人の生の有り様を考えさせられる、感動的な一冊でした。 話の主軸にいるのは黒い服を纏って画板を抱えて絵を描く一人の老人。偶然彼と関わった女子高生の安珠、その幼馴染で自身や母親との関係に問題を抱える奏斗の二人が物語を膨らませます。人生における「タイミング」、自分の力ではどうしようも無い事件、思うように生きられない社会、それを全て受け入れた上で、何のために生きて何を残すのか。 登場人物が変わる各章が、孤独死をした老人が残したものが豊かであったことを描いていたとわかる最後に涙がこぼれる。

人の生の有り様を考えさせられる、感動的な一冊でした。 話の主軸にいるのは黒い服を纏って画板を抱えて絵を描く一人の老人。偶然彼と関わった女子高生の安珠、その幼馴染で自身や母親との関係に問題を抱える奏斗の二人が物語を膨らませます。人生における「タイミング」、自分の力ではどうしようも無い事件、思うように生きられない社会、それを全て受け入れた上で、何のために生きて何を残すのか。 登場人物が変わる各章が、孤独死をした老人が残したものが豊かであったことを描いていたとわかる最後に涙がこぼれる。

「成瀬は～」の著者ということで大いに期待していた一冊。零細婚活会社のマエストロと呼ばれる四十女子と半ひきこもりのような売れないwebライター四十男子の、オッサン・ミーツ・オバサンな話。当人たちや婚活パーティ参加者の恋愛模様が描かれるのかと思いきや、彼らの一風変わった言動を楽しむ感じの作品でした。　読みやすいし、話の展開も早くてエンタメ的な面白さも満載で楽しめました。が、読み終わった後には何も残らず、結末も何か肩透かしな感じで、ちょっと消化不良気味です。面白かったけどね。

帯に書いてあるとおり「優しい奇跡」で心温まる話でした。少し不思議で優しいファンタジーでした。 殺伐とした昨今、このような気持ち～誰かの幸せを願う気持ちが連鎖するような物語世界に癒やされます。 「星降る街で」が一番好き。こういう不器用なボーイ・ミーツ・ガールって良いよなあ。クリスマスの物語って良いよなあ。と幸せな気分になれます。