ネタバレ合わない人はとことん合わないだろうが、佐野徹夜（敬称略）ここにあり、と感じられる本であった。サスペンス的要素は根幹であっても主題ではない。希死念慮や世間（他者）に対する絶望や鬱屈とした感情を持つ若者の視点から、結局のところ人はそれらを抱えながらもそれらを許して生きていくという作者なりの人生観（こう書くと人間賛歌的かも）を表現している……と私個人は解釈したが、この作品の世界観と各登場人物の殺人願望・性的思考・倫理観部分は独特であるため、現状に救いを求めていたり共感を求めてこの本に手を出すと大火傷すると思う。

ネタバレ合わない人はとことん合わないだろうが、佐野徹夜（敬称略）ここにあり、と感じられる本であった。サスペンス的要素は根幹であっても主題ではない。希死念慮や世間（他者）に対する絶望や鬱屈とした感情を持つ若者の視点から、結局のところ人はそれらを抱えながらもそれらを許して生きていくという作者なりの人生観（こう書くと人間賛歌的かも）を表現している……と私個人は解釈したが、この作品の世界観と各登場人物の殺人願望・性的思考・倫理観部分は独特であるため、現状に救いを求めていたり共感を求めてこの本に手を出すと大火傷すると思う。