星空病院の別館にある「キッチン花」。そこには色んな悩みや行き詰まりを感じた人々が訪れる。といっても、誰でもが食べられるわけではなく、名誉院長から招待された人のみが食べられる、という不思議なところ。毎度突然呼び出され、買い物からアシスタントまで務める謎の存在の綿さん、背景は続きを読めばわかるのか？最後のお話、なんかいろいろ解決してないような気がするけど、これでいいのかな？

インターンとして働いていた会社から内定を取り消され、スタートアップで起業することになった主人公。ＡＩのこと以外、ほぼ何も分からない状態から、以前の上司のサポートはあったものの、会社を立ち上げ成長させていく過程はスピード感があって読んでいてとても面白かった。うまくいきそうになると次々に起こる問題。ＡＩのことはあまり詳しくない私にも、難しいと思わせずに読ませる。久しぶりに次の展開が気になって読むのが止まらない作品だった。

星空病院の別館にある「キッチン花」。そこには色んな悩みや行き詰まりを感じた人々が訪れる。といっても、誰でもが食べられるわけではなく、名誉院長から招待された人のみが食べられる、という不思議なところ。毎度突然呼び出され、買い物からアシスタントまで務める謎の存在の綿さん、背景は続きを読めばわかるのか？最後のお話、なんかいろいろ解決してないような気がするけど、これでいいのかな？

幸田家に脈々と受け継がれている言葉。家でしか聞かない言葉はどの家にもあると思う。ただそれが幸田家という物書きの血筋となると、作品として残り、全集を見れば用例もいくつか出てくる、という特殊事情で絶滅せずに細々とでも受け継がれている。この中に出てくる知っている言葉も知らない言葉も、なかなか味わい深く、美しい日本語と感じる。一番印象に残ったのは「人には運命を踏んで立つ力があるものだ」。読みながら亡くなった祖母がよく使っていた言葉をしみじみと思い出した。