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2024年4月の読書メーターまとめ

じょうき
読んだ本
14
読んだページ
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感想・レビュー
14
ナイス
424ナイス

2024年4月に読んだ本
14

2024年4月のお気に入られ登録
1

  • 中玉ケビン砂糖

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

じょうき
深夜外出していた息子が事故で死亡、残された家族が壊れていく様が描かれる第一部。第二部は十五年後、新たな事件が起こり…。事件を巡って、いくつかの母子の関係が描かれる。行き場を失い、捻れていく愛情が苦しい。三ツ矢という朴訥としたキャラクターが事件を追うパートと当事者パートが交互に語られテンポよく読みやすい。真相が見えると切ない。エピローグで世界がひっくり返る。知らない苦悩と知ってしまう苦悩。どちらがマシなのか。異常な多幸感は伏線だったのか。深い余韻を残してくれる、満足度の高い作品だった。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

じょうき

2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2606ページ ナイス数:354ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/708882/summary/monthly/2024/3

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2024年4月の感想・レビュー一覧
14

じょうき
図書館本。一巻で結成された少年探偵団の活躍が描かれる。二十面相の執拗さは、先に読んだ妖怪博士と同様。乱歩の不気味な雰囲気づくりは、やはり素敵。昭和初期の、まだ夜が闇に包まれていたころを思い浮かべると、なんだかノスタルジーに感じる。明智探偵が最初から登場せず、事件が起こり、後半で快刀乱麻の活躍を見せるというパターンも、安心感がある。それにしてもインド人の扱いがひどすぎて、いっそ笑えてしまう。
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じょうき
深夜外出していた息子が事故で死亡、残された家族が壊れていく様が描かれる第一部。第二部は十五年後、新たな事件が起こり…。事件を巡って、いくつかの母子の関係が描かれる。行き場を失い、捻れていく愛情が苦しい。三ツ矢という朴訥としたキャラクターが事件を追うパートと当事者パートが交互に語られテンポよく読みやすい。真相が見えると切ない。エピローグで世界がひっくり返る。知らない苦悩と知ってしまう苦悩。どちらがマシなのか。異常な多幸感は伏線だったのか。深い余韻を残してくれる、満足度の高い作品だった。
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じょうき
図書館本。表題作とようかいブルブルの二篇。ガマ先生の正体やかえるたちがかわいい。虐げられた動物が人間に復讐するパターンだが、プライドを守るためというところに、どこで恨みを買うかわからない怖さがあるような気がする。ブルブルは有名。鬼太郎の妖怪を見るメガネのデザインが面白いし、見えないブルブルを勝手に干物と思い込んで食べてしまうねずみ男も面白い。無茶苦茶なのがとてもいい。
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じょうき
図書館本。表題作と怪鳥うぶめのなぞの二篇。ねずみ男の変わり身の早さは滑稽で面白い。オベベ沼にいる、人を騙して小金を儲ける妖怪。人情を頼りに悪さをするというのが、なんだかほんわかする。うぶめは、京極夏彦の小説の表紙のイメージが強いが、赤ん坊を攫う怖い鳥の妖怪。赤ん坊を集めるのも子供におねしょさせるのも理由がわからず、これぞ妖怪という気がする。
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じょうき
冴えない中三男子が、珍しい形状のカメラと出会い、少しずつ変わっていく。徐々に周囲の景色がクリアになっていくように、目的に向かって変化していく少年の姿が好ましい。何にもやる気が起きない、前に立って何かをするなんてまっぴら。そんな彼の気持ちもよくわかるし、周囲がやきもきするのもわかる。けれど、踏み出した一歩が、どんどんきらきらした世界を見せてくれる。やってみなければ始まらないという当り前のことに気付かせてくれた。地の文がやや鼻についたが、爽やかな読後感。思わせぶりな悪女発言に気を取られたが、何だったのだろう。
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じょうき
さすが泣かせの名手。あとがきにあるとおり、ただ傍にいる、つまり心に寄り添ってくれる作品たちが収められている。あからさまな救いはなくても、生きる縁になるなにかを示してくれる。それは、指切りだったり、ふと感じる誰かの面影だったり。それを感じ取る感性が、最後の砦なのかもしれない。作品どうしに繋がりが見られるものがあるのも楽しい。特に印象的だったのはトラムに乗って。悲劇は消えないが、前を向くことはできるのだと教えてくれる。この他も、途中下車や子供の世界〜などの子供を描いた作品は特に胸が詰まった。
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じょうき
連載時の名称である疑似科学シリーズというのは、とてもしっくりくる。ルポ形式で、まるで実在した事件を追っているように思えてくる。扱われる題材もラインが絶妙で、超科学的な出来事や事件を解き明かすのが主題ではない。美しいミステリであり、ラスト一文が冴える短編であり、様々な味わいのある連作。徐々に語り手の人格が見えてきて、それが連作として締まってはいるが、前半の淡々とした展開が特によい。抑制的な語りの中にドラマティックな展開があり、悲哀の滲む表題作は特に秀逸。とてもよい作品だった。
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じょうき
図書館本。いちばん驚きだったのは、二巻なのに、発行が三巻の少年探偵団より後で、盛大に前巻の結末がネタバレされていたこと。他の全集などの順番は正しいようなので、なぜこうなったのか疑問。二十面相という稀代の盗賊ではあるが、冷静に読むと、やっていることが子どもたちへの嫌がらせというのが可笑しい。そうした稚気も魅力的にも見えるから不思議。圧倒的名探偵である明智が登場さえすれば万事解決という安心感を生み、物語の構造がはっきりしていて、なるほど子どもも読みやすい。穏やかに語りかける文体は独特の雰囲気で、やはり素敵。
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じょうき
筆者の得意な(と思われる)弱気な男子と魅力的な女子による連作短編。いつもながら、口に出せない女性への興味を内心で語り尽くす男子の描写は、執拗にも感じるほど。これが苦手な読者もいるだろうが、微笑ましく読めるし、読み終えて思うのは、これがなければ重すぎるかも、ということ。うまく他人と付き合うことができない、距離感の掴み方がわからないというとても個人的で深刻な問題、またその原因となった悲劇に胸が痛むが、結末には救いを感じる。面白かったが、肝になる謎がかなりわかりやすかったように思う。
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じょうき
乙一氏のブログを書籍化したもの。虚実入り交じる不思議な作品で、笑えるものやハッとするようなショートショートめいた小話もある。猫を探す女性の話など不意打ちで来て、おお、と思った。乙一氏は別名義も含めよく読み、自主制作映画を手掛けていることは知っていたが、そうしたことも書かれている。フィクションも含まれるのでどこまでが事実か不明だが。二十年ほど前の日記なので、もっとタイムリーなタイミングで読んでおけばよかったと思う。つくづく、乙一氏の文体やユーモアは肌に合うというか、好きだなあと思う。
ピップ
2024/04/11 23:37

ソファーの少年が好きです^^

じょうき
2024/04/12 07:26

わかります、お別れは寂しかったです。少年との不思議な距離感が、乙一らしいですよね。

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じょうき
図書館本。前巻で提示された謎に対する解答編。メインは「WaterWars」という学校を舞台にした水鉄砲バトルロイヤル。デスゲームを題材にした作品は多いが、日常からこんなに楽しい戦いを描いた作品があるということがなんだか嬉しい。今回はストレートな悪意を敵としていて、解決も厳しいものだった。作者の、子供に対する大人の在り方への姿勢が感じられる。図書館の小室氏がやる気を見せたのはよかったが、きっかけを思うと、情熱を載せる天秤を間違えると、誤った方向に進む危うさも感じた。次巻はいよいよ栗井栄太のダブル。楽しみ。
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じょうき
図書館本。一話目はどんなボールも打ち放題の鬼太郎のバットを手に入れた少年の話。人間の欲深さを、さらりとこらしめる鬼太郎はスマート。ただ、夜明けになってノーゲームになったのが、わざとでなく、たまたまだったら。本当に命を取られていたのかもしれないと想像すると、少し怖い。二話目は見上げ入道との戦い。ピンチもどこかとぼけた雰囲気なのがいい。一緒に捕まっているいたずら猫といたずら毛虫がいい味を出している。悪が目的なのではなく、仲間を増やすために攫った子供を教育するという動機が面白い。水木しげるの描く妖怪は味がある。
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じょうき
図書館本。小学六年になる長男に。子供の頃に読み耽ったので、郷愁に似た感情を抱きながら読んだ。短い間に急展開が連続して読ませる。子供向けなので複雑さはまるでないが、乱歩語りはなぜか読ませる。大人になって読んだ初期作品における明智探偵を比較すると、スマートで超人離れしている。夫人の存在も意外だった。二十面相は記憶と違って案外と抜けたところが多く、力業も多かった。少年探偵団が一作で結成されていたのも全然記憶になかった。現代っ子の長男も面白がっていて、時代が変われど普遍的なわくわくがあるのだろう。
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じょうき
シリーズ四作。前作を読んだのが数年前で復習すべきか迷ったものの、各冊なかなかのボリュームなので、えいやと読み始めたが、主要人物の武本、潮崎コンビだけわかっていれば十分だった。地道な防カメ捜査や表に出ない留置管理部門により事件が展開する。潮崎のキャラクターが物語を明るく引っ張っていき、脱線のし過ぎで、今何してたっけ?と思ってしまうのも逆にいい。置かれた場所でできることをやる、困難を不運のせいにしない、当り前のようで難しい。前作のアクション路線に違和感があっただけに、本作はよかった。続きが読みたい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/09/22(2779日経過)
記録初日
2016/01/09(3036日経過)
読んだ本
718冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
222747ページ(1日平均73ページ)
感想・レビュー
708件(投稿率98.6%)
本棚
5棚
性別
年齢
40歳
血液型
B型
職業
公務員
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