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2024年5月の読書メーターまとめ

Tomegoro Matsumoto
読んだ本
18
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6881ページ
感想・レビュー
18
ナイス
195ナイス

2024年5月に読んだ本
18

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Tomegoro Matsumoto
室町幕府成立前後の歴史が、直義、師直二人の視点から描かれていく。周りから見た尊氏の人物像が実に面白い。/相模湾のような茫洋たる大らかさしか能がない。/普段はどうしようもない泥人形だが、戦いになると別人になったように兵団への磁力を発揮する。/清々しいほどに何も考えておらぬ。/世に最も恐るべきは悪人に非ず。己の正義を譲らぬ頑固者である。/最後、浄妙寺に幽閉された直義が、朝廷と巧妙に交渉する尊氏をみて思う。やればできるではないか。兄は芋虫から、いつしか光り輝く黄金虫に変わっていた。まさに、極楽征夷大将軍だ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
18

Tomegoro Matsumoto
「リケジョ探偵~」殺人のトリックとしてはそれほど奇をてらったものではなく想像の範囲。「ポセイドン」これも結末は大体想像の通り。「冬、来たる」優れたミステリーかつ優しくていい話。父親が身寄りのない戦友の子供だとして3歳の男子を連れてくる。そして三人の娘たちに「弟」ができる。2年後「弟」は姿を消す。母が殺し自分も協力させられたのではないかと悩む長女。それが誤解だと知っていた次女。更に真実を知る三女。母の葬儀の日、弟を名乗る男性が現れる。展開に目が離せない。凄く面白かった。
Tomegoro Matsumoto
ハッピーエンドは約束されているし、入り組んだストーリー展開もない。お馴染みのメンバーたちの活躍を、安心して楽しめる。桜井刑事は割と意見も言うようになり少したくましくなったか。大化け期待。図書館本だから文句はないが、買うとすれば1800円+税を2~3時間ほどで読み終わってしまう。コスパはよくはないか。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
ネタバレ本のページを破って食べたら、その書物の世界を体現できる。他人の耳から潜り込んでその人を支配する。鼻を植えたら人が出来上がる。実にバカバカしいストーリーだが、この作家の圧倒的な語彙と格調高い文体にかかると何か荘厳な神話でも読んでいる気分になる。「柔らかなところへ帰る」珍しく異世界ものではなくちょっとコメディっぽい不思議なお話で、趣味はともかくハーレムを満喫した男のハッピーエンドかと思いきや、実は、やはり現実離れしたグロい最後だった。「裸婦と裸夫」退屈な日常を送る男の話から始まり最後は新人類誕生の神話になる。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
ネタバレ悪魔だと思っていたが神様みたいな人だった。だけど、本当の悪を野放しにしたから、その後の悲劇も起こった?忙しいストーリー展開に読んだ端から忘れていたが、死体発見を知らされた父親が警官に、死体の人数を聞く場面では少し違和感を感じていた。こういったところが伏線になっている。和歌を使った謎解きも新鮮だし、それ以外のトリックも素晴らしい。お勧めの一冊です。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
気楽に読めて面白かった。まともに感想を書く気にはならないけど。小説より、アニメ向きの話かも。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
「文学史に残る伝説級超絶トリック」と評されている。果たしてどんなものかと読み進めたが、驚いた。この評は誇張ではない。こんなトリックを成立させながら、ストーリー的にも、ルッキズムなど味のあるテーマを扱い面白くまとめている。緻密な作業に脱帽。最後トリックが再登場するのも心憎い演出だ。
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Tomegoro Matsumoto
結構強かな女と、善良でお人よしの気弱男が登場するパターンが多い。「無垢なる手」の友梨、他人との距離感の取り方に難がある天然だが、確かに、ここまでくると、無邪気というよりもおぞましい。悪意がないだけに、常識人には対応がむつかしい。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
室町幕府成立前後の歴史が、直義、師直二人の視点から描かれていく。周りから見た尊氏の人物像が実に面白い。/相模湾のような茫洋たる大らかさしか能がない。/普段はどうしようもない泥人形だが、戦いになると別人になったように兵団への磁力を発揮する。/清々しいほどに何も考えておらぬ。/世に最も恐るべきは悪人に非ず。己の正義を譲らぬ頑固者である。/最後、浄妙寺に幽閉された直義が、朝廷と巧妙に交渉する尊氏をみて思う。やればできるではないか。兄は芋虫から、いつしか光り輝く黄金虫に変わっていた。まさに、極楽征夷大将軍だ。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
物語中盤あたりで、突然犯人が明かされ、徐々に犯行の構図も明らかになってゆく。そのあとは、刑事たちがどのように犯人にたどり着くかが焦点になる。なんだか退屈な展開だ。犯人たちの正体暴露は、もう少し引っぱったほうが良かったのではとも感じた。しかし最後に明かされる小野田刑事にまつわる謎には、さすがに驚かされた。同時にそれまでの様々な小野田刑事に関する描写が、見事に伏線になっていたことにも気づかされる。宮下刑事と犯人の取調室での応酬も読みごたえがあった。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
原爆孤児が生きるために、死体から集めた頭蓋骨を、土産として米兵に売る。購入したある米兵は後にその行為を恥じ、頭蓋骨を遺族に返し謝罪したいと考える。約75年が過ぎ、その娘が父の遺志を胸に来日するが、彼女の白骨死体が広島で発見される。一定の地位を得た、80歳を超えたかつての原爆孤児たちの口を借りて語られる、核兵器への思い、そして日米安保、地位協定に対する考えなどが興味深い。アメリカがやったことは戦争じゃなく人体実験、快楽殺人。そんなアメリカをなぜ信じられるのか。今を生きる日本人への警鐘かもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
ミステリーかつアクション、そして少しばかりの驚きも与えてくれる、エンタメとしては充分楽しめる作品。ストーリー展開がテンポよく、退屈しない。最後は、延々と追いかけっこのシーンが続く。戦って走って、また戦って走って、更に戦って。疲れを知らない、37歳女と43歳男の、トライアスロンのような格闘劇は、迫力満点だ。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
特殊詐欺や闇バイトに加担する犯罪者たちの、残酷な所業が描かれる。一方で、警察組織の、面子に拘った隠蔽や秘匿体質も暴かれる。こちらは、小説内だけのフィクションだと信じたいが、ある程度は実際にも行われているのだろう。全体に暗く重いトーンで話が進む。ユーモアの要素が少ないスタイルで書かれているため、読んでいて楽しさは感じられなかった。ただ、都市部に張り巡らされた暗渠の存在が学べたのは、よかった。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
犯罪捜査の過程や取り調べのやり取りの描写が、とにかく詳細でリアリティがある。事件を追う大阪府警の勤ちゃんとジロさんは、もの凄く優秀で働き者だが、勤務態度は決して優等生ではなく、勤務中に、かけマージャンをしたり、仕事ぶりは結構フレキシブルだ。彼らを含め京橋署の面々がすごく魅力的に描かれている。読んでいてすごく楽しい小説だ。賽銭箱に金は落ちなくても、がんばれ、縁の下の神様たち。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
会社の解散、清算など勉強になることが多かった。ストーリーとしては、最後、まとめ方が少し強引だった気もする。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
連続殺人犯vs大阪府警。被害者たちは詐欺で巨額の金を貯めこんだワルなので、かなり惨く殺害されるがそれほど可哀そうさを感じない。警察の裏をかき犯行を重ねる犯人も、終盤徐々に追い詰められていく。捜査過程のディテールがしっかりしていて、リアリティに富む小説だ。この作家の言語感覚が面白い。「わしらは縁の下の賽銭箱なんや。縁の下の賽銭箱に金は落ちん」「触らぬセクハラに祟りなし」等など。読んでいる間は、夢中になって楽しめる。読後、あまり余韻は残らないが。長かったが、面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
肉体に変形を伴う奇病やフリークといったものには、生理的な嫌悪感やおぞましさを感じると共に、暗い興味を呼び起こす誘惑がある。そういったアイテムをふんだんに使った、まさに禁断のホラーだ。物語後半、スマホが使われる時代になっても、おどろおどろしい因習は続き、時代とのミスマッチが、独特の世界観を作り出す。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
ネタバレ毒ガス散布事件を起こす教団幹部に、何も知らないまま同行させられ、犯人として指名手配された哲美は、無実にもかかわらずなぜか出頭せず、その後十数年間の逃亡生活を送ることになる。特殊な環境下にいたため正常な判断ができなかったのだろうか。更に彼女に関わってくる女達が実に不思議だ。めぐみ、すみれ母娘は、事情を知りながらDV男から逃れるため哲美に依存する。マコトは、事件の手記を発表するため、主犯の犯人と同棲し、さらに自分と戸籍を共有させてまで、哲美を別人として保護する。プロローグがエンディングという趣向も面白い。
が「ナイス!」と言っています。
Tomegoro Matsumoto
螺旋プロジェクト最終話。海と山の長い対立が終わる。そもそもこの作品内では、リアルタイムでの対立すらなく、蒼い目と大きな耳が、協力してことをなす。御伽噺の最後に語られるメデタシメデタシのような終わり方だ。しかし、視点が短いインターバルで次から次へと頻繁に変わるので、結構疲れる読書だった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/12/13(3111日経過)
記録初日
2016/11/23(2765日経過)
読んだ本
824冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
299338ページ(1日平均108ページ)
感想・レビュー
336件(投稿率40.8%)
本棚
0棚
性別
血液型
O型
現住所
大阪府
外部サイト
URL/ブログ
https://plus.google.com/111562430555757476030
自己紹介

桂枝雀が好きです。ニックネームは枝雀落語の登場人物から頂きました。
音楽では、昔のプログレ、特にピンクフロイドとムーディブルースが好きです。
小説は、主にミステリー系が好きです。
叙述トリックで見事に騙されるのも快感です。

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