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2024年5月の読書メーターまとめ

ちひろ
読んだ本
11
読んだページ
2960ページ
感想・レビュー
11
ナイス
91ナイス

2024年5月に読んだ本
11

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちひろ
ネタバレ歴史小説を読み慣れないので、はじめは読みづらく感じた。1章を読み終わってなるほど密室探偵ものかと思ったが、読み進めるごとに主人公・村重を取り巻く状況に暗雲が立ち込め、信用できるはずの人物が信用できなくなっていく過程はまさに歴史小説、人間の業を描く物語であることが徐々にわかってくる。孤独な男の悲しき末路は、しかし時代に翻弄されたがゆえかもしれない。ラストの松寿丸の無邪気な一言はその後の江戸時代という平和な未来を思わせる。弱さが罪となる時代を偲びつつ、実は現代もそうではないかと思い至る。平和な未来はあるか。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
11

ちひろ
ネタバレ人並みの半生、というがまったくそんなことはない。石拾いツアーや川下り引っ越しをしようとするのはぜんぜん人並みではないのだが、文章が淡々とふざけているので「まあ人間そういうこともあるよな」と思ってしまうのがずるい。これはじっくり読み込む本というよりは、本当に失礼なのだが、トイレに置いておきたい本だ。一日何度かこの文章に触れればなんだか脱力したまま生きていけるかもしれない。
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ちひろ
笑いながらも自分の狭量さを思い知る。こんな文化で暮らせないわー、こんな人と一緒になれないわー、年かしら…と思うも、著者がトルコに渡ったのは今の自分よりも年上なのである。日本にいるとどうしても異質なものを面倒だから、怖いから、合わせるのが大変だからと排除しがちな思考になっている気がする。20年以上前の本だが、多様性のヒントはここにあるのかも…。それはそれとして、トルコ料理はぜひ食べたい。
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ちひろ
すべてを理解できたとは言い難いが、夜明けの描き方は秀逸だと思った。私は元来超夜型でよく昼夜逆転する人間であり、空が白んでから朝になるまでの、夜と朝/昨日と今日(または今日と明日)が入り交じる時間が好きだ。外に出ていてもSNSなどを見ていても、なんだかどっちつかずで、それでいて静かで繊細な時間に思える。また夜明けに散歩をして、朝日が昇りきった頃に眠りにつきたい。なかなか社会が許してくれないが、だからこそあの時間はあんなにも愛おしいのだと思う。
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ちひろ
外国系コミックエッセイ(そんなジャンルはあるのか?)が好きだが、これは圧倒的情報量!隅の隅まで読み込むほど面白い。90年代初頭ということでさすがに情報は古いが、単身飛び込んでいった女性のリアルな体験談がぎっしりで、トルコの魅力を(じゃないところも)余すところなく伝えてくれる。著者の人懐こさと、トルコに馴染もうとする努力も素敵。つい最近も新刊が出ているようなので、楽しみにしつつ進んでいきます。
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
まさに「栞」と「嘘」が最後の最後まで重要な要素になり、登場人物たちの複雑な葛藤や悩みとともに進行していくストーリーはほろ苦くもどんどん先が読みたくなる魅力に満ちている。堀川くんは前作よりも思慮深くなったような、律儀になったような印象。松倉くんはもうほぼ大人のような風格で、すっかり青春が遠くなった人間からすると、もうすこしゆっくりおいで…と言いたくなる。余談ですが、読み終わったあとにサイトを見たら瀬野さんが思ったより地味な感じだった。もっと華々しい美人を想像していたのだが…これも読書の醍醐味かも。
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
ネタバレ爽やかで読みやすいミステリー。怖くはない。いわゆる「コミュ障」のようなぶっきらぼうな探偵が、一癖も二癖もある依頼人や関係者たちに辟易しつつ奮闘する姿は思わず応援したくなる。解決方法はそんなのあり!?という感はあるが、意外性もあり楽しめた。
ちひろ
ネタバレ嫌な気持ちにさせることに特化した本。1話目から、全貌はわからないまでもなんだか嫌な話だな、と思わせてくるのだが、最後で特大の嫌さが来る。巻き込まないでほしい。一番印象的だったのはやはり「やばい違うやつだった」のページ。開いた瞬間何か書いてある…と思いつつも、視界の端に異様なものを捉えつつもとりあえず本文を読み進めていくときの気持ち!嫌ではあるけどちょっと楽しい。
6
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
ネタバレ歴史小説を読み慣れないので、はじめは読みづらく感じた。1章を読み終わってなるほど密室探偵ものかと思ったが、読み進めるごとに主人公・村重を取り巻く状況に暗雲が立ち込め、信用できるはずの人物が信用できなくなっていく過程はまさに歴史小説、人間の業を描く物語であることが徐々にわかってくる。孤独な男の悲しき末路は、しかし時代に翻弄されたがゆえかもしれない。ラストの松寿丸の無邪気な一言はその後の江戸時代という平和な未来を思わせる。弱さが罪となる時代を偲びつつ、実は現代もそうではないかと思い至る。平和な未来はあるか。
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
ネタバレ面白かった!!40歳のピチピチギャル(!)アララさんはじめ、みんな優しくて気持ちの良い人たちばかり。文字が多いから情報量が多く、読み込むと隙のない「年寄りトーク」のオンパレード。1ページたりとも飽きさせずに展開する中、差し挟まれるみんなの過去話が切ない……。ひなぎくさんの過去が特に好き。ギャグとシリアスのバランスがよくて落ち込みすぎないのもいい。私は32歳、「オバチャンだから~」という回数が増えてきたが、まだまだギャルですらないのだった。年をとることに前向きになれる気がする。
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
ストーリーはおぼろげに見え隠れしつつ、ひたすら不気味で悲しく切なく…そしてどこかみずみずしい。ホラー小説を探して読んでいるとどうしてもミステリ要素を含むものが多く、ストーリーを追いかけがちだが、この本は追うべきストーリーがほぼ提示されない(想像は自由)ので思う存分に不気味さだけを味わうことができる。この本の中で一番気に入った文を選んで発表したら面白そう。私は「あなたから教えるという約束」。取りようによって明るくもなるが、この本の中にあるとなぜかやけっぱちな希死念慮のようなものが立ち上ってくる気がする。
が「ナイス!」と言っています。
ちひろ
展覧会に行けず、本で楽しんだ。現地の方は会期中に付箋が増えていったり楽しそうだった。ストーリー等考察は考察ブログを読むまでぼんやりとしかわからなかったが、よくもまあこれだけ怪文書のフォーマットを集めたなと感心した。古き良き(?)新聞を1文字ずつ切り抜いたものから、ワードのダサいフォントだけで作ったよくある張り紙風、ネット系だとふるーいiPhoneのメール画面やマシュマロ、前略プロフィールまで!もちろんフィクションなのだが、最後のコラムがゾッとさせてくる。明日、電柱に張り紙を見つけてしまったらどうしよう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/01/01(3097日経過)
記録初日
2015/12/20(3109日経過)
読んだ本
186冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
59372ページ(1日平均19ページ)
感想・レビュー
159件(投稿率85.5%)
本棚
4棚
性別
年齢
33歳
血液型
O型
職業
IT関係
現住所
東京都
自己紹介

小説、ドキュメンタリー、エッセイを中心にいろいろ読みます。
ミステリーやホラーが特に好き。

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