読みながら、あーあの本の続編なんだ、と気づいた。前回の小説は登場人物がみなあまりに厳しい環境にいて、読んでいて辛すぎた。続編は皆穏やかに前に向かって生きていて安心した。だけどフィクションとは言え、すべてがうまく行きすぎていて、後半は飽きてしまった。それにしても、編集者の世界に働き方改革はないのか？令和でこんなことやってるの？と驚きだった。

バリ山行のシーンは映像を見ているようなリアルさを感じた。妻鹿さんの笑ってる顔を想像して、ゾッとするような。とにかく早く下山して！と祈りながら夢中でページを捲った。私は普通の登山道をヒーヒー言いながら登ってるへなちょこだが、いろんな思いを持って、いろんな方法で山に入る人がいることがわかった。自然にどっぷり浸ることは最高の癒しだが、浸るだけで満足できない人もいるんだなぁ。会社のバタバタと並行して読ませる方法は上手いと思った。

時間をかけてゆっくり読んだ。おそらく東京の片隅のアンチーク屋、ヤクルト、イラストレーター、美大の卒業制作、大家さん、ガラス拭き、金継ぎ、大相撲、パリの蚤の市、フィルターがかかったような、どかレトロで懐かしい風景が目に浮かぶ　しばらくこの世界に浸っていたい　いいなぁー

読者はみんな自分が受け取った小包、送った小包のことを思い出しながら読んでるんだろうなあ。うちの母も、庭のみかんで作ったママレードとか、お菓子とか以前はいちいちコメントのメモをつけて送って来たことを思い出した。ダンボールから開ける時の楽しみがあった。どの話も最後は主人公が幸せになる予感がして良かった。

読みながら、あーあの本の続編なんだ、と気づいた。前回の小説は登場人物がみなあまりに厳しい環境にいて、読んでいて辛すぎた。続編は皆穏やかに前に向かって生きていて安心した。だけどフィクションとは言え、すべてがうまく行きすぎていて、後半は飽きてしまった。それにしても、編集者の世界に働き方改革はないのか？令和でこんなことやってるの？と驚きだった。