2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:6冊 読んだページ数:1663ページ ナイス数:11ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/667055/summary/monthly/2024/1 奴隷制に関して基本的な知識を手に入れた。粗暴で原始的な生政治の空間としての奴隷船とプランテーション。暴力を通じた本源的蓄積の反復運動。主権権力を揮う株式会社(各国の東インド会社)。工場制と構造的暴力という産業社会の要件と、それを支える公式/非公式の制度群。
日本の占領はヨーロッパ勢力を駆逐した一方で、より過酷な支配だったために、却って独立への意識を覚醒させた。その経験が戦後の独立運動に繋がる。植民地国家の機構を引き継いで独立したが、同質的な国民統合を推し進めたために紛争が勃発し混乱を招いたために、多様な民族や宗教を認めたゆるやかな国民統合を目指す方向となる。ASEANという地域機構もまた各国の多様な在り方を認め、政治的統一ではなく、ゆるやかな経済統合を目指すことになる。だが、ASEANは東南アジアという地理的表現ではなく一種の自己表現であると著者は強調する。
労働しながら社会学研究やってます。研究テーマは「戦後日本の開発主義的統治」「統治実践としての物流=兵站術(ロジスティック)」。フーコー、アガンベン、ヴィリリオからの理論的影響あり。最近は労働に殴られて進捗ダメです……。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
日本の占領はヨーロッパ勢力を駆逐した一方で、より過酷な支配だったために、却って独立への意識を覚醒させた。その経験が戦後の独立運動に繋がる。植民地国家の機構を引き継いで独立したが、同質的な国民統合を推し進めたために紛争が勃発し混乱を招いたために、多様な民族や宗教を認めたゆるやかな国民統合を目指す方向となる。ASEANという地域機構もまた各国の多様な在り方を認め、政治的統一ではなく、ゆるやかな経済統合を目指すことになる。だが、ASEANは東南アジアという地理的表現ではなく一種の自己表現であると著者は強調する。