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2025年1月の読書メーターまとめ

Uz あなぐま
読んだ本
8
読んだページ
2866ページ
感想・レビュー
6
ナイス
80ナイス

2025年1月に読んだ本
8

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • 海月

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Uz あなぐま
強力な呪力に頼りきる人間たちの弱さが明らかになり、それとは対象的に塩屋虻の強さには、組織化や技術の重要性が意識された。神を自称する新人類への違和感は最後まで消えなかったが、戦後の早季の態度には見直すところもあった。奇狼丸が自分を犠牲にしてコロニーの再建を託したり、スクィーラが裁判で叫んだことを考えると、自分が共感できるのはどちらなのかと立ち止まってしまう。人種差別や戦争奴隷など人類の歴史を振り返ると、バケネズミの存在も絵空事とは思えない。人間ならやりかねないと納得できてしまうことが恐ろしい。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
6

Uz あなぐま
現代的な職業とは全く異なる「サーカスという生き方」の記憶。「サーカスは一つの閉じられた世界であり、そこに作られた『社会』がまるごと日本全国を移動している」「サーカスにいた時間は長くても短くても、それは一生ものの記憶になるんだ。別世界にいたという決して忘れられない記憶にね」「今はあの場所にいたことが、夢だったみたいな気がするんですよ。……何もないところにぽっと村ができては消える日々は、どこか一夜の夢って感じだった。あの場所はあったかい世界だったような。……現実の世界にはもうそんな場所はないよな……」
が「ナイス!」と言っています。
Uz あなぐま
アナロジー、地政学、古典、力学、三体問題、縮退、コラプサー状態。 理数系武士団、歴史換算年齢、准四次世界大戦、知的制海権、予備戦力。 著者独自と思われる推測や仮定を積み重ねた議論には賛否がありそうだが、歴史への解釈や現在の世界が実にうまく説明されていると感じる。そして何よりも話が面白い。日本の活路として「ルールを制定する側になる、官に頼らず民の力を活かす、予備戦力の概念を持つ」ことを挙げる。「良い政体とは、短期的願望が長期的願望を駆逐することを阻止できるシステムで、そのことは表面的な制度よりも優先する」
が「ナイス!」と言っています。
Uz あなぐま
絶版が多く、読む機会の少ない漂流記を紹介する著者の文章は、素材を濃縮したダイジェストとしても楽しめる。南北の極地漂流は暗く寒い印象が強く閉塞感がある。それに対して太平洋を漂流した記事にはボートに飛び込んできた魚を獲ったりシーラが旅の友になったりと、どこか楽天的な希望を持てる雰囲気を感じる。実際には生で亀の血を飲んだり魚肉を絞って淡水を得るなど非日常の連続であり、いつ終わるか分からない厳しい時間を過ごしている。文章の中で著者は、最終的に生還できず漂流記を書く機会もなかった人達にも思いを寄せる。
が「ナイス!」と言っています。
Uz あなぐま
紫式部自身の言葉によって再構成した「心の伝記」。小説のように読めるが、創作ではなく史料研究の成果である、とのこと。お前が男であればと父から言われ、人前では漢籍の素養を隠して過ごす。家を出て働くことを恥だと思う。家族や親しい人たちの死に繰り返し接して、世の無常を思う。ままならぬ「世」でなにかと縛られる「身」を嘆きながら、自分のための物語を書き、友と語らうことで「心」が救われた。娘として、母として、働く女性として、自分の思うように生きられないことの悩みや葛藤を持った「人間 紫式部」とても良かった。
が「ナイス!」と言っています。
Uz あなぐま
ネタバレ「四季・夏」まで読み進めて、振り返りのため再読。とても面白かった。最初に読んだときは見落としていた細かいところをいろいろ確認しながら読むと、なにげない場面のなにげない言葉にも、その背景や意味を感じたりして、答え合わせをしているような楽しさがあった。作品中のVR技術やコミュニケーションのあり方に陳腐さを感じないのがスゴイと思うのだけど、作品発表当時に読んでいたら自分はどう感じただろうかという興味が湧く。
が「ナイス!」と言っています。
Uz あなぐま
強力な呪力に頼りきる人間たちの弱さが明らかになり、それとは対象的に塩屋虻の強さには、組織化や技術の重要性が意識された。神を自称する新人類への違和感は最後まで消えなかったが、戦後の早季の態度には見直すところもあった。奇狼丸が自分を犠牲にしてコロニーの再建を託したり、スクィーラが裁判で叫んだことを考えると、自分が共感できるのはどちらなのかと立ち止まってしまう。人種差別や戦争奴隷など人類の歴史を振り返ると、バケネズミの存在も絵空事とは思えない。人間ならやりかねないと納得できてしまうことが恐ろしい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/12/29(2974日経過)
記録初日
2017/01/01(2971日経過)
読んだ本
810冊(1日平均0.27冊)
読んだページ
252682ページ(1日平均85ページ)
感想・レビュー
805件(投稿率99.4%)
本棚
9棚
性別
現住所
愛知県
自己紹介

フィリップKデイック、ポールオースター、司馬遼太郎、長嶋有、津村記久子、恒川光太郎、森見登美彦、橘玲、高野秀行

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