ネタバレ予備知識を入れずに読んだので、オール・ノットがall knotだと知ったとき（これか！）と思った。でもその後、all notかも…？と揺らぎ、どっちやねん状態。そしてあいまいな状態を気にしている場合ではないくらいに、物語は山戸四葉さんや舞さんの波乱万丈の人生語りへ入っていく。苦学生が豊かな価値観に触れて自己肯定感を取り戻すような話を思い描いていたので、苦学生がそのまま非正規労働者となり経済状態は中の下くらいにとどまったのはあてが外れた。あんな未来か。でも、みんなたくましく生きていた。

ネタバレクッキングママシリーズ9作目。原題はTough Cookieで「しぶとい奴」。含みのある表現です。前作でトムがリフォームしたキッチンが衛生局からNGを出され、ケータリングを一時休業することになったゴルディ。基準を満たすためにはお金が必要ということで、歴史的価値のあるスキーを売ることに。ここまでは理解できるとして、夫に内緒で昔のデート相手に連絡するってどうなの。やましくないなら話せばいいじゃない？でも話したら事件が起こりませんね。今回、ケガが相当痛そう。葉村晶さん並にボロボロ。

ネタバレ失踪した夫との思い出の地を訪れ、さまよい歩いていたら、そこには桃源郷…じゃなく、助産院が。そして診察もなしに妊娠初期であると見抜かれる。もう、はじまりからファンタジー。人と関わることが苦手なのに、濃密な人付き合いの中に放り込まれ、馴染んでいく。自然の中で育まれる生命、突然奪われる生命。いろいろ盛り込んで、乗り越えての出産！それに対して、ラストで現れる失踪した夫の描写の薄いことといったら。姿を消したことを責めることもなく、親子３人の生活に向けて島を出る。最後までファンタジーだった。

ネタバレクッキングママシリーズ８作目。原題はPrime Cut。２重の意味が込められてます。いくつもの不運が重なって、にっちもさっちもいかない状況からの、ゴルディの師匠の死。この巻、なぜかシュルツが暴走する。もっと話聞くタイプだったと思うのに、無能上司によるストレスのせい？遠くの大学に進学して不在がちだったジュリアンが復活。事件は結局暗号マニア（？）の息子によって解読という、若干ご都合主義。犯人を忘れた頃に、また読み返したい。