタルクリニック」を核とした6編とエピローグの連作短編集。環境の変化やうまくいかない恋愛、産後などのうつや、発達障害に気付くまでのエピソードからメンタルクリニックに繋がり安心する過程が丁寧に描かれる。人の傷つきを察して純さんのようにメンタルクリニックに繋ぐことのできる人はなかなかいないと思うし、椎木メンタルクリニックのような理念を持つドクターは予約でいっぱいなのではとも思うが、心療内科への敷居を低く感じることのできる小説だと思う。つい検索したゴッホ「夜のカフェテラス」が素敵だった。
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nozomu
ネタバレポルノ女優だった母、赤井霧子の死から始まる冒頭。一人娘で24歳現役アイドル、いと目線で描かれる。自由奔放だが繊細な母を遠ざけ、当日もグループのメンバーに告げずにステージに立ついと。葬儀でも涙を見せず冷静で俯瞰しているように見えるが、母のドキュメンタリー映画製作に関係することで、生前向き合えなかった母を知り、愛情を欲していた気持ちに気付いていくことが最高の悼みだと感じた。霧子といとが離れるきっかけを作った再婚相手、継父あるあるで最低すぎる。母の人生、想いを自分に取り込み、強く生きていくであろう結末に安堵。
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nozomu
黒蟹県(架空)で生活する人々目線で描かれた連作短編集。黒蟹県の風土や文化、方言等しっかり作り込んでいるため、本当に存在する県のよう。章ごとに掲載される「黒蟹辞典」、肩ロースの「カタストロフ」などの架空語、逆に「エメリー鉱石」など架空と思える実在の語が混ざっていることもじわりとくる。姿を変えて県民に紛れ込む「神」が、俯瞰目線でいながら人間生活をシニカルに見たり感動したりする様子は『海の仙人』の「ファンタジー」よりも親しみやすく、十和島絵衣子にも親近感を覚えた。絲山さん的毒舌要素も相まって何度も読み返したい。
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nozomu
神保町で古本屋を営んでいた兄、慈郎の遺した店を、北海道から上京して継ぐことにした妹の珊瑚、毎日のように手伝いに訪れる姪の国文学科院生、美希の2人目線で描かれる6編の連作短編集。古本屋経営ノウハウはなくても周囲の住人の助けや2人の読書歴で乗り越えていく姿、各編に登場するカレー等の料理や紹介される古書のセンスに惹かれ、久々に神保町に行きたくなってしまう。『御伽草子』は是非読みたい。脇を固める建文や奏人、後藤田先生もよい味を出している。どうやら続編があるらしく、本作とは設定の変わった鷹島古書店が俄然楽しみだ。
Fe
2024/05/09 12:12

ご覧になっていなければ、どうぞ。 https://dot.asahi.com/wa/2022051900027.html AERAdot. 2022/05/21 11:00 もし神保町の古書店ビルを所有できたら 原田ひ香が描いた「夢のような話」 「神保町に飛んでいきたくなるこの小説、好評につき続編の執筆が決まったそうだ。」 『週刊朝日』2022年5月27日号  『古本食堂 新装開店』角川春樹事務所 2024年6月14日発売予定 https://www.amazon.co.jp/dp/475841467X

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nozomu
ネタバレ中学受験を終えたサッカー少女の姪、亜美と叔父である小説家の主人公が徒歩で鹿島に向かうロードムービー的構成。道中で亜美はサッカーの練習、主人公は亜美に野鳥の解説や日記を書きながらの数日間が描かれる。就職を控えた真面目で内向的なみどりの合流が、前向きで屈託ない亜美の性格に洞察力を加えたようで成長譚としても読むことができる。野生のアビと亜美が同時にいる終盤の場面、叔父はせめてその野鳥の名前を教えればよかったという後悔はなかっただろうか。「歩行者に敵意を持っているような軽トラ」が伏線にも思え、いたたまれない結末。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/01/05(3563日経過)
記録初日
2014/12/10(3589日経過)
読んだ本
1584冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
393939ページ(1日平均109ページ)
感想・レビュー
1583件(投稿率99.9%)
本棚
12棚
性別
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