織りなされる世界が好きではあっても、江國さんの描く女性（今回男性もいる）はわりと一つところしか見ておらず、そばにいたらまあまあ危ういし、仲良くなれる気がほぼしない。てか同性の友達とか求めてなさそうだ。しかし流石に「あなたを食べたい」とか言い出したのにはビビった。そして差し出す男。完全にやばい。まあまあ腰が引けたが、この色気と浮世離れした浮遊感、しっとりと滑らかな言葉の響き。ああ、確かに源氏物語はぴったりだった。願わくば全訳してほしい。

うーん。タイトルと装丁にそそられたが、文字通り辞書バナシ。辞書への愛がのっけから凡人を戸惑わせる序文（多分愛がダダ漏れただけで作者に悪気なし)を乗り越えても、次々に現れる言葉と注釈。現代パート過去パートとも英国好きをくすぐるムードとウィットが漂うが、どうにも無理くり読み切った感あり。『舟を編む』しかり緻密な努力の裏側を知るのは愉しかったし、マウントウィーゼルの罠のくだりはワクワクしたが、いかんせん私では日本語で味わいきれなかったということかと。くくく。翻訳者の苦労に報えずなんだか申し訳ない読書。

織りなされる世界が好きではあっても、江國さんの描く女性（今回男性もいる）はわりと一つところしか見ておらず、そばにいたらまあまあ危ういし、仲良くなれる気がほぼしない。てか同性の友達とか求めてなさそうだ。しかし流石に「あなたを食べたい」とか言い出したのにはビビった。そして差し出す男。完全にやばい。まあまあ腰が引けたが、この色気と浮世離れした浮遊感、しっとりと滑らかな言葉の響き。ああ、確かに源氏物語はぴったりだった。願わくば全訳してほしい。