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https://www.metmuseum.org/art/collection/search/206740
人は何らかの役割を負って生きている。カトリは両親に代わって10歳下の弟を一人前に育てる、アンナは両親亡き後も彼らの娘として彼らが残したガラクタに埋もれて暮らす。カトリがアンナに教えたのは、役割には終わりが来るということ。1982年の作品に断捨離が描かれているとは、さすがヤンソン!と快哉。家から放り出した家具が氷結した浜辺に山積みになって、そのうち春になったら氷が溶けて海に沈むだろう、それまではそこにあるというモラトリアムの感覚がシュールでよかった。花柄の兎のような、両親に愛された娘時代と訣別する喪の時間。
本棚がごちゃごちゃしてきたので、新アカウントに移転しました。ここはとりあえずこのまま置いておきます。
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