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2024年3月の読書メーターまとめ

TTK
読んだ本
5
読んだページ
1399ページ
感想・レビュー
5
ナイス
4ナイス

2024年3月に読んだ本
5

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

TTK
第一次世界大戦が始まると、マルクはドイツ帝国陸軍に招集される。最初は騎兵だったが、やがて大砲偽装用の巨大な防水布に迷彩を描く任務を与えられた(「マネからカンディンスキーまで」あらゆる様式を駆使している、と妻宛ての手紙で冗談を飛ばしている)。……1916年のヴェルダンの戦いで砲撃を受けて戦死してしまった。マルクが前線で戦っているあいだに『動物の運命』は評判となる。この絵を使った絵葉書が届いてマルクは驚いた。「破壊的で残酷なこの戦争を予告していたようだ。これを自分が描いたなんて信じられない!」 p.192
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
5

TTK
急にイズヴィツキーは弱々しく微笑んだかと思うと、あたかも彼女に許しを請うように自分の胸を撫ではじめた。恐ろしい推測がアンナの脳裏に閃いた。「あなたは私を愛している自分に嫉妬しているのね!」そう彼女は叫んだ。p.219 ▼ 「でもまあ、まったく平凡な連中よりはマシだ……学校に通ってるようなやつらよりはな」ミヘイはもぐもぐ言った。「そんな連中は話にもならん。やつらはただのキノコだ」とソンノフは答えた。p.149
TTK
『新しい天体』は、おれ[藤本義一]の判断によれば、絶対にジャン・ギャバンの食イヨル画面から生まれたものだと思う。「いやァ、ほんまに旨そうに食イヨルなあ」……おれが映画に心を奪われて、シナリオ・ライターを志し、徒弟制度に入った頃には、まだ、画面には味覚もあった。「濡れてる絵が撮れたでェ」とカメラマンは興奮していい、監督は満足気に頷いたものだ。……おれたちは戦後の食糧難の飢餓状態の中で、画面から誘発された味覚や嗅覚で、より深く飢えを覚えながら充足した気分に酔ったものだ。p.106
TTK
2024/03/23 10:51

競合という方式はクリエイターが凌ぎを削り、優れた広告が生まれるように感じられるが、実はそうとはいえない。……選ばれる基準はそのクリエイティヴの善し悪しではなく、プレゼンテーションの善し悪しになってしまう。競争に強いクリエィティブ、いわゆる競合という状況でウケる作品が勝ち残る。そして、この競争がクリエイターを疲弊させる。これぞと思う企画が没になる。自分の中で善し悪しの基準を見失ってゆく。自分のプランのブラッシュアップができなくなる。そのうち誰かの作品が通ればいいや、という投げやりな雰囲気も生まれる。p172

TTK
2024/03/23 10:51

「心に通じる道は胃を通る」p.70

TTK
《迷路》はクレレック[ウィリアム・クレレック1927-1977]がロンドンのモーズレイ病院にいたときに描いた絵だ。病名は不明だが、モーズレイ病院の医師たちはクレレックの苦しみの深刻さをすぐに察知し、治療を受けながらも絵を描ける部屋を与えた。……彼は「わたしは病院の職員に対して、自分がこのまま絵を描き続けていく価値のある見本であることを印象づけなければならなかった」と語っている。p.44
TTK
サウンド・アートはメタ音楽あるいはメタ美術として機能することにより、諸芸術について考える私たちの頭のなかの風通しを良くし、現状の音楽や美術の可能性を突き詰めて考えるきっかけになるはずだ。……サウンドアートは、音楽や美術の可能性を拡大し、さらなる外部あるいは極限を志向するのだ。p.226
TTK
2024/03/16 16:37

ケージが行った音楽の革命があまりにも徹底的なものだったため、フルクサスの芸術家たちは当初、音楽芸術においてはそれ以上何もすべきことは残されていないかのように感じ、それゆえ、ケージの戦略を「徹底的に」継承せざるをえなかったのだ。また、フェルドマンは、ケージが「理想」として機能したのではなく「革命は終わった」という感覚を残したことを述べている。p.107

TTK
2024/03/16 16:37

ハンス・ライヒェル[Hans Reichel, 1949-2011]が発案したダクソフォン[Daxophone]は木片を弓で擦って演奏する楽器で、市販はれていないがその作り方はネット上で公開されている。p.93 https://web.archive.org/web/20090819081955/http://www.daxo.de/download/DaxInfo.pdf.zip https://web.archive.org/web/20090819081955/http://daxo.de/

TTK
第一次世界大戦が始まると、マルクはドイツ帝国陸軍に招集される。最初は騎兵だったが、やがて大砲偽装用の巨大な防水布に迷彩を描く任務を与えられた(「マネからカンディンスキーまで」あらゆる様式を駆使している、と妻宛ての手紙で冗談を飛ばしている)。……1916年のヴェルダンの戦いで砲撃を受けて戦死してしまった。マルクが前線で戦っているあいだに『動物の運命』は評判となる。この絵を使った絵葉書が届いてマルクは驚いた。「破壊的で残酷なこの戦争を予告していたようだ。これを自分が描いたなんて信じられない!」 p.192
が「ナイス!」と言っています。

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読書データ

プロフィール

登録日
2017/05/25(2531日経過)
記録初日
2017/04/01(2585日経過)
読んだ本
459冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
126690ページ(1日平均49ページ)
感想・レビュー
116件(投稿率25.3%)
本棚
1棚
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