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2025年1月の読書メーターまとめ

瓜坊
読んだ本
2
読んだページ
328ページ
感想・レビュー
2
ナイス
28ナイス

2025年1月に読んだ本
2

2025年1月のお気に入り登録
1

  • kumoi

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • kumoi

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

瓜坊
付録の谷川俊太郎との対談を収めた栞にも載っていたが、理詰めで頭で短歌を作っているというのがわかる気がする。だたら伝わりやすく、解りやすく、研がれた言葉がすっと刺さる。木下龍也の短歌、昔はもっと凶器のように刺さったのだが、この歌集ではむしろ優しく胸に向かって投げられるように感じた。「蟹は蜘蛛みたいで嫌で海老は蝉みたいで嫌で頭の奴隷」頭の奴隷でもあるけど、本能的に避けてしまうものでもあり、それを「頭の奴隷」と表現することが頭の奴隷なんじゃないか。
瓜坊
2025/01/23 10:17

「こころっていつもからだについてきて歩行の邪魔をするからきらい」こちらの「こころ」は理性的な「頭」でもあり、心と頭の境目みたいなものを考えてしまう歌集。他に好きな短歌で「雨、ぼくはぼくよりも不憫なひとが好きで窓から街を見ている」「生と死が地続きである月の夜に川はやさしい目隠しをする」「きみが飛ぶ夢を見るからあの鳥が飛べない夢を見る熱帯夜」「細長い花瓶の底にこびりつく花の無念を洗えずにいる」

が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
2

瓜坊
付録の谷川俊太郎との対談を収めた栞にも載っていたが、理詰めで頭で短歌を作っているというのがわかる気がする。だたら伝わりやすく、解りやすく、研がれた言葉がすっと刺さる。木下龍也の短歌、昔はもっと凶器のように刺さったのだが、この歌集ではむしろ優しく胸に向かって投げられるように感じた。「蟹は蜘蛛みたいで嫌で海老は蝉みたいで嫌で頭の奴隷」頭の奴隷でもあるけど、本能的に避けてしまうものでもあり、それを「頭の奴隷」と表現することが頭の奴隷なんじゃないか。
瓜坊
2025/01/23 10:17

「こころっていつもからだについてきて歩行の邪魔をするからきらい」こちらの「こころ」は理性的な「頭」でもあり、心と頭の境目みたいなものを考えてしまう歌集。他に好きな短歌で「雨、ぼくはぼくよりも不憫なひとが好きで窓から街を見ている」「生と死が地続きである月の夜に川はやさしい目隠しをする」「きみが飛ぶ夢を見るからあの鳥が飛べない夢を見る熱帯夜」「細長い花瓶の底にこびりつく花の無念を洗えずにいる」

が「ナイス!」と言っています。
瓜坊
いま生きているこの現実の一瞬っていうものは全然面白いものではなくて悲しみとか虚しさとかに溢れてるんだけど、それらを直視する、あるいは距離をとってぼんやり眺めると少し笑えるんだろう。でもこの現実は歌集の題に”夢”と入っているように膨大な夢、つまり永い時間や過去が流れ込んで常に再生産されている。連作”全身にある”の「三秒を静止している重量上げ選手の四年を思う一瞬」はまさにそんな時間を現して、「ボールペン薄くなりゆく 私もう元の世界に戻らなくては」の元の世界は夢なんだろうと思う。
瓜坊
2025/01/08 22:11

現実と夢を行ったり来たり、あるいは夢から戻ってこれないような感覚が痺れる。特に連作”うしろへうしろへ”は読み応えあってゾッとする怖さもある。あとがきが夢を描いた小説のようでこれも好き。好きな短歌「上腕に上腕二頭筋はあり君は言い訳せず生きたまえ」(彗星の心)「夢でしか入ったことない公園に現実で来て石ごっちょごちょ」(50センチ、または、361キロ)「生命と宇宙について全貌を熟知していた目覚めるまでは」(ハーモニー)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/05/09(3207日経過)
記録初日
2016/05/05(3211日経過)
読んだ本
152冊(1日平均0.05冊)
読んだページ
33199ページ(1日平均10ページ)
感想・レビュー
139件(投稿率91.4%)
本棚
0棚
性別
現住所
大阪府
外部サイト
自己紹介

その人の人生が滲み出てるような感想を読むのが好きです。

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