大人が読んでも楽しかったけど、小学校中学年からのお子さんと一緒に推理しながら読むとさらに楽しめそう。ページ中盤にいきなり現れる「読者の皆さんへの挑戦状」だったが、私には犯人もその動機も全く見当がつかず。タイプの違う3人がそれぞれの特技を発揮してるところもいいね。

中盤から始まる花ちゃんのおばあちゃんの日記。読み進めるのが正直とても辛かった。あとになって「なんであんなことしたのだろう」という後悔は誰にだってあるだろう。でもこうして今、その日記が存在してる事自体がそういうことなのでしょう。吉澤さんがいたことがおばあちゃんにとって何よりの救いだね。今までの花ちゃんシリーズとは全く毛色が異なる作品だったけど、まだまだ今後の生活も見てみたい。

主に生活用品がテーマになっている短編。それにまつわる思い出があったり、人と人を結びつける大事なモノであったり。面白かった。中には不穏な状況にいってしまいそうな話もあったけど、読み終えた時にはほっと胸をなでおろしてた。ピザカッターの話が一番好み。お父さんに芽生える様々な感情に何かを察する妻。この対比が興味深かった。

大人が読んでも楽しかったけど、小学校中学年からのお子さんと一緒に推理しながら読むとさらに楽しめそう。ページ中盤にいきなり現れる「読者の皆さんへの挑戦状」だったが、私には犯人もその動機も全く見当がつかず。タイプの違う3人がそれぞれの特技を発揮してるところもいいね。

なんだか表紙絵の雰囲気とは全く異なる内容の短編集だったように思う。で、その表題作の『獣の夜』は、2人の女性が周りの友達の心配をよそに、グイグイいくところが気持ちよくスッキリさせるものだった。スッキリといえば、最終話の『あした天気に』も別の意味でのスッキリ。てるてる坊主の功績は主人公に大きな気づきをもたらせた。前を向いてほしいな。

私も子供が学童保育でお世話になったことがあるが、主人公と同じくらいの年齢の先生もいれば、さらに年配の先生もいた。子供たちはみんな笑顔で元気いっぱいだった記憶しかないけど、その裏では小さないざこざから大きなトラブルまで、先生たちのご苦労がよくわかりました。主人公である5 8歳ぐるぐる先生も、現代の子育て事情に困惑しながらも、自ら成長していくところがよかった。