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2025年2月の読書メーターまとめ

yoneyama
読んだ本
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感想・レビュー
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2025年2月に読んだ本
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  • nuno
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2025年2月のお気に入られ登録
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  • 穀雨

2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

yoneyama
ロシアに300年収奪され続けたシベリアを、アメリカのように独立させて、自由な連邦を作りたい、という帝政にとっての危険思想家の、1835年生まれ、もとコサック士官のポターニンの生涯を追う。ロマノフ体制からもボリシェビキからもおたずね者、シベリア生まれの青年たちの活動は、グラスノスチまでソ連でも知られなかった。著者は1934年生まれのモンゴル専門家。「ノモンハン戦争」を読んだ。ポターニンが著者の研究人生にいつしか現れ、心惹かれる人物になっていく過程も面白く読んだ。2013年刊。
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2025年2月にナイスが最も多かったつぶやき

yoneyama

1月はシベリア本4冊。このサムいのに懲役20年のコルィマ監獄短編集やベーリングたちの探検記に没入。古事記の破天荒現代語訳最高。東ヒマラヤ研究家、中村保氏の本2冊もじっくり読んだ。尖った未踏峰と謎深い地形の襞よ。2025年1月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2180ページ ナイス数:68ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/585631/summary/monthly/2025/1

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2025年2月の感想・レビュー一覧
8

yoneyama
玄米はどう体に良いのだ?という論考集。主著者は玄米専門家といえる医学博士。戦前の二木謙三講演復刻版を読んで以来ウチも3食100%玄米人生だ。内容はその玄米のうまさと栄養の科学的根拠に加えて、炊き方、栽培事情、菌根菌メカニズム、文化背景など。全国20人の篤農家の紹介+農水省の若き女性官僚松尾真奈氏の未来展望文あり。特に前半は教科書並みにまとまりすぎているので読む速度を遅くして理解しながら読みたい。
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yoneyama
Nスペ取材班の取材記。9万のうち3万人が死んだ地獄のインパールのあと、ビルマ撤退戦で13万人が死んでいた。執念の調査報道だ。インパールどころじゃない。なぜこんなことが放置され、厚生労働省の資料さえ詳しく示されなかったのか。我々の戦後の平和は、忘却の上に築かれていたのだと思う。だれもそんな話をしたがらなかった。浮かばれない死者たち。多くの超高齢生き残りたちへの最後のインタビュー。NHKの敗戦記念日番組の継承者たちの努力を知る。
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映画「鹿の国」見た帰りの松本駅本屋で発見。1974年7月に諏訪古代信仰のミシャグジを探求した民俗学探求者の3人が諏訪の今井野菊氏を訪ね、まとめた本の復刻版。3人の1人が今回の映画の制作者。古事記で出雲からやってくる神が諏訪大社の神だが、それ以前からあったミシャグジ信仰にかぶさった形になっている。この土地には、神道以前の世界の断片があり、文字にはない痕跡などを探っていく面白さが書かれる。解りにくさ、整然と説明できない諏訪の信仰世界は重層的な歴史の結果なのだと推察する。信州人として諏訪は大テーマなのだ。
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yoneyama
お、俺のためにこんな本が出たのか?というくらい今読みたい辞典。著者ミナハン氏の経歴等は不明で訳もクセありますけど結構網羅。漢族やヤマト含めて103族紹介。テュルク、ツングース、ウラルはよく読み込んでいたけど、雲南四川の民族は今回からという感じ。地味な装丁で図や表が一切なし。規模、歴史、周囲との関係、現在などそれぞれよく触れられているが、ざっと把握するのに良い入門書級。でも高額14000円。前書きはやや不明だった。分布図がみたいし、語族グループ図などもあれば良いのにと思う。でも他にない情報が多く楽しく読んだ
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yoneyama
562Pの厚い本で、インド及び周辺文明に関する、パンゲア大陸時代から2024年までの全歴史の学習まとめノートのような本。辞典のように多くの内容を網羅しているが、概して教科書的な記述と、名著や研究の引用ダイジェスト集のよう。しかしこの網羅ぶりが群を抜く。近現代インドのジェンダー、テロ事件項目などが詳しい。著者は生物化学の専門家で1950年代生まれのようだ。前書きを読んでも専門外の執筆の意図は特にわからなかった。他にもインドシナとアルタイの本を書いている。図表は最小限。2024年11月刊。
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yoneyama
徳川初期に御法度で数百が壊され、明治維新で残っていた天守70→20に。米軍に焼かれたのが7。戦後の火事1件松前でいま現存12天守。史上最大サイズの江戸、大阪や二条城などの天守、火災で消失、見てみたかったな。松本城が奇跡の軌跡で残ってきたのだな。やはり明治維新の財政難と旧体制憎悪をどう乗り切れたかだったろうか。戦災7が惜しまれる。名古屋、広島、福山、岡山、大垣、水戸、和歌山。あと半年早く降伏していれば。戦後の復元事情なども記され、城郭受難史がよくまとまった本。著者はオペラ評論家でもある。
yoneyama
2025/02/08 11:09

戦後の復元では鉄筋コンクリートながら東工大の藤岡道夫氏が丹念に設計した良い仕事をしているとのこと。和歌山城、熊本城、若松城、福知山城。一方名古屋、大垣、広島、福山、小田原、岡崎、小倉は、最上階の窓を展望仕様にしたりして当時の社会要請に屈した経緯あり。復元ではなく復興天守というらしい。小田原、小倉も藤岡氏だが、観光業界に圧かけられたとのこと。史実無視の「模擬天守」は岸和田、岐阜、浜松、島原、高島、今治、清洲、大阪のどこが反則か、経緯や事情込で詳述。無かった天守の富山は有形文化財なのか。

yoneyama
2025/02/08 11:50

藤岡氏は忠実な復元もするが、観光業界圧で不本意ながら窓や余計な破風を設けたりもある。完全に無かったところに模擬天守も作るが、他の設計者と違うのは、柱と窓の間隔が鉄筋コンクリートだとめちゃくちゃになりがちで、そこをケアする点がポイントみたい。ここで手を抜くと、「怪しげな」復興天守になってしまうとのこと(p139)。藤岡氏なら、無かった天守もそれらしくなるらしい。平成以降の、伝統工法の忠実な復元の歴史も面白い。白河小峰、掛川、大洲、新発田。大垣、岡山、福山も改修して見た目は忠実に近づけた。問題は名古屋です。

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yoneyama
ロシアに300年収奪され続けたシベリアを、アメリカのように独立させて、自由な連邦を作りたい、という帝政にとっての危険思想家の、1835年生まれ、もとコサック士官のポターニンの生涯を追う。ロマノフ体制からもボリシェビキからもおたずね者、シベリア生まれの青年たちの活動は、グラスノスチまでソ連でも知られなかった。著者は1934年生まれのモンゴル専門家。「ノモンハン戦争」を読んだ。ポターニンが著者の研究人生にいつしか現れ、心惹かれる人物になっていく過程も面白く読んだ。2013年刊。
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yoneyama
著者は古文書と実地検分に基づく信濃の中世戦国期の研究家。何冊も読んでいます。1471年に諏訪大社の蓮池が赤く染まったという文書を糸口に、諏訪大社の神、信仰、地域史など複雑な構造を文書ベースの証拠で解きほぐしていく。古事記の、出雲から逃げてきたカミサマもあり、住吉、八幡と並ぶ三大・戦の守り神でもあり、戦国期の武田信玄との関わりなどが語られる。水、音、灰に関する考察あり。網野善彦氏に師事、その流れあり。きっかけは映画「鹿の国」のミシャグチ信仰とはなんだ?から。それに御柱を加えて益々諏訪は重層的だ。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/06/24(3545日経過)
記録初日
1995/11/05(10716日経過)
読んだ本
687冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
177455ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
667件(投稿率97.1%)
本棚
3棚
性別
現住所
長野県
URL/ブログ
http://aach.ees.hokudai.ac.jp/xc/modules/AACHBlog/index.php?cid=7
自己紹介

40年来、登山愛好家です。
焚き火とイグルーでの冬季長期山行。夏は地下足袋で長期沢山行。
道具に依らず身体能力を高めて昔の人みたいに山に登りたい。
なるべく初めての山を、いちばん天然で無垢のルートから、
ふさわしい季節に、ふさわしい苦労をして登りたいです。

読書分野は探検、民俗、むかし、戦国、近代史、郷土史、先住民、外国語、文字、家事の心得、DIYなど。小説はたまに。
戦前の山岳古書が多数あり、感想をおいおいこの場にまとめたいです。

著書/冒険登山のすすめ(ちくまプリマー新書) 

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