三木清。
「感傷には個性がない。それは真の主観性ではないから。
その意味で感傷は大衆的である。
だから大衆文学というものは本質的に感傷的である。
大衆文学の作家は過去の人物を取り扱うのが常であるのも、
これに関係するであろう。
彼らと純文学の作家との差異は、
彼らが現代の人物を同じように巧みに描くことができない点にある。この簡単な事柄のうちに芸術論における種々の重要な問題が含まれている。」
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